今年も猛暑夏になりそうです。自分自身も出会う人も心地よく過ごすために、素敵な女性をマンウオッチングしました。さりげない心遣いで周囲を和ませる——。そんな“ふるまい美人を(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生よりご紹介していただきました。
【 気品を身につけるシンプルな教え#114気になる身だしなみ編】
▶夏に一番重視すべきは「〇〇感」
夏はなんといっても「清潔感」こそが、美しさを際立たせる
暑いときに、涼やかな印象を与える女性がいます。たとえば、コンディションのいい艶やかな肌や美しい髪、ふっくらと潤った唇は、清潔感を感じさせます。スキンケアを丁寧にしているからこその肌であり、髪の毛もただ洗っただけでは痛み、切れ毛や枝毛などが目立ったりするので、ヘアケアを怠らず整えている証拠です。
夏は、汗もかきますのでおくれ毛が多すぎると不潔に見えるときがあります。顔にあまりかからないように、まとまりのある髪型にすると清潔感を出せますね。いつも以上に身だしなみに心を配ることで大人の清潔感が醸し出されます。
「汗」「ニオイ」出かける前のひと手間で、自他共に「心地よさ」を
蒸し暑い時期は、代謝も活発になり汗や皮脂の分泌量が多くなります。夏のエチケットと汗やニオイは問題です。電車の中で汗をかき、しばらくその汗と格闘していると、その振舞いが知らず知らずのうちに周囲の人をイライラさせたり、ひいては残念な印象を与えたりしているかもしれません。
外出先で困らないためには汗をかく前の対策です。制汗剤などもありますが、肌着の上にはインナーを着用し、ブラウスやシャツが直接肌に触れないようにしたり、脇汗パットもおすすめです。流れてくる汗を吸い取ってくれるので、洋服の汗ジミ対策にもなります。
▶手で持つ扇風機は考えもの
それでも汗が出て来たら「手で持つ扇風機」? いえ、違います
暑い日を涼しくし乗り切るのにとても便利な手で持つ扇風機(ハンディファン)がありますが、大人の女性にはもっとおすすめのものがあります。逆にさりげなくバッグから取り出して使っていただきたいのが「扇子」。こちらまで暑さを忘れるほどエレガントなお姿にほれぼれしてしまいます。
流れ出てくるすべての汗を止めることはできません。汗拭きシートをバッグに忍ばせておけば、肌のほてりをクールダウンしてくれます。本来、汗にはニオイがありません。汗を抑えるときはさりげなく美しく…を意識しましょう。
「ハンカチを持ち歩かない」のはレディにあらず
お化粧室にハンドドライヤーが増えましたので、今はハンカチを持たなくても過ごせます。しかし、今のように暑い日はどうしても汗が出ます。そのような時には、やはりハンカチで汗を拭うことになりますが、涼しい色や柄のハンカチがおすすめです。ご自身も周りにいる方の目にも涼しさが伝わるのではないでしょうか。
ある素敵な方がお話くださったのですが、その方はいつもバッグにレースのハンカチを忍ばせていらっしゃるとのことでした。レースのハンカチは手や汗を拭くのではなく、例えばソファーにお座りになったときに膝に掛けてお使いになっていらっしゃるそうです。私もレースが縁についた素敵なハンカチを見つけましたので、2枚目のハンカチとしてバッグに入れています。使うかどうかわからないけれども、咄嗟に必要になる場面もありますので、そのことを想定して準備できると良いですね。
▶サンダルを履くときの最低限のマナー
「今日は素足にサンダルを履きたい」とき、どうされますか?
気温の上昇とともに、「今日は素足にサンダルでいいかな」という気持ちがよぎるかもしれません。そのようなときは、仕事で会うかもしれない相手のことをもう一度考えましょう。クライアント先に出向くときはストッキングをはき、つま先とかかとの見えない靴を履くのは、働く女性の身だしなみでしょう。
また、ソファ席では足元も相手の方の目に入りますので、お客様と面会する時には、夏場でも素足ではなくストッキングを着用しましょう。また、靴も目に入りますので靴のお手入れも忘れずにしておきましょう。面会の際にはサンダルも避けたほうが良いでしょう。
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