2025年9月に発見された彗星「パンスターズ彗星(C/2025 R3:PANSTARRS)」が、2026年4月中旬ごろに日本で観察の好機を迎える。明け方の東の低空に現れ、条件が良ければ双眼鏡のほか肉眼で観察できる可能性もある。 パンスターズ彗星は、2025年9月8日に米・ハワイのパンスターズ2望遠鏡による観測で発見された新彗星。国立天文台によると、発見当初は太陽から遠かったこともあり約20等と暗い彗星だったが、一般的な彗星に比べ早いペースで増光し、3月後半には8等ほどの明るさとなって小型の望遠鏡でも観察が可能になったという。暗い空で撮影された写真では、尾が伸びたようすも確認されている。 パンスターズ彗星が近日点を通過する(太陽にもっとも接近する)のは、日本時間の4月20日午前7時ごろ。地球に最接近するのは4月26日午後6時ごろだが、位置が太陽に近いため彗星の観察には不向きな条件となる。彗星の明るさと高度、月明かりの影響などを考慮すると、日本における観察のチャンスは4月15日から20日ごろが、いちばんの見ごろとされる。 アストロアーツによると、パンスターズ彗星はペガスス座からうお座へと東進し、未明から明け方の東の低空に見えるという。秋の四辺形(ペガスス座の胴体部分)の星々を目印にすると位置の見当が付けやすい。日の出60分前の時間帯が適しており、東の空が開けた見晴らしの良い場所の低空を探すことがポイントとなる。双眼鏡を使うと見やすいが、順調に増光すれば、空の条件が良いところでは肉眼でも見える可能性がある。 彗星の明るさや見え方は、太陽に近づいた際の活動状況や大気の条件によって日々変化する。彗星の姿をカメラで撮影する場合は、適切な設定をしたうえで、露出時間などを調整しながら撮影すると彗星の尾まで撮影できるチャンスがある。日の出前の早い時間となるため、観察の際は、天気や寒さ対策を行い、安全に配慮しながら観察を楽しんでほしい。