美のカリスマとしてオトナサローネ読者から絶大な支持を集める君島十和子さんと、腸活の専門家として注目される小林メディカルクリニック院長の小林暁子先生は、『君島十和子のおいしい美容「腸活レシピ」』(主婦の友社)で、著者と医療監修としてタッグを組んだビジネスパートナー。のみならず、プライベートでも交流を深めているそうです。
オトナサローネでは、そんなおふたりに「腸活」について存分に語り合っていただく対談を実現。4回にわたってお届けする第1回は、「腸活のために“しないこと”」をテーマにお届けします。
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▶食事以外では「ラジオ体操」!?
生活習慣で大事なことは…「運動と睡眠は不足しないように。家ではラジオ体操も」
小林:食生活では優等生の十和子さんだけど、生活習慣で腸活のために「しない」ようにしていることはありますか?
君島:飲酒と喫煙はNGで、体を冷やさないようにも気をつけています。そのほか意識しているのは、運動不足や睡眠不足にならないこと。運動は公園を歩いたり、家でラジオ体操をしています。
睡眠は、心地良いパジャマに着替え、寝る1時間前からスマートフォンはいじらずに、まとまった睡眠時間をキープすることを心がけています。
小林:さすが、腸活上級者。私も運動不足にならないように、休日は乗馬を楽しんでいますよ。運動は腸のぜん動運動を促して、腸内環境を整えてくれますから。
▶「あれも、これも食べなきゃ!」と考えすぎないで
「引き算の腸活」は、何かを取り入れるより簡単で賢い方法かもしれない
君島:今や、腸活が健康に良いという認識は随分浸透しています。先生のところには、腸活のアドバイスを求める患者さんが多いのではないでしょうか?
小林:そうですね。「今の生活に何かをプラスしないと」といった意識が強く、「何を食べればいいですか?」「何をすればいいの?」と聞かれることが多いです。「腸活に良い」と言われることをいろいろ試すうちに、しんどくなってしまう人もいるようです。
そんな人は、「しない」という引き算の発想転換をしてみてはと思う。例えば十和子さんの意見を参考に、「添加物を減らす」「タバコを控える」といった「しない」ことを一つひとつ実践していった方が、「何かを取り入れる」よりも簡単で賢い腸活になるはず。
君島:私もSNSなどで、「腸に一番良い食べ物を教えてください」「どんな運動をすれば良いですか?」などと聞かれて、「うわぁ、どうしよう」って困ってしまって。
暁子先生には、「何でもガチガチに決めてしまうとプレッシャーがかかり、腸にも負担をかける」と伺ったことがあるので、もっとゆるく考えることも重要だと思っています。「絶対にこれをする」と決めたところで、結局できないと落ち込んだりして、それも腸には良くないのに。
小林:皆さん、「これをすれば大丈夫」といったストレートな答えが欲しいのよね。
君島:そうそうそう、決めてほしいという方が多いですよね。
▶「老化」は抗えない。大事なのは速度
現実として「若さや健康は20歳をピークに落ちていく」。ゆるやかに落ちることが重要
君島:「私は、あれもこれもやってるから、腸活はできているのでしょうか」といったご質問もいただきます。そんなときは、「あなた自身の体感はどうなんですか?」って聞きたくなる。そこが一番重要なのに体との対話ができていなくて、腸活のためにすべきことだけに集中しがちかなと。
小林:臓器の働きも含めて、体の若さのピークは20歳前後です。その後は、落ちていくしかありません。落下するカーブを、いかにゆるやかにするかが重要で、それを手助けする方法の一つが腸活。食事や生活習慣に気をつけて、長く楽しく続けていくことが大事で、腸活が苦しみの修行になっては続かない。
君島:腸活っていうと、「婚活」「妊活」「就活」みたいにゴールがあると思われがちです。でも、腸活の「活」は、「活動」ではなく「活性化」という意味。ゴールはなく、継続することが大切だと、皆さんに知っていただけたら。
小林:腸活を続けるコツは、ガチガチの義務にしないで、ゆるい目標設定を持つこと。「今日は、ひと駅分歩こう」という日がある一方で、「明日は忙しくてコンビニ弁当」という日があっていい。365日手作り料理にこだわらくても、時には家事代行サービスに頼ったっていいじゃない。
楽しく自分なりにコントロールして、「やれることはやっている」という自信を持つことを目標にしてください。
君島:おっしゃる通りですね。腸活は即効性はないけれど、継続すれば体は確実に応えてくれます。
小林:腸活をしていなかったときと比べると、免疫力アップといった目に見えにくいところで効果は発揮されています。これは、多くの患者さんを見て、何となく過ごしてきた人と、腸活をやってきた人を比較した私の印象。
ですから、例えば「お友達の中で1番体力があればいい」という程度にハードルを低くして、自分なりの腸活を楽しめば良いのではないでしょうか。それには、引き算する腸活が、適度にゆるくてちょうど良いかもしれません。
君島:肩の力が抜けていて、長く続くと思います!
【プロフィール】

ワンピース 97,900円(税込)/フィルム(コルコバード) イヤリング 330,000円(税込)、リング 385,000円(税込)/カシケイ(カシケイブラウンダイヤモンド)
君島十和子さん
1966年東京都生まれ。FTCクリエイティブディレクター、美容家。2人の娘をもつ母。ファッション誌の専属モデルや女優として活躍後、結婚を機に芸能界を引退。現在は、自身のスキンケアブランドの仕事のほか、テレビや雑誌でも活躍。自身のSNSによるさまざまな配信は、ポジティブで飾らない人柄で人気。『君島十和子のおいしい美容「腸活レシピ」』(主婦の友社)、『アラ還十和子』(講談社)、『十和子道』(集英社)、など著書多数。
小林暁子先生
小林メディカルクリニック東京院長。医学博士。順天堂大学医学部卒業後、同大学総合診療科を経て、2005年に開業。内科、皮膚科のほか、便秘外来や女性専門外来を併設し、全身の不調に対応する。テレビ出演、講演でも活躍中。『体もメンタルも腸からポジティブに』(主婦の友社)など、著書・監修書多数。医師・小林弘幸・暁子夫妻のYouTube公式チャンネル「ドクター小林弘幸の健康のカルテ」も好評公開中。