
「アンチエイジング」や「若返り」の最新トピックを追っている編集部は、一般社団法人ウェルネス総合研究所が開催したメディア向けセミナーを取材。語られたのは、抗老化や再生医療の領域で世界的な脚光を浴びているタンパク質「DEL-1(デルワン)」でした。40代50代女性で構成される編集部員も、「老化を遅らせられるなんて夢のよう」と大盛り上がり。そこで、登壇されていた新潟大学の前川知樹研究教授に、DEL-1を効率的に増やす方法を解説します!
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▶更年期世代の「疲れ」「眠れない」もDEL-1不足か「疲れがとれない」「よく眠れない」……何となく不調はDEL-1不足が原因かも!
DEL-1は、体のあちこちでつくられています。特に多いのが、神経系、腎臓、血管、腸管、筋肉、歯肉です。そのためDEL-1の効果は比較的早く現れ、皮膚や粘膜などのトラブルは2週間くらい、骨や関節などは2~3ヵ月くらいで症状が改善されることがあります。
このように体のあちこちで健康を支えているDEL-1は、私たちの体を陰で支える見えないサポーターのような存在です。しかし、このDEL-1には少しやっかいな特徴があります。体のどこか一カ所でも不調が起きてDEL-1が減ってしまうと、その影響がドミノ倒しのように広がり、全身のDEL-1まで一緒に減少してしまうということです。
たとえば、腸や腎臓の調子が悪くなったとします。すると、一見まったく関係がなさそうな歯ぐきの健康まで弱まってしまい、歯周病のリスクが上がることがあります。これは、体の一部で起きたDEL-1の減少という“落ち込み”が、ネットワークを通じて全身に伝わってしまうために起こると考えられています。
読者世代がよく感じる「きちんと寝たのに体がだるい」「年齢とともに出てくるあちこちの不調」といった、原因がはっきりしない“なんとなくの不調”も、まさにこの仕組みが関係しています。私たちの体はバラバラのパーツではなく、見えないネットワークで深くつながっているからこそ、一つのマイナスが全体へと広がってしまうのです。
▶あなたは大丈夫?DEL-1量チェックリスト
20代まではたっぷりでも、30代からDEL-1量は急降下!チェックリストで確認しよう
体内のDEL-1の量は、年齢とともにダイナミックに変動します。20歳くらいまでは、数値にして150ng/mlほどという非常に高い水準を保っており、全身が鉄壁の守りに包まれている状態。多少の無理をしても、体はすぐに健やかさを取り戻すことができます。
ところが、30代あたりを境にDEL-1値は急激に下がり始め、加齢とともに体を守る機能が低くなっていくのです。なんとなく不調も、この頃から自覚する人が多いはず。そして60~70代に差しかかる頃には、DEL-1ほとんどなくなってしまいます。

また、以前マスコミ勤務の方々を検査したところ、平均年齢が45歳ほどだったのに対し、DEL-1年齢は51歳超に!話を聞くと、かなりハードなスケジュールで働かれていらっしゃるようで、現場での激務やプレッシャーが体の若々しさを支えるDEL-1を減らしている可能性を示しています。
そこで、「私のDEL-1の量はどれくらい?」と気になりませんか。ぜひ、「DEL-1不足度チェックリスト」を試してみてください。3項目以上に当てはまる人は、体内のDEL-1が不足している可能性があります。

▶DEL-1を増やす二つの方法
歩く×アマニ油でDEL-1を2.8倍に爆増させる。飽きっぽい人も「これならできそう!」
チェックリストで不足している人は、気を落とさないでくださいね。簡単なDEL-1の増やし方をご紹介します。不足していなくても維持することが大切なので、皆さんに試してほしいです。
◆1日1時間のウォーキングを続けると、DEL-1量が1.5倍に!
ウォーキングを1ヵ月間継続すると、体内のDEL-1の量が平均して1.5倍にまで上昇することが研究で分かっています。時間がない人は、通勤や買い物などで、できるだけ歩くようにすると良いでしょう。
◆1日大さじ1杯のアマニ油を1ヵ月続けると、DEL-1量が約1.5倍に!
アマニ油は小さじ1杯でもOKで、摂取する時間はいつでもかまいません。スーパーで簡単に手に入り、スプーン1杯なので使い勝手がよく便利です。早い人で、2週間続けたあたりから効果を実感できるでしょう。
ウォーキングとアマニ油は、どちらか一方で十分ですが、両方実践すれば相乗効果でDEL-1量が2.8倍くらいまでアップすることが分かっています。ぜひ、挑戦してみてください。
ちなみに、私自身が取り入れているのはアマニ油です。毎朝の一品として、納豆に欠かさずかけています。アマニ油は無味無臭でクセがなく、納豆に混ぜることで深いコクが加わり、より美味しくいただけるようになります。ときどき、アマニ油をスプーン1杯で直にいただくこともありますよ。

まだ間に合う!DEL-1減少を抑えて「最近、老けたなぁ」にブレーキを
DEL-1の量は30代以降に減り始めるので、読者の年代こそが減少を食い止める最大の正念場です。このタイミングで対策し、DEL-1の量を高い水準で維持できるかどうかが、将来にわたって現在の健康や若々しさを保てるかどうかの分かれ道になります。
適度なウォーキングやアマニ油を習慣にすることは非常に大きな意味があり、DEL-1という「健康のインフラ」を守るためには欠かせないアクションです。体の曲がり角を感じる今だからこそ、自分自身への投資として積極的に取り組んでいただけたらうれしいです。
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【解説】
新潟大学大学院歯学総合研究科 高度口腔機能教育センター
前川知樹研究教授
新潟大学大学院医歯学総合研究科にて助教、研究准教授などを経て現職。米国ペンシルベニア大学において博士研究員、リサーチアソシエートを歴任し、現在は同大学 Adjunct Research Professor を兼任。専門は免疫学および歯周病学を中心とした炎症制御・組織再生研究。特に抗炎症分子「DEL-1」に着目し、炎症制御機構や骨再生、口腔組織の修復・再生に関する研究に従事している。




