借金まみれで生活できない人の特徴と借金を抱える芸能人・芸人は？

「借金はコツコツ返すものではない、一発当てて返すものだ」（空気階段・鈴木もぐら）

借金に対して卑屈になることもなく、堂々と自虐エピソードを披露する「クズ芸人」と呼ばれる方たちが、今やテレビやYoutubeを席巻しています。

ギャンブルが大好きで借金まみれ、お金を借りるためなら靴の裏をなめることもためらわない姿勢に、プライドさえ感じます。

この記事では、そんな借金まみれの人々の特徴や、彼らが借金生活から抜け出す方法について解説していきます。

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借金まみれで生活できない人の特徴

借金まみれで生活できない人に、どんなイメージがありますか？

ギャンブル好き？ブランド物好きの見栄っ張り？それとも単に収入が低いイメージでしょうか。

ここでは、借金地獄に陥ってしまう人の特徴について解説します。

収入と支出を把握していない

借金まみれになってしまう人の特徴の一つとして、単純に収入と支出のバランスを把握できていないことがあります。

本来は、収入額から逆算して生活費を算出します。まずは家賃、生活費、その他必要支出はこのくらいで、残った額の一部を貯金に回したら自由に使える額はいくら、と計算するのが普通です。

しかし、必要なものに優先順位をつけることが苦手な人は、必要と感じた順にお金を使ってしまうのです。

「無駄遣いしてるわけじゃないのに、どうして月末になるとお金が足りないんだろう？」

浪費が激しい

ネットショッピングでついつい衝動買いしてしまう人や、最新商品や最新ツールに一番乗りしてしまう人は、浪費傾向があります。

ストレス解消や、頑張ってきた自分へのご褒美に、といいつつ、高価なものを結構な頻度で買っていませんか？

爆買いはストレス解消効果がありますが、この「すっきりする」感覚が癖になり、「買い物依存症」になってしまう人もいます。

カードのキャッシング機能を使えないように設定したり、電子決済を都度入金に設定変更したりするなど、「使いたくても使えない」状況を作り出すことで浪費をコントロールしていきましょう。

固定費をかけすぎている

固定費の見直しは、最も効率の良い節約方法です。しかし、最も手を付けるのが面倒なものでもあります。

必要以上に高い家賃や、大手キャリアの携帯など、毎月固定で必ず引き落とされる料金を見直すだけで、毎月確実に一定額を節約することができます。

一度見直してみれば、削減できる固定費は少なくありません。不要な保険に入っていないか、サブスクリプションサービスを契約しすぎていないかなど、一度家計に大鉈をふるうつもりで見直してみると、その後ストレスなく節約することができます。

見栄っ張り、プライドが高い

見栄やプライドでお金を使いすぎてしまう人もいます。

高い車をフルローンで購入したり、ブランド品をリボ払いで購入したり…高いプライドのために見栄を張ってしまうことは、給料が右肩上がりだった時代には働く原動力にもなっていたかもしれません。

しかし、他人を意識した買い物には、上限がありません。どれだけ見栄を張って高いものを買っても、上には上がいて、物欲に制限がきかなくなってしまうのです。

ギャンブル好き

ギャンブルにはまる人には、ほぼ間違いなく借金問題が発生します。テレビで見る「クズ芸人」と呼ばれる方たちも、ギャンブル好きを公言しています。

ただし、ギャンブル好きの中には病的なものもあります。ギャンブル依存症はWHO（世界保健機関）でも認められている疾患です。

ギャンブル中はドーパミンが発生するため脳が興奮状態になります。その刺激は依存性が高く、ギャンブルをやめられない原因となっているのです。

負けが続いても冷静に考えることができず、ギャンブルの借金をギャンブルで返そうとしてしまうタイプは、家族が本人を助けようと借金を肩代わりしても、何度も繰り返します。

返済も大事ですが、依存症の場合は治療も並行しておこなうことが必要です。

ブランド物が好き

派手好きで好きなブランドがあり、新作が出るとすぐに買ってしまう人も、借金まみれになりやすい傾向があります。

また、買い物自体がストレス解消法になっている人は、買い物依存症にならないよう注意しましょう。大きなものを購入するとすっきりし、ストレスが解消されるように感じるのは脳内麻薬「ドーパミン」の効果です。

ドーパミンがもたらす快刺激は依存性が高く、一度依存してしまうと専門の治療が必要になることもあります。

収入が少ない

借入れをしなければ生活していけないほど収入が低い方もいます。政府が毎年まとめている調査では、「低収入」が常に借金理由のトップです。

日本はここ30年間給与水準が上がらず、失われた30年ともいわれています。一生懸命働いていても昇給も見込めず、転職しても状況が変わらないことは、今の日本では珍しいことではありません。

「浪費」や「ギャンブル」ばかりで、自己管理ができていないから借金まみれになるのだと思うかもしれませんが、借金の理由はもっと身近でシビアな社会問題なのです。

人を信用しやすい、騙されやすい

人を信用しやすい・騙されやすいことも、借金に陥りやすい原因の一つです。

優しくて純粋な人だから、だまされてしまうと思うかもしれません。しかし、人を信じやすくだまされやすい人には、自分で考えず、相手の言葉をうのみにする傾向があることが、消費者庁の調査によって指摘されています。

消費者庁が2018年にまとめた「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会報告書」の中では、だまされやすく、消費者被害に遭いやすい人の特徴として、以下の3つをあげています。

1. 購入する物の価値を見誤ってしまう（あの人が言うのだから間違いない）
2. 相手との関係性を意識してしまう（あの人との関係を壊したくない）
3. その場から逃げる方法として購入を選んでしまう（とにかくこの場から離れたい）

報告書は、だまされやすい人の傾向として、内容の吟味をせず簡便な思考を使って判断したがる傾向があることや、十分な検討をしないまま相手の言うことを受け入れてしまうという、「楽をしたいという本質があらわれている」と指摘しています。

少し厳しい内容の調査結果ですが、自分はなぜか人にだまされやすいという人は、人の言葉をうのみにせず、手間を惜しまず自分の目で価値判断をすることを心がけましょう。

参考：「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会報告書」消費者庁

借金まみれで有名な芸能人

芸能人は収入だけでなく、借金額もまた桁違いです。

特にバブル最盛期から崩壊を経験した昭和世代の芸能人は、ときに数百億円という資産を持ち、一瞬にして同額の借金を抱えることもありました。

以下で、世間を騒がせた借金王たちを見ていきましょう。

歌手「千昌夫」

不動産王から借金王へ、バブル崩壊で1043億の借金地獄を経験した昭和を代表する歌手の千昌夫さん。

千さんは、1967年「星屑のワルツ」が大ヒットし、紅白出場を果たして一躍スターとなります。

その後「アベインターナショナルベンチャーズコーポレーション」を立ち上げ、不動産業、ホテル、飲食業を始めます。

全盛期には都内にビル20棟程度、香港やロンドン、シドニーにもホテルを所有、自宅としては東京広尾に大豪邸、横浜、山手の大豪邸を所有し、総資産額は3000億円とまでいわれていました。

しかし1991年バブルが崩壊、日本中で株や不動産価格の大暴落が起き、2000年には経営していた会社が倒産、1043億円で民事再生法適用を申請しました。

不動産王と呼ばれていた千昌夫さんですが、実際は不動産を購入するたびにそれを担保として借り入れをし、また不動産を買うという自転車操業でした。そのため、バブル崩壊で不動産価格が暴落し、担保価値が下落して借金だけが残ったのです。

千さんは1000億円以上あった借金を民事再生法を適用し1億円超まで減額し、現在は完済して歌手活動に専念しています。

俳優「小林旭」

かつては日活のスターといわれ、故・石原裕次郎氏と2大看板を張っていた小林旭さん。

日活ニューフェイスに合格して映画界へ入り、「渡り鳥シリーズ」のヒットで一躍大スターとなりました。

しかし、テレビ文化の勃興により映画が斜陽産業に追い込まれる時代がやってきます。

日活を退社後、自らのプロダクション「アロー・エンタープライズ」を立ち上げるも、業界全体の売上減少により赤字経営。

ゴルフ場経営に目をつけ設立した会社も、第一次、第二次オイルショックにより倒産し、小林さん個人は14億円の負債を背負うことになりました。

しかし、1975年に発売していた「昔の名前で出ています」が大ヒット。カラオケブームも追い風となって、小林さんはなんと、14億円の借金をわずか数年で完済してしまったのです。

借金の額では千昌夫さんに及びませんが、小林旭さんの素晴らしいところは、何度借金を繰り返しても清算手続きに頼らず、自力で返済したということでしょう。

元プロ野球選手「江川卓」

高校時代にノーヒットノーラン9回、完全試合2回、奪三振率14.0というとんでもない記録を打ち出した、元プロ野球選手江川卓さん。

江川さんは、現役のプロ野球選手時代から不動産投資に手を出し、「投げる不動産王」とも呼ばれました。

その成金趣味でも有名で、BMWの最高級車や純銀のゴルフのパター、最高級のロマネ・コンティなど、現役時代はストレス解消の手段として浪費を繰り返しました。

やがて故障に悩むようになると、不動産や株式などの「財テク」に着手しはじめます。

1987年に自らの限界を悟って現役を引退しましたが、その後まもなくバブルが崩壊し、総額50億円もの借金を背負うことになりました。

江川さんもまた、清算手続きはせず、今も野球解説者をしながら返済を続けているといいます。

歌手「さだまさし」

多才で幅広い年齢層に人気の歌手・さだまさしさん。彼もまた、多額の借金に苦しんだ一人です。

地元長崎でフォークデュオを結成し、「精霊流し」や「無縁坂」が大ヒット、ソロ転向後も「関白宣言」など、名曲を次々と世に送り出しました。

借金のきっかけは、31歳の時に訪れました。父や母の故郷である中国を舞台にした映画『長江』の制作で28億円もの借金を抱えてしまったのです。

借金返済のため1982年には、年間162回のコンサートをこなし、それ以降も、年間100回以上のソロコンサートを開催しています。

ソロコンサートでは、来場者の心をつかむその巧みな話術も話題となり、58歳でおよそ30年をかけて借金を完済しました。

歌手生活40年以上を経て今も健在で歌い続けています。

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借金まみれで有名な芸人

ここまでは、バブル時代の桁外れな借金王たちを紹介してきました。

対して、令和の借金王たちのエピソードには、どんなものがあるのでしょうか。

千鳥「大吾」

岡山出身のお笑いコンビ「千鳥」のボケ担当大吾さん。豪快な性格で知られていますが、実は家族に内緒で借金をしていることがテレビの番組内で暴露されてしまいます。

借金は一時2000万円にも上りましたが、現在は800万円程度まで返済が進んでいるそうです。

大吾さんはお金がなくても後輩を飲みに連れて行ってしまうことや、大のギャンブル好きであることが理由で借金をしてしまったようです。

霜降り明星「粗品」

令和の借金王といえば、お笑い第7世代の筆頭でM1グランプリ優勝経験もある実力派お笑いコンビ「霜降り明星」の粗品さんでしょう。

自身のYouTubeチャンネルでも、借金やギャンブルの話題を常に取り上げています。

「借金で税金が払えない」「吉本のお偉いさんにギャンブルをやめるよう注意された」など、私生活の破天荒さは先輩芸人でも心配するほどですが、実は頭脳明晰で、同志社大学文学部に在籍していたそうです。

仕事が忙しくなり中退してしまいましたが、その頭の回転の早さが、競争の激しい芸人の世界で勝ち残っていくうえで武器になっているのでしょう。

借金額は明言されていませんが、本人の言動から3000万円程度ではないかと推測されています。

ピン芸人「岡野洋一」

人力舎所属のお笑い芸人の岡野洋一さん。現在「クズ芸人」の代表格としてテレビやYouTubeで活動しています。

浪費癖があり、パチンコや競馬で借金は1000万円から1300万円といわれていますが、業者ではなく全て友人からの借入れのため、無利息だと豪語する姿が話題となりました。

空気階段「鈴木もぐら」

2012年結成、吉本興業のお笑いコンビ「空気階段」の鈴木もぐらさんも借金で有名です。彼の、「借金はコツコツ返すものじゃない、一発当てて返すものだ」という名言には、クズ芸人としてのプライドを感じます。

一人目の父にはフィリピンパブへ連れていかれ、二人目の父にはパチンコなどのギャンブルを教わる、生粋のギャンブル狂の家庭で育った鈴木さん。借金ネタでテレビや、YouTubeでも話題です。

現在の借金は推定700万円といわれますが、結婚しても子供ができてもギャンブルはやめられず、借金まみれのまま芸人として活動中です。

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借金まみれになる理由

借金まみれになるような人は、「だらしない人」でしょうか？自分は金銭管理ができているから、借金まみれにはならないと思うかもしれません。

しかし、実際に多重債務に陥る一番の理由は、ギャンブルでも浪費でもなく、「収入が低いこと」です。

昨今は新型コロナウイルスによって、まさか自分がと思うような人も、急激に収入が低下し、また失業を余儀なくされました。

男性が借金まみれになる理由で多いケース

男性が多重債務に陥る理由として多いケースは、「収入が低いこと」です。2021年6月に政府が発表した「多重債務者対策をめぐる現状及び施策の動向」でも、「低収入」がダントツトップの理由です。

また、男性にはパチンコや競馬にのめり込んで多重債務に陥る人や、一発当てて大もうけしたいという思惑でFXに全財産をつぎ込んだりするギャンブル依存症の方も一定数います。

年収300万円の男性が家族を養い、車や家を購入するには、借金まみれにならざるを得ないでしょう。

「多重債務者対策をめぐる現状および施策の動向」（2021年6月）

女性が借金まみれになる理由で多いケース

女性は、男性より美容や交際費などの出費が多くなります。

また、女性の年収は男性に比べて統計的に低く、男性のように年齢を重ねるごとに上昇する傾向はありません。そのうえ女性特有の出費も年代によって変わってきます。

若い女性は流行にも敏感になりやすく、インフルエンサーの宣伝するブランド品や化粧品にお金を使いがちになってしまいます。

また、結婚式や新婚旅行にこだわりを持つ女性も多く、ここで数百万円という金額がかかることもあります。

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20代〜30代で借金まみれになる理由で多いケース

20代で借金まみれになる理由で最も多いのは、収入レベルが低いことですが、その他にも理由があります。

20代は流行にも敏感で、高額なものを購入してしまうことがあります。また、投資やお金の知識がない中、あり得ない利回りの投資話に乗って詐欺に遭ってしまうことも。

無駄遣いせずに真面目に働いても、奨学金の返済やカーローンの返済に追われ、収入だけで暮らしていくことが難しいこともあります。

2020年に国税庁がおこなった年齢別年収調査では、20代前半の平均が260万円、20代後半が362万円、30代前半は309万400円、後半は437万円でした。

参考：「令和2年　民間給与実態統計調査」　国税庁 長官官房 企画課

30代になると、結婚、出産、夢のマイホーム購入など人生のイベントが続き、出費がかさんでしまうのもこの年代でしょう。

40代〜50代で借金まみれになる理由で多いケース

40代、50代は最も収入が多いのと同時に、最も借金が多い世代でもあります。

平均年収は437万円〜518万円程度です。収入的には安定してきますが、最もお金がかかる世代でもあります。

住宅ローンの返済に加えて子供の教育費、親の介護費が同時にかかることが、この世代を借金まみれにしてしまうのでしょう。

借金まみれな生活から逆転復活する方法

では、借金まみれの生活から大逆転するには、どうしたらいいのでしょうか。以下で、借金から立ち直り、人生を復活させる第一歩となる方法についてお伝えします。

転職して収入を増やす

今の会社に不満があれば、収入アップを目指し、転職を検討しましょう。

自信がなくても、とりあえず転職エージェントに相談だけでもしてみると、意外な転職先がみつかり、年収アップに結びつくかもしれません。

実際に転職しなくてもエージェントに相談だけすることもできますので、選択肢を広げてみましょう。

副業をして収入を増やす

今は副業を解禁している企業も多く、副業ブームともいえるでしょう。

昔は副業というと、夜間の居酒屋勤務や早朝の新聞配達など、体を酷使するイメージがありましたが、現在ではネット系ビジネスで体を使わずにできる事業が注目を浴びています。

誰にでも取り組みやすいせどりやアフィリエイト広告など、こつこつ続ければ収入が本業を超えて転職、という道も夢ではありません。

固定費を見直す

固定費を見直すことは、最も節約に繋がります。

家賃、電気代、通信費、保険、車の維持費などは、一度見直してしまえば恒常的に節約が続くからです。

比較検討には時間がかかり面倒でもありますが、一度見直してしまえば、以後細かい節約をしなくて済み、節約にストレスがなくなるというメリットもあります。

債務整理を行う

借金返済が厳しいのであれば債務整理を検討しましょう。

債務整理には、自己破産だけでなく、弁護士と債権者が任意で交渉することで全体の債務額を減らす「任意整理」という方法もあります。

任意整理では整理をする債務を選ぶことができるため、住宅ローンや車のローンには手をつけず、キャッシングリボやカードローンのみ整理することもでき、財産を守りながら返済額を減らすこともできます。

借金問題の相談は弁護士・司法書士にするのがおすすめ

まとめ

借金まみれの人は、収入だけで生活を維持することができず、またこれ以上収入が上がる見込みもないというシビアな状況を抱えている方がほとんどです。

借金まみれだということを売りにしている芸人さんが教えてくれるように、借金を返済できないのは恥ずかしいことではありません。

借金を返済するには、固定費を見直したり、副業を頑張ったりするのと同時に、誰かに相談することも大切です。返済が難しいのであれば、弁護士などに債務整理を依頼することも検討しましょう。

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