不登校が過去最多「学校が楽しくないから」?文科省調査で見える、学校と子どもで全く違う「行かない理由」のズレ | NewsCafe

不登校が過去最多「学校が楽しくないから」?文科省調査で見える、学校と子どもで全く違う「行かない理由」のズレ

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
不登校が過去最多「学校が楽しくないから」?文科省調査で見える、学校と子どもで全く違う「行かない理由」のズレ

文部科学省が公表した最新データによると、小学校における不登校児童は「44人に1人」となる13万7704人に上り、過去最多を更新しています。教員の精神疾患による休職や校内暴力の件数も高水準が続いており、現在の学校教育における歪みを指摘する声が絶えません。

NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』などで話題を集め、全国の学校で飛び込み授業を行う教育実践研究家の菊池省三先生は、著書『足型をはめられた子どもたち』の中で、急増する不登校の根底にある問題を指摘しています。

▶不登校の理由は、「学校側」と「子ども側」で異なる

学校側と子ども側で異なる「不登校の理由」

不登校の要因について、学校側(教育委員会等)の調査では「学校生活に対してやる気が出ない」「生活リズムの不調」「不安・抑うつ」といった精神面・行動面の相談が上位に挙がります。

しかし、当事者である小・中学生への調査(文科省調べ)では、以下の回答が上位を占めます。

・先生のこと(合わなかった、怖かったなど)

・身体の不調(登校しようとするとお腹が痛くなるなど)

・生活リズムの乱れ

・きっかけが自分でもよくわからない

・友達のこと(いじめ・嫌がらせ)

学校側が「やる気や学力の低下」に目を向ける一方で、子ども側は「教員との関係」や「心理的ストレスによる体調不良」を直接の理由として挙げており、双方の認識には明らかなズレが存在しています。

▶台本を読む!?学びの楽しさが失われた授業

「先生が書いた台本を読む」子どもを型にはめる授業

菊池先生は全国の教室を巡る中で、授業のあり方そのものに課題を感じていると話します。

ある学校では「先生が作成した台本通りに子どもが授業を進め、脱線すると注意される」という、いわゆる“セルフ授業”が行われていました。このような子どもを「型」にはめ込む授業が広がった結果、本来の学びの楽しさが失われていると分析します。

「学校が楽しければ来るし、楽しくなければ来ない。身も蓋もないように思えますが、本質はシンプルです。人間にとってコミュニケーションや繋がりの楽しさは生きる上で不可欠なもの。授業がおもしろくなく、単に学力アップや規律ばかりを求められる環境では、子どもが『家の方が楽しい』と感じるのは当然といえます」

▶「学歴」より大切なこと

「最終学歴」より大切な「最新学習歴」とは

不登校に悩む保護者に対し、菊池先生は「学校に通う期間は、人生という長いスパンで見ればごく一部に過ぎない」と語りかけます。

「最終学歴は基本的に更新できません。しかし、大人になってからも自ら学び続ける『最新学習歴』は一生更新し続けることができます。学校に通えているかどうかだけに囚われ、自分や子どもを責めすぎる必要はありません」

また、現代の子どもたちに必要なのは「正解を求める学び」だけではなく、「合わない人とは無理に付き合わなくてもいい」「困ったら人に頼ってもいい」といった、コミュニケーションの術を身につけることだと説きます。

型にはめる教育ではなく、子ども自身が自分の喜びを知り、他者と良好な関係を築く力を育むこと―対症療法的な指導から脱却し、コミュニケーション教育へ舵を切ることが、不登校問題の根本的な予防に繋がると提案しています。

「菊池省三先生インタビュー」本編はこちらから▶▶

▶「親が知らぬ間に起こる学級崩壊」要注意なクラスの特徴は?全国の小学校で10年以上行った飛び込み授業から見えてきたこと

▶手のかかる子を排除している!?特別支援学級が4割越えの学校も。学校で起こっている「負の連鎖」とは

▶「算数と国語の平均点が大幅にアップ」教師がクラスで実践したこととは、読み書き計算ではなく

▶今も「偏差値が高い大学を目指す」意味がある?先が見えない時代、親は教育のゴールはどこに見据えるべきか

▶今や不登校児は44人に1人!原因は、先生?意欲低下?いじめ?学校と子どもの間にある認識のズレとは

▶「不登校」が2年連続で過去最多。悩みを抱える親に知ってほしい「最新学習歴」という考え方

◆ベストセラー1位を獲得。悩める親も先生も必読!不登校にいじめ、学級崩壊、先が見えない時代に「今すべき教育」とは?

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足型をはめられた子どもたち』(1,210円(税込)講談社刊)

【大事に育ててきたわが子がなぜ? どうして子どもが小学校で壊れていくの? 子どもはどうすれば成長するの? その疑問への回答と解決策!】

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」、日本テレビ系列「世界一受けたい授業」などで、崩壊した教室を立て直す授業が紹介され大反響を呼んだ、菊池省三先生のコミュニケーション教育。子どもの生きる力を伸ばすメソッドへの支持は拡がり、講演や研修会は年間250回に及んでいます。
現役を引退し、教師の指導者として全国の小学校に招かれ、10年のあいだに行った飛び込み授業(示範授業)は3000時間超。各地の教室をもっともよく知る教育者です。
そこで出合ったのが「机の下の足型」に代表される子どもを「型にはめる教育」。
今子どもたちの現状は、不登校が44人に1人、暴力行為やいじめも過去最多。一方の教師も、精神疾患で休職する人数が過去最多を更新し、なり手不足が進んでいます。

子どもの98%が通う公立小学校で、学習意欲を上げさせたり、事態を改善させたりするために対症療法として行ってしまいがちな「型にはめる」教育が、悪いサイクルとなっています。

本書では、公立小学校の現状を知っていただき、その解決策として荒れた子どもたちを変えてきた菊池先生のコミュニケーション教育を紹介。たとえば学習意欲は、型にはめなくても、子どもの内面が成長すれば増すことがよくわかります。
保護者のみなさんにとっても、子育てについての認識が180度変わる「ほめ方」や「叱り方」「語彙の増やし方」「考える力のつけ方」など、子どもを社会に送り出すために、家庭でできる実践法をお伝えします。

第1章 足型をはめられた子どもたち――学校における教育虐待
第2章 なぜ、コミュニケーション教育で子どもは成長するのか
第3章 今風と昔風の学級崩壊――立て直し請負人による飛び込み授業
第4章 コミュニケーション科の学びとは? その効果とは?
第5章 堀之内くんと学級の2年間――集団の中で個を育てる
第6章 家庭でもできる菊池式実践法――子どもを「眺める」から始める

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菊池 省三先生プロフィール

1959年、愛媛県生まれ。山口大学教育学部卒業。2014年度まで北九州市立小学校の教諭を務めた後、教育実践研究家として活動を始める。全国の国公立小学校に招かれ、2026年時点で3000時間以上、飛び込み授業(示範授業)を行っている。教育実践研究サークル「菊池道場」主宰。8つの自治体の教育アドバイザーを務める。講演は年250回に上る。著書に、『新装版 授業がうまい教師のすごいコミュニケーション術』(学陽書房)、『学級崩壊立て直し請負人 大人と子どもで取り組む「言葉」教育革命』(新潮社)など、共著に『菊池先生の「ことばシャワー」の奇跡 生きる力がつく授業』(講談社)などがある。NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」や日本テレビ系列「世界一受けたい授業」、ドキュメンタリー映画「挑む」シリーズなど多数出演。


《OTONA SALONE》

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