本作は、逃走劇のフリをした闘争劇。レオナルド・ディカプリオは、愛する娘の失踪を機にテンパりながら逃走する元革命家で従来のイメージを一新するかと思えば、マッチョな変態軍人ロックジョーとなったショーン・ペンが一線を越えたブチギレの演技を炸裂させ、なぜかボブのピンチに現れる謎の空手道場のセンセイ役のべニチオ・デル・トロが個性的でユーモラスな演技をぶちかます、オスカー受賞3大俳優が繰り広げる演技のアンサンブルが見どころ。
9月26日に全米&全世界74の国と地域で公開、全米No.1スタートを切り、2週目も好調にキープ、全世界興行収入1億ドルを突破し、公開10日間でポール・トーマス・アンダーソン監督作品として史上最大の興行収入を記録。日本でも先週末、全国352劇場436スクリーンにて公開を迎え、10月3日~5日で興行収入約1.31億円、動員約8.38万人の好スタートを切った。
そんな中今回公開されたのは、レオナルド・ディカプリオ演じるテンパる革命パパ・ボブに、思わず笑いを誘う映像だ。
高校のダンスパーティーに向かったひとり娘のウィラ(チェイス・インフィニティ)を見送ったあと、娘を狙うロックジョー(ショーン・ペン)に自宅を襲撃され、命からがら逃げ出したボブがやっとのことで公衆電話から電話をかけている。
ウィラと落ち合うために、ボブは所属していた革命組織「フレンチ75」に電話をかけるが、組織だけが知る機密情報にアクセスするためには、メンバーだと証明する“合言葉”が必要。
“今日も元気”の呼びかけには“まばたき”、“おはよう”には“時計に針はない”、“なぜ?”には“必要ないから”と、ここまでは順調にクリアするも、“今、何時だ?”と問われてテンパったボブは、「なんてこった、そこは覚えていないよ。パスワードは省略しよう」と開き直り、「ボブ・ファーガソンだ、電話くれただろ。落ち合う場所を教えろ」と懇願。しかし、電話口ではつれない声。「ロックジョーに家を襲撃され娘を探している。ボブ・ファーガソンだ、暗号は忘れたよ。いちいち覚えちゃいない」と逆ギレしてしまう。
そんな思わず笑いを誘う演技について、レオナルド・ディカプリオは「現実でもしばしば起こる予期せぬ状況から生まれたものだ。たとえば、ソファでテレビを観ながら何度もハイになった男が、過去の敵と戦わなければならなくなったのに、合言葉を思い出せない…そんな単純なことだ。まるでジェームズ・ボンド映画のような状況にいながら、まったく対処できない。その無能さが自然にコメディ要素を生む。これは無理に作り出したものではない」と自然体の役作りから生まれたと語っている。

『ワン・バトル・アフター・アナザー』は全国にて公開中。
© 2025 WARNER BROS. ENT. ALL RIGHTS RESERVED.
IMAX® is a registered trademark of IMAX Corporation.
Dolby Cinema® is a registered trademark of Dolby Laboratories