さんきゅう倉田です。東大生をしています。
9月末まで夏休みなので、TOEFLや現代貨幣理論、行動経済学、マクロ経済、線形代数などを勉強して、過ごしています。
8月末は東大生23人で万博を2日間訪れました。
気の合う友人は、バーレーン館やカタール館、北欧館を覗いたそうだ。
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▶北欧の展示にあったもの
北欧
全体的にスタイリッシュな展示で、中央の空間は情報という観点では何を伝えたいか分からない部分もあったという。
ただ、次の空間では、自国の取り組みではなく主に哲学が示され、「家具を作る上でこういうことを考えています」「ジェンダーではこう考えています」「街の設計ではバリアフリーについてこうしています」などと示される。
事例の紹介がたくさんあるが、必ず思想やデザイン哲学が先に説明され、その分共感できたそうだ。
4つの国が合同で実施しているが、「自分の国はこんな感じですよ!」といった展示ではない。
友人は、「伝統も好きだが、どうしてこういうもの作るんだろうという思想が見えて面白かった。人が覚えられるのは情報ではなく、感情なので、それが湧き上がるのが北欧の展示だった。」と言っていた。
万博では、国ごとに展示の方向性が異なる。どうしてその方向性にしたのか、一緒に来場した人と話し合うと学びがあるように思う。だから、たくさんの国の展示を見てほしい。
思うに、ブランド価値を高めようとしている国と認知を高めようとしている国の2種類がある。
北欧はある程度日本国内での認知があるため、ブランド価値を高める方向で考えていて、アラブ系の国は、日本人が知らない、あるいは区別していない国が多いため、情報伝達を優先したのかもしれない。
合流した友人とそんなことを話し合っていると、ぼくも当選したパビリオンに向かう時間となった。日本館に当選していたのである。パビリオンの中に何があるのか全く知らないため、気持ちが高揚することはない。この時点では「暑いな、遠いな」という感情が脳の7割くらいを占めていた。
一方で、日本館から出たときの満足感ははるばる東京から大阪にやってくる労苦を吹き飛ばすものだった。
これは日本館を訪れた他の東大生も同じ気持ちだったようだ。
▶でも一番おすすめしたいのは
あゝ、素晴らしきかな日本館
日本館は3つのエリアに分かれている。一つ目のエリアは「ゴミ」である。ゴミを循環の中に取り込んで、資源として再生する様子が表現されている。来場者は歩きながら様々な循環を目にし、現代社会の思想と科学技術による再生を体験することになる。
平たく言えば、「ゴミだって資源になるなあ。なんでも大切にして、再利用しないと人間が快適に生きるという文脈での“地球”危ないなあ。技術すごいなあ」である。
ただ、ゴミ処理工場の社会科見学で処理過程の実物をガラス越しにみるような内容ではなく、デフォルメされたり擬人化されたりして、エンターテイメントとして楽しめるようになっている。
もし日本館を当日予約できるなら、スマホを握りしめてタップし続けることをおすすめする。非常に豊かな体験があなたを待っているはずだから。
■編集部より
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