眠れない人に「甘党」「お菓子好き」が多い理由。食生活を変えれば「睡眠」も変わる!「眠りのホルモン」セロトニンを増やす食べ物とは? | NewsCafe

眠れない人に「甘党」「お菓子好き」が多い理由。食生活を変えれば「睡眠」も変わる!「眠りのホルモン」セロトニンを増やす食べ物とは?

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眠れない人に「甘党」「お菓子好き」が多い理由。食生活を変えれば「睡眠」も変わる!「眠りのホルモン」セロトニンを増やす食べ物とは?

「寝つきが悪い」「途中で何度も目が覚める」「眠った気がしない」

……そんな「睡眠」にまつわる悩み、持っていませんか?

ダヴィニア・テイラー氏によれば、「食べるものによって、就寝時間に睡眠ホルモンを分泌できる」といいます。ホルモンの分泌を自分でコントロールできるなんて、ホントですか!?

そこで今回はテイラー氏の著書から、睡眠とホルモンの関係についてご紹介したいと思います。

※この記事は『いつでも調子がいいカラダになる!ホルモンをととのえる本』(CCCメディアハウス)より一部を抜粋・編集してお届けします。

「眠りたい」なら、食べ物を見直すべき。あなたに足りないのは「セロトニン」かも?

睡眠を改善する強力なハックは、食べ物です。そして「何を」食べるかと同じくらい重要なのが、「いつ」食べるかということ。睡眠ホルモンのメラトニンに変化する、セロトニンの分泌量をサポートするためです。

そしてメラトニンが適切なタイミング、つまり就寝時間に分泌されるようにしたいのです。驚きですが、睡眠は食べるものによって確保されると言っても過言ではありません。

もしあなたがなかなか眠れないのなら、セロトニンの量が少ないのかもしれません。アメリカのカリフォルニア工科大学の研究者は、自然な疲労度合いである「恒常性の睡眠圧」の高まりと、脳内のセロトニンの間には、直接的な関係があることを発見しました。

ですから、もしセロトニンが枯渇していれば、あまり眠さを感じられないはずです。でもハックできるので、心配はご無用。すべては腸から始まります。

心地よい眠りは「腸の健康」から。甘~い加工食品は、睡眠障害の原因に!

ぐっすり眠りたいなら、腸の健康を考える必要があります。恐らく、あなたが睡眠不足でかかりつけ医に診てもらっても、そうは言われないでしょう。でも、睡眠にとって、腸の健康は絶対に必要不可欠です。

セロトニンの95%が腸内でつくられますセロトニンの生成をサポートするには、健康な腸内マイクロバイオームが必要なのです。腸内マイクロバイオームとは、あなたの大腸に共存している何十億という細菌や、その他の微生物によるコミュニティです。

腸内マイクロバイオータ〔微生物叢。マイクロバイオームはこれに遺伝子物質を含めたもの〕が健康、消化、代謝、免疫機能、ホルモン生成にどれだけ重要であるかを、科学者たちはようやく理解し始めたところです。

腸内マイクロバイオームの多様性を壊す原因の1つに、加工食品の取りすぎがあります。加工食品とはつまり、自然な状態ではなく、パッケージに入った食品のこと。

調理済みの食事、チョコレートバー、シリアル、ポテトチップス、クロワッサン、さらにはいわゆる「ヘルシー」とされる完全菜食主義の食べ物、それらの多くが加工された食品であり、そこには砂糖など炎症性の高い材料や植物油がたっぷり使われています。

実際に複数の研究で、加工食品ばかりの食習慣は、セロトニンの生成を止めることが確認されています。そのような食事は、腸内マイクロバイオームとトリプトファンの量に悪影響を及ぼすのです。

健康的で多様な腸内マイクロバイオームだけが、じゅうぶんなセロトニンを生成できます。そしてセロトニンはその後、メラトニンになります。そのため、砂糖がたくさん入った加工食品を1日中食べているのなら、睡眠障害や、その他の健康問題に悩まされる可能性が高くなります。

「発酵食品」を食べて腸をととのえることが、「眠り」に直結!

うれしいのは、健康的な腸内マイクロバイオームとセロトニンの量をサポートしてくれる、簡単で手軽な方法がたくさんあることです。

発酵食品は、今や腸内マイクロバイオームの多様性を高めることでよく知られており(腸内細菌が多様であればあるほどカラダにいいのです)、科学的な研究でも、そのすばらしい効果が証明されています。

アメリカのスタンフォード大学で最近行われたある研究では、2つのグループを比較しました。発酵食品が豊富に含まれる食事を取ったグループと、食物繊維が豊富な食事を取ったグループです。

発酵食品を食べたグループは、腸内マイクロバイオームがより多様で、分子レベルでの炎症が低下していました。研究チームの1人はこれを「驚きの発見」と表現しており、私もまったく同感です。

【代表的な発酵食品】
ケフィア・ヨーグルト

コンブチャ〔お茶をベースにした微発泡飲料〕

ザワークラウト

サワードウ・ブレッド〔天然酵母サワードウが主原料のパン〕

生チーズ

キムチ

リスト下段の3つは、私の夜のおつまみにぴったりです。

それからコンブチャも、1日のどの時間にも好んで飲んでいます。若干コンブチャに依存気味かもしれませんが、ワインに依存するよりもカラダにいいですから! 腸内マイクロバイオームの善玉菌を元気にしてくれます。

【関連記事】では、夜食べると睡眠ホルモンを増やす食材や、レシピをご紹介しています。

>>>【関連記事】眠れない人、「睡眠ホルモン」を増やしたいなら「夜バナナ」!  寝る2時間前に飲む「トリプトファン・スムージー」の作り方は?

■BOOK:『いつでも調子がいいカラダになる!ホルモンをととのえる本』ダヴィニア・テイラー著 監松村圭子・監修 松丸さとみ・訳 2090円(税込み)/CCCメディアハウス

【profile】

■著者 ダヴィニア・テイラー

サプリメント会社ウィルパウダーズ創設者。起業家、バイオハックのパイオニア、減量のエキスパート、4人の子どもの母親であり、人気テレビドラマの俳優としてキャリアをスタート。「90年代の悪名高きパーティガール」として知られたが、バイオハックにより人生を大転換。生活習慣をハックすることでカラダにどのような影響が起こるかを熱心に調べ、最適な健康状態を手に入れ、20近く体重を落とした。これまで調べてわかったことや学んだことは、イベントやインスタグラム(@daviniataylor)でシェアしている。

■監修者 松村圭子

日本産科婦人科学会専門医。成城松村クリニック院長。若い世代の月経トラブルから更年期障害まで、女性の一生をサポートする診療を心がけ、アンチエイジングにも精通している。西洋医学のほか、漢方薬やサプリメント、各種点滴療法なども積極的に治療に取り入れている。生理日管理を中心としたアプリ・ルナルナの顧問医。著書に『これってホルモンのしわざだったのね』(池田書店)など。

■翻訳者 松丸さとみ

翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員としてイギリスで6年強を過ごす。主な訳書に『LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる』『FRIENDSHIP 友情のためにすることは体にも心にもいい』(ともに日経BP)、『THE FOREVER DOG 愛犬が元気に長生きするための最新科学』(ユーキャン)、『「人生が充実する」時間のつかい方』(翔泳社)、『脳の外で考える』(ダイヤモンド社)、『FULL POWER』(サンマーク出版)、『限界を乗り超える最強の心身』(CCCメディアハウス)がある。


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