いよいよ1月から埼玉・千葉、2月1日からは東京・神奈川の私立中学の入試が始まる。そこで気になるのは、「時事問題」のテーマではないだろうか。 人気校・難関校の中学入試過去問題集を取り扱う出版社として、知名度も信頼度も高い声の教育社が開設しているYouTubeチャンネル「声教チャンネル」では、11・12月に実施された中学入試問題から、時事問題をピックアップして解説した動画「速報!2026年度入試 時事問題「11・12月実施の中学入試で実際に こう出た!」もしかするとこのまま1・2月の入試でも出るかもしれない!?」が公開された。例年、11・12月までに実施された中学入試で出題された内容と類似したテーマについて1・2月の入試でも出題されることがあるため、どのような形で「時事問題」が出題されたのかは押さえておくと良いだろう。社会: 茨城キリスト教学園では、ローマ教皇の死去に伴い実施された「教皇選挙(コンクラーベ)」に関する出題があった。選挙を示す用語や、新たに選出された教皇の氏名・国籍、さらにバチカン市国の概要や教皇の略史などは、特にキリスト教系の学校において必須の知識とされているので注意が必要だ。 このほか、東邦大東邦の推薦入試では、近年の武力紛争についての出題があった。また、茨城中の1回A方式では、「幕末の米の値段の移り変わり」の資料を取り上げた出題があった。昨今は「米の値上がり」が話題にされることが増えており、公民では今まで習ってきた知識の活用、地理では稲作の工程(田おこし・しろかきなど)、歴史では上米の制や米騒動など、複数分野を関連づけて理解しておくことが重要だ。理科・国語: 茨城中学校の1回A方式では、今年の漢字「熊」がテーマに。理科でベルクマンの法則を問う問題や、国語でも熊に関連する題材が採用されていた。 2025年にあった出来事や、それに関連する内容などは要チェックだ。YouTube動画では問題と正答について詳しく解説しており、時事的な事柄をテーマにしてはいるが、「問われているのは学習の範囲内。落ち着いて取り組めば大丈夫」とアドバイスしている。 動画の解説者は、声教チャンネルお馴染みの後藤氏と編集部の松村氏。後藤氏は10年以上経験した編集部時代は毎年250校、500回以上の入試問題をひたすら解き、解説を編集するという日々を送り、現在は講演会や動画授業の講師を務め活躍している。松村氏は声の教育社の編集者として社会科を担当。資格をとるのが好きで、世界遺産検定、観光英検等を取得済。現在は日本城郭検定、歴史能力検定、謎解き能力検定等を勉強中だという。 社員自らが出演した解説動画を通じて受験生を応援する声教チャンネルでは、時事問題の解説のほかにも、過去問の使い方、チェックポイント、過去問の出庫率前年比較等、独自の視点で製作されたオリジナル動画が多数公開されている。学習の参考に、手を休めるひと時に、視聴してみてはいかがだろうか。