入試本番まであと数か月。2026年度の中学入試に向けて、志望校を決め、スケジュールを整える大切な時期を迎えている。 志望校合格を引き寄せるために、秋から冬にかけて取り組む定番の教材、過去問題集。おもに首都圏の中学入試過去問題集を取り扱う出版社として、知名度も信頼度も高い声の教育社より発売中の過去問題集の出庫状況から、注目の共学校・ねらい目校を探る。過去問出庫率前年比較(共学校編・後編) 3年間の出庫率(前年比)を見ていくと、2025年11月時点で昨年より出庫率が下がりねらい目校と考えられる10校は以下のとおり。そのうち上位4校は、東京大附69.0%、法政大二82.4%、東京学芸竹早88.1%、青山学院83.6%だった。神奈川人気の大学附属校である法政大二や中央大横浜、横浜創英などの出庫率が下がっており、神奈川は受験生にとってチャンスだとみられる。都立・国立、千葉日大も減り続けている傾向にあり、こちらもねらい目校と考えられる。過去問出庫率前年比較<共学校編・後編>数字の見方例:校名 一昨年110%→昨年100%→今年95%東京大附 65.1% → 111.5% → 69.0%法政大二 91.5% → 117.0% → 82.4%東京学芸竹早 83.7% → 100.6% → 88.1%青山学院 90.7% → *118.9% → 83.6%都立小石川 94.9% → 106.2% → 84.1%横国横浜・鎌倉 64.7% → 110.5% → 84.2%中央大横浜 95.5% → 100.7% → 85.1%お茶の水女子 109.3% → 77.9% → 85.5%横浜創英 119.2% → 98.0% → 85.8%千葉日大 71.2% → 93.8% → 86.1%*…版元品切れ・品薄 神奈川県は全体出庫数が94.9%となり、出庫率が下がりねらい目となりそうだ。おもな今年の神奈川共学校出庫率は以下のとおり。桐蔭学園 94.3%日大(日吉) 105.0%森村学園 95.9%山手学院 96.2%関東学院 90.6%湘南学園 93.0%神大附属 99.2%桐光学園 96.3%東海相模 99.0%横浜富士見 104.4%慶應湘南 99.4%横浜翠陵 100.7%自修館 91.3%鶴見大 98.4% YouTube「声教チャンネル」に自ら出演し、各種学校説明会等の講演や相談員としても引っ張りだこの声の教育社 三谷氏と後藤氏によると「サンデーショック(ラッキーサンデー)の影響で共学校でも追加合格が増える可能性があるため、複数回入試がある学校では、諦めずに挑戦を続ける価値はある。」と分析している。共学校のねらい目校、神奈川県の過去問出庫率、各学校の注目の理由など詳しい解説は、YouTube動画で視聴できる。 10代の貴重な6年間を過ごす学校選び。ぜひ過去問の売れ行きや、気になる学校の出題傾向も参考にしていただきたい。 女子校編はこちら。 男子校編はこちら。 共学校編・前編はこちら。◆声の教育社 三谷氏 プロフィール 学生時代から塾講師を始め、教室長・受験対策部長として約20年の指導を経験したのち、2000年に声の教育社へ入社。以来、学校担当として年間のべ100校以上の中高を訪問し続けている。中学受験業界の著名人が講師を務めることで知られる「首都圏模試センター保護者会」をはじめ、「東京私学経営者協議会」「神奈川私立中学広報会議」「安田教育研究所主催セミナー」等、多くの講演活動も行っており、「よみうり進学メディア」「塾ジャーナル」他での執筆も多数。私学や塾のオモテだけでなくウラ情報にも精通しているが、家にテレビが無いためやや世情には疎い。三谷氏に相談してみる◆声の教育社 後藤氏 プロフィール 塾講師を10年経験したのち、声の教育社へ編集者として入社。現在は渉外業務を中心に、講演会や動画授業の講師も務める。編集部時代は毎年250校、500回以上の入試問題をひたすら解き、解説を編集するという日々を10年以上過ごす。保護者として息子の中学受験も経験。三度の飯より過去問が好き。