中学受験が目前となり、出願もはじまっている。1月受験までは残りわずか、2月の受験までも残すところ約40日。この冬休みは、志望校の過去問演習に力を入れながら、最後の仕上げに取り組む受験生も多いだろう。 人気校・難関校の中学入試過去問題集を取り扱う出版社として、知名度も信頼度も高い声の教育社より発売中の過去問題集の出庫状況から、注目校・ねらい目校を探る。中学過去問出庫状況の前年比較(直前まとめ) 今回の出庫率ランキングでは、11月の調査時より順位が上がっている場合は併願校として人気の高い学校。順位が下がっている場合は第一志望者が多い学校と予測される。 声の教育社から発売中の中学過去問について、出庫率を前年と比較した結果、2025年12月現在で出庫率が6%以上増加した学校の順位は以下のとおり。声の教育社 中学過去問出庫率※(カッコ内)は2025年11月調査時の順位 *版元品薄・品切れ1位 川口市立 122.1%(→1位)2位 明治大付世田谷 116.8%(↑3位)3位 安田学園 *115.6%(↑5位)3位 立教女学院 *115.6%(↑6位)5位 文教大付属 *115.4%(↓2位)6位 開智・開智所沢 115.0%(↑13位)7位 女子学院 *114.4%(→7位)8位 桜丘 *113.1%(↓4位)9位 成蹊 112.1%(→9位)10位 北里大附順天 *111.2%(↓8位)11位 西武学園文理 110.4%(↑15位)12位 カリタス女子 109.8%(↑22位)13位 駒込 *109.5%(↑14位)14位 日本大第二 109.3%(↑21位)15位 帝京大学 109.0%(↓12位)16位 横浜共立学園 108.5%(↑20位)16位 東京都市大付属108.5%(↑34位)18位 藤村女子 108.2%(↑31位)18位 明治大付八王子 108.2%(↑19位)20位 雙葉 108.0%(↑23位)21位 恵泉女学園 *107.1%(↓11位)21位 佼成学園 *107.1%(↑32位)23位 土浦日本大 *107.0%(↑35位)23位 江戸川学園取手 *107.0%(↑40位)25位 八王子学園八王子 106.8%(→25位)26位 桜蔭 106.3%(→26位)27位 山脇学園 *106.1%(↓16位)27位 茨城県立 *106.1%(↓18位) YouTube「声教チャンネル」に自ら出演し、各種学校説明会等の講演や相談員としても引っ張りだこの声の教育社 三谷氏と後藤氏によると「全体的に、出庫率の高い学校と低い学校の差は縮まり、拮抗する傾向が見られる。難易度に大きな変動はなく、安定した状況が続いている。一方で、行きたい学校への志向が変化していることが、この動向に影響していると考えられる。」と分析している。出庫率ランキングから見えてくる、2026年度中学入試の注目校についての詳しい解説はYouTube動画で視聴できる。出庫率の状況からねらい目校と考えられる15校も動画内で紹介している。 10代の貴重な6年間を過ごす学校選び。ぜひ過去問の売れ行きや、気になる学校の出題傾向も参考にしていただきたい。 出庫率比較 女子校編はこちら。 出庫率比較 男子校編はこちら。 出庫率比較 共学校編・前編はこちら。 出庫率比較 共学校編・後編はこちら。◆声の教育社 三谷氏 プロフィール 学生時代から塾講師を始め、教室長・受験対策部長として約20年の指導を経験したのち、2000年に声の教育社へ入社。以来、学校担当として年間のべ100校以上の中高を訪問し続けている。中学受験業界の著名人が講師を務めることで知られる「首都圏模試センター保護者会」をはじめ、「東京私学経営者協議会」「神奈川私立中学広報会議」「安田教育研究所主催セミナー」等、多くの講演活動も行っており、「よみうり進学メディア」「塾ジャーナル」他での執筆も多数。私学や塾のオモテだけでなくウラ情報にも精通しているが、家にテレビが無いためやや世情には疎い。◆声の教育社 後藤氏 プロフィール 塾講師を10年経験したのち、声の教育社へ編集者として入社。現在は渉外業務を中心に、講演会や動画授業の講師も務める。編集部時代は毎年250校、500回以上の入試問題をひたすら解き、解説を編集するという日々を10年以上過ごす。保護者として息子の中学受験も経験。三度の飯より過去問が好き。