
「子どもには、野菜をいっぱい食べてほしい」と思っていても、「毎日手の込んだ野菜料理はしんどい」「どの野菜が子どもにいいの?」と悩む読者は少なくありません。そこで、「ブロッコリースプラウトを食卓へ!」と強調するのは、赤坂ファミリークリニック院長の伊藤明子(いとうみつこ)先生です。ブロッコリースプラウトが、子どもにどのような健康効果をもたらすのかを聞きました。
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▶発達障害リスクも低下!?
3.抗炎症作用で発達障害のリスクが低下する
スルフォラファンを多く摂取した子どもと摂取していない子どもを比較した研究では、発達障害リスクが異なるという結果が出ています。近年、怒りっぽい、機嫌が安定しない、不安が強い、落ち着きにくいといった特性の子がいます。こうした情緒や行動の背景には、脳の奥にある情緒をつかさどる部分で“炎症”が起きている可能性が指摘されているのです。
アメリカの高濃度のスルフォラファンを使った研究では、脳の炎症を和らげることで、怒りっぽさや不安、多動などが落ち着いたという報告があります。実際、自閉傾向のある子どもを対象にした研究では、社会性や対人面、コミュニケーションの一部が改善した例も報告されています。ただし、ブロッコリースプラウトを食べたからといって急に特性が変わるわけではなく、効果には個人差があり研究もまだ進行中です。
4.解毒作用で肝臓の負担を減らし、元気な体をつくる
先に説明したように、スルフォラファンの硫黄成分には解毒を助ける働きがあります。体内に入った汚染物質や食品添加物などを体の外に出し、肝臓への負担を減らして疲れにくい体づくりに役立ちます。肝臓は、栄養の代謝や有害物質の解毒を行う、とても大切な臓器。肝臓の働きが弱くなると、毒素や老廃物が体にたまり、疲れやすさや体調不良の原因になるのです。さらにスルフォラファンは、花粉症や喘息などのアレルギー反応を引き起こす物質の排出を助ける可能性もあるといわれています。
食物繊維、カルシウム、鉄、栄養全部のせ野菜。気持ちの安定や皮膚の強化まで!
ブロッコリースプラウトの強みは、スルフォラファンだけではありません。食物繊維、超硫黄分子、ビタミンA・C・E・K、カルシウム、鉄、カリウム、葉酸が豊富です。
中でも超硫黄分子は細胞のミトコンドリアを元気にして、体中にエネルギーを届けてくれます。ミトコンドリアは子どもの活動や勉強においても、重要な役割を担っています。また、スルフォラファンと超硫黄分子は同じ“硫黄仲間”なので、抗酸化と解毒作用の相乗効果も期待できます。
食物繊維が多い点も、ぜひ注目してください。食物繊維は日本人のどの年代でも不足している一方、「第6の栄養素」として必要性が指摘されています。特に発酵性食物繊維は腸内環境を整え、免疫力を高めて病気に負けない体づくりを後押しします。しかもブロッコリースプラウトは、そのまま食べられて調理も簡単なのが魅力。腸脳相関で、脳にも良い影響を与えます。さらに腸皮膚相関で皮膚の健康にも関係しているので、肌のバリア機能の強化などに役立ちます。
また、最近の子どもたちは鉄やカルシウムなどのミネラルが不足しがちです。近年の研究では、3人に1人が鉄などのミネラル不足であることが分かっています。当院の血液検査でも、「ミネラルが足りていると思っていたけれど、不足していた」と気づく親御さんは多いです。ブロッコリースプラウトには、ミネラルが微量ながら含まれています。毎日の食事で少しずつ取り入れることで、子どもたちの栄養補給の一助になってくれるでしょう。
▶好き嫌いの多い子どもへの食べさせ方は
3日に1回「生で、よく噛む」。たったこれだけ!
ブロッコリースプラウトの、食べ方のポイントを教えますね。次の2点が重要です。
1)スルフォラファンは加熱すると吸収率が下がるので、生で食べてください
2)よく噛んで食べると、栄養素の効果がより発揮されます。ブレンダーなどで刻んでもOK
毎日食べるのが理想ですが、スルフォラファンによって活発になった解毒酵素は約3日間、効力が持続します。そのため、3日に1回ほどでもかまいません。ひとつまみ量でも十分なので、習慣化することを目指してください。
成長期をサポートするブロッコリースプラウト。子どもにおすすめの食べ方は
お子さんへのおすすめメニューは、サラダのトッピングにするのが一番簡単です。卵サンドイッチやポテトサラダ、納豆、味噌汁に混ぜてもおいしい。偏食気味で軽い抵抗感がある子には、ブロッコリースプラウトの見た目のかわいさを利用して、「カワイイね~!」なんて声がけをしながら良いイメージを持たせます。分からないように小さく刻んで、スープ類にトッピングするのもグッドアイデアです。

村上農園HPより「スプラウトたっぷり!よくばりサンド」
また、お子さんと一緒に料理をしてみては。子どもの頃から料理づくりに参加し、主体的に調理と向き合うことは、将来の健康づくりに大変役立ちます。実際に手にして刻む、盛り付けるといった行為が、ブロッコリースプラウトへの抵抗感をなくす一手になるかもしれません。
▶「キライ」と言われても出し続けることが大事
「キライ。食べたくない」と言われたら……辛抱強く8~15回は食卓へ出してみよう
せっかく食卓へブロッコリースプラウトを出しても、「キライ」と言われることがあります。でも大丈夫。子どもの気持ちは流動的なので、あまり真に受けないでください。「この次は食べられるかもしれないね」と明るく声がけをしましょう。実はイヤがる食材を8~15回食卓に出すと、食べられるようになるという報告もあるのです。
また、お子さんの好きなキャラクターを出して、「○○(キャラクタ-)もブロッコリースプラウトが好きなんだって」「○○みたいに、これ食べると強くなれるよ」とノリで食べさせるというのも手。その上で、親御さん自身が楽しくおいしく食べている姿を見せてあげることも大切です。
私にとっても、ブロッコリースプラウトはマスト食材です。ゆで卵と一緒に食べたり、シーチキンとマヨネーズで和えたりしていただきます。お弁当が出来上がると、上からドサッとのせることも。味にクセがないのでいくらでも食べられるから、実はそのままダイレクトに食べるのも大好きです。
安価、農薬不使用で安心、そのうえ使いやすい。ママにも嬉しい魅力だらけ!
ブロッコリースプラウトを私が気に入っているのは、栄養価が高いことだけではありません。使いやすいというのが、激推しポイントです。スーパーで簡単に手に入りやすく、パッケージから出して、生のまま料理にのせるだけでOK。農薬が使われていないことも安心です。また、ハウス栽培なので天候に左右されず、価格が変動しづらい上に安価です。スーパーには、さまざまなメーカーのブロッコリースプラウトが並んでいますが、スルフォラファンの濃度が高いものを選んでくださいね。
ブロッコリースプラウトは、お子さんだけでなく親御さんにもぜひ! 成人にも必要な栄養がたっぷり含まれています。読者世代に注目なのはスルフォラファンの強い抗酸化・抗糖化作用で、シミ、シワ、たるみ予防に効果を発揮します。また、活性酸素を減らして血流が改善することで抜け毛を抑えるといわれています。脳にも良い影響を与えるので、「何となくイライラする」「気持ちが落ち込む」といったうつ症状などにも、良好に働きかけてくれるでしょう。
お子さんには、食事で健康になってほしいと誰もが願っています。そのため、「手間とお金をかけなくては」と思っている人が少なくありません。でも、「ちゃちゃっとヘルシー」が私のポリシー。ハードルをもっと下げて、上手に手を抜くことも必要と思っています。その強力な味方がブロッコリースプラウトです。忙しい読者世代こそ積極的に活用して、お子さんだけでなく家族全員でヘルシーライフを送りましょう。
【取材協力】
赤坂ファミリークリニック院長。東京大学医学部附属病院 医師
伊藤明子(いとうみつこ)先生
東京大学大学院医学系研究科客員研究員。NPO法人Healthy Children,Healthy Lives代表理事。2児の母として同時通訳として活躍後、40歳で医学部受験をして医師に。子どもの食事を医学的に研究している。著書に『医師が教える子どもの食事50の基本』(ダイヤモンド社)などがある。
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