
「急にドキドキしてしまう」「何もしていないのに脈が速くなる」などの悩みはありませんか?日本の女性は、一般的に50歳前後で閉経を迎えるといわれてきましたが、昨今の研究では平均52歳とされています。閉経の前後5年間は更年期と定義され、ホルモンバランスの変化により心やからだにさまざまな変化が起きやすい時期です。
この頃から、これまで感じたことがなかった動悸が起こる人も少なくありません。「更年期だから仕方ない」と思いがちな症状ですが、この年代にみられる動悸のなかには、注意が必要な病気が隠れている場合もあります。そこで今回は、更年期女性が知っておきたい「動悸」の見極めポイントと対処法について、「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに詳しく教えてもらいました。
Q.疲れていると動悸がするのは普通ですよね?

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「最近、疲れるとドキドキするんです。でも更年期だから仕方ないですよね?」これは、実際によくあるご相談です。確かに更年期は、女性ホルモンの急激な減少によって自律神経が乱れやすくなる時期。急に心臓がバクバクしたり、のぼせやほてりとともに脈が速くなったり、こうした症状は珍しくありません。ですが、「更年期だから」と思い込んで放置していた動悸の裏に、実は病気が隠れていることもあります。すべてが重大な病気というわけではありませんが、更年期だから大丈夫と決めつけるのは危険なこともあるのです。では、どんな病気に注意すべきなのでしょうか。
Q.更年期女性が注意したい病気と受診の目安

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更年期世代の動悸で、気をつけたい病気と受診の目安をまとめました。
動悸を伴う不整脈
動悸の原因として多いのが不整脈です。
■代表的な症状
・脈が飛ぶ感じがする
・急にドキドキする
・動悸とともにめまいや息切れがある
・胸が苦しくなる
軽い不整脈は心配ないこともありますが、重症の場合、突然倒れて救急搬送が必要になることもあります。症状を繰り返したり、めまいや失神を伴ったりする場合は、循環器内科を受診しましょう。
動悸を伴う胸の圧迫感(心筋梗塞・狭心症)
動悸が心臓の血管トラブルのサインであることもあります。
■代表的な症状
・急に脈が速くなる
・強い胸の痛み
・胸が締め付けられるような圧迫感
・息苦しさ
強い胸痛が出ない場合もあります。放置すると命に関わり、救急搬送が必要になることもあります。胸の違和感が続き、冷や汗や吐き気を伴う場合は、すぐに救急受診するか、循環器内科を受診するようにしましょう。
動悸を伴う強い不安発作(パニック障害)
検査では異常がないのに動悸を繰り返す場合は、パニック障害の可能性もあります。
■代表的な症状
・突然の強い動悸
・息苦しさ
・「このまま死ぬのでは」という恐怖感
・めまいや冷や汗が出る
発作を繰り返したり、不安が強く生活に支障が出たりする場合は、心療内科か精神科を受診しましょう。
動悸を伴う体重変化や疲労感(甲状腺異常)
甲状腺ホルモンの異常も動悸の原因になります。
■代表的な症状
・動悸や頻脈(脈が速い)
・急激な体重変化
・疲れやすい
・異常な多汗
症状が続く場合は、内科(できれば内分泌内科)を受診しましょう。
本編では、更年期世代の女性の「動悸」で考えられる病気について解説しました。▶▶「40代50代女性の「動悸」はなぜ起こる?検査で異常がなかった場合に、見直すべきこととは」では、病気ではない「動悸」症状の原因と日常でできる改善策を解説します。




