「戦国時代は男の時代じゃない」ってホント!? 実は女性たちが担っていた「大きな役割」とは。大河ドラマ『豊臣兄弟』を楽しむためのヒント | NewsCafe

「戦国時代は男の時代じゃない」ってホント!? 実は女性たちが担っていた「大きな役割」とは。大河ドラマ『豊臣兄弟』を楽しむためのヒント

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「戦国時代は男の時代じゃない」ってホント!? 実は女性たちが担っていた「大きな役割」とは。大河ドラマ『豊臣兄弟』を楽しむためのヒント

*TOP画像/直(白石聖) 坂井喜左衛門(大倉孝二) 大河ドラマ『豊臣兄弟!』1話(1月4日放送)より(C)NHK

 

『豊臣兄弟!』(NHK総合ほか)ファンのみなさんが本作をより深く理解し、楽しめるように、40代50代働く女性の目線で毎話、作品の背景を深掘り解説していきます。今回は戦国時代における「女性の役割」について見た上で、戦国時代にさほど興味がない女性も本作を楽しむための着目点を紹介します。

戦国時代=戦国武将(男性)のイメージだが……女性は何をしていたの?

戦国時代といえば、“男中心の時代”であり、“女性の存在は希薄だった”と思っている人は多いと思います。しかし、当時の女性は多くの現代人が思っている以上にたくましく、したたかであり、さまざまな役割を担い、合戦の前線にも立っていました。

戦国時代初期は城の防衛が不十分であったため、正室など身分が高い女性は城を出て、砦などに身を隠していましたが、城が発達して以降、女性も武将と一緒に籠城(ろうじょう)していたといわれています。

女性の主な仕事は食事の準備や城の修繕といった比較的安全な後方支援だけではありませんでした。

堀の修繕(土木作業)や鉄砲の弾の制作を任されることもありました。さらに、現代人が聞いて特におどろく仕事の一つが首実検。首実検とは武士が敵の武将を討ち取った証拠として持ち帰った首が本物かどうか確認するために、首に化粧を施す作業のことです。

また、戦の最前線に立ったのは男性だけではありません。「女人鉄砲隊」という女性だけで編成された鉄砲隊もありました。当時の鉄砲の重さは4~5キロほどでしたが、弓や槍よりも扱いやすいと考えられていたためです。

この時代、城主や国のトップは男しかいないと先入観を抱きがちですが、夫が亡くなり、子が幼い場合は女性が城主になったり、国をおさめたりすることもありました。例えば、織田信長の叔母であるおつやの方は、遠山景任(とおやまかげとう)の妻でした。しかし、景任は二人の間に子が生まれる前に病死しました。おつやの方は信長の子である勝長を養子に迎えましたが、勝長は幼かったため、彼女自身が岩村城の城主として城を治めていたのです。

ただし、戦国時代には感状(手柄を称える)を女性に送る習慣がありませんでした。女性に感状を送る習慣がなかったことも、当時の女性武者が現代にあまり知られていない要因となっています。

そのほかにも、家庭内における妻としての気配りや優しさも夫の戦勝につながることがありました。豊臣秀吉の妻・おねは夫が未来の部下として連れてきた加藤清正、福島正則、石田三成に愛情を注ぎ、空腹を満たしてあげたため、彼らは賤ヶ岳の戦いなどで秀吉に精一杯力を貸してくれたとも考えられます。家庭内における女性の役割もまた戦での勝利に重要でした。

戦国時代に興味がない女性も『豊臣兄弟!』には寄り添えるキャラクターがいるはず……

『豊臣兄弟!』は3年ぶりの戦国時代を舞台にした作品であり、“ようやく戦国時代の大河ドラマを観られるぞ!”と思う人がいる一方、『光る君へ』『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』から大河ドラマにハマった人の中には“戦国時代はちょっとな”と思う人もいるかもしれません。今作はキービジュアルも男っぽく、女性の中には躊躇してしまう人もいるのではないでしょうか。

正直に打ち明けると、筆者は『光る君へ』で大河ドラマの魅力にどっぷりハマった“大河ドラマ初心者”です。

『光る君へ』では、大河ドラマならではの豪華な舞台セットと演出の美しさに引き込まれました。また、まひろ(吉高由里子)が女性として抱える苦しみに少し共感しましたし、倫子(黒木華)が開く“女子会”のような会には共感できる楽しさがありました。

続く『べらぼう』では、江戸時代らしい明るく戯けた雰囲気が満載で、笑いを誘われました。また、女郎の境遇については同性として深い悲しみを抱きました。

大河ドラマの面白さに気づいた筆者は、昨年、2002年の大河ドラマ『利家とまつ〜加賀百万石物語〜』に挑戦しました。なぜこの作品かというと、まつ役の松嶋菜々子のファンだから……。当時は“大河はむずかしそう”とスルーしていましたが、改めて観て、戦国時代でも女性が男性に負けない活躍をしていたことにおどろきました。

特に印象的だったのは、前田利家(唐沢寿明)の成功の裏に、妻・まつ(松嶋菜々子)の存在があったこと。まつは佐々成政(山口祐一郎)の妻はる(天海祐希)や豊臣秀吉(香川照之)の妻おね(酒井法子)ら有力者との関係を保ち、利家の失言をフォローするなど、賢く立ちまわりました。その支えがあったからこそ、利家は加賀百万石の大名になれたのです。

また、秀吉の母・なか(草笛光子)が、天下人となった60歳前後の息子を「バカタレ!」と容赦なく叱る姿も印象的でした。“時代を問わず、親にとって子はいつまでも子なんだ”と改めて感じました。

そして、『豊臣兄弟!』においても戦国時代を舞台にした作品らしく迫力満点の戦のシーンが見せ場になると思いますが、本作はきょうだいの物語であり、家族の物語でもあります。

『豊臣兄弟!』では浜辺美波、吉岡里帆、菅井友香といった今をときめく女優が戦国武将を支える妻の役で登場します。また、坂井真紀が秀長と秀吉の母・なかを演じています。農家の出身であるこの女性が息子たちが異例の出世を遂げる姿をどんな思いで見つめるのか……。

“戦国時代を舞台にした作品=戦”といった先入観を抱いていた筆者だからこそ、『豊臣兄弟!』は今を一生懸命に生きる女性たち、俳優のファンの方、乃木坂46などのアイドルグループのファンの方たちにも、物語をたのしんでもらいたいと思っています。

本編では、戦国時代における女性の役割と、戦国時代にあまり興味がない人でも『豊臣兄弟!』を楽しめる着目点をお伝えしました。

▶▶名もなき二人が駆け上がる 「豊臣兄弟!」第1話の見どころと伏線。藤吉郎の「偉くなりたい」その理由に感動…【NHK大河『豊臣兄弟!』1話】

では、第1話の見どころを振り返りながら、小一郎と藤吉郎の兄弟の魅力と、物語を動かすポイントをお届けします。

<参考資料>

小和田哲男『戦国 忠義と裏切りの作法』ジー・ビー、2019年

鈴木由紀子『女たちの戦国 江と同時代を生きた11人』幻冬舎、2011年


《OTONA SALONE》

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