マーゴット・ロビーが監督・脚本を託したのはエメラルド・フェネル。監督デビュー作『プロミシング・ヤング・ウーマン』でイギリス人女性監督として史上初となるアカデミー賞脚本賞を受賞。
軽快なストーリー展開の裏に、人間や社会の闇をえぐり出す監督の現代的な感性が、世紀のラブストーリー『嵐が丘』を新たに現代に紡ぎ、いまを生きる世代に届ける、壮大な意欲作となっている。
キャサリンをマーゴット・ロビーが演じ、ヒースクリフを演じるのはジェイコブ・エロルディ。ジェイコブ・エロルディは、映画『キスから始まるものがたり』やドラマ「ユーフォリア/EUPHORIA」と言った作品で若いファンを中心に支持を集めていたが、今年11月に公開・配信されたギレルモ・デル・トロ監督『フランケンシュタイン』で怪物役を演じ、その圧倒的な存在感から全世界の批評家から大絶賛を集めるなど、映画ファンの間でも注目度急上昇中となっている。
この度解禁された予告編では、イギリス・ヨークシャーの広大な大地を背景に、身分の違いを越え、幼少期より心惹かれあうキャサリンとヒースクリフが描かれる。“無邪気”に微笑みあう2人のカット、そして大人の階段を上るにつれ、「もしお金持ちになったら何したい?」と、希望に溢れた未来を語り合う2人。キャサリンの元を一時去ったヒースクリフが“大人の男”として容姿を整え、あたかも王子様のように再び登場する印象的なシーン。
ますます惹かれあい、愛を深めていく2人と、それを止めようとする周りの人間たち。「キスしよう。2人の運命がどうなろうとも」のセリフで映像は終わり、心揺さぶられる映画体験を期待させる予告編となっている。
さらに本作「嵐が丘」をよりエモーショナルにしているのは、世界的ポップアイコンとして圧倒的な存在感を放つチャーリーXCXの参加だ。
2013年のデビュー以降、「I Love It」で世界的ブレイクを果たし、2024年にはアルバム「BRAT」が“ブラット・サマー”現象を巻き起こすなど、ミレニアル&Z世代を代表するアーティストとして確固たる地位を築いてきた。第67回グラミー賞では9部門にノミネート、3部門を受賞するなど、現代ポップシーンの中心に立つ存在として広く認められている。
本作では、チャーリーXCXが映画全体の音楽世界を包括的に手がけ、物語に宿る激しさと儚さを鮮烈な情感で描き出す。
脚本を読んだ瞬間に強い衝動が生まれたと語るチャーリーXCXは、「脚本を読んで、すぐにインスピレーションが湧いてきて、この世界観に寄り添う楽曲を1曲ではなく、複数作り始めました。前作のアルバム制作で深く潜っていたところだったから、まったく新しい、真逆の世界へ飛び込めることにワクワクしました。『Wuthering Heights』と聞いて思い浮かぶのは、情熱と痛み、イングランド、荒野、泥と寒さ、そして執念と強さでした」と、その制作背景を明かす。生み出した楽曲の中でも、「Can’t breathe without you / あなたがここにいないと息もできない」と歌う、本予告にも使用され、劇中歌としても流れる「Chains of Love」は、理性では抗えない “究極の愛”という本作のテーマをエモーショナルに表現。映像に深い余韻と激しさを与え、本作のストーリーをさらに高い次元へと押し上げている。
さらに本ビジュアルも解禁。キャサリン役マーゴット・ロビーとヒースクリフ役ジェイコブ・エロルディの顔が近づき、いまにも口づけを交わそうとする、まさに<世紀のラブストーリーが幕を開ける>のコピーにが配された。さらに「なぜ置いて行ったの?」「なぜ信じてくれなかったの?」というダブルコピーが、2人を取り巻く複雑な状況を示唆している。
原作はエミリー・ブロンテ生涯唯一の作品となった世紀のベストセラー小説「嵐が丘(Wuthering Heights)」(1847年刊)。世界で最も知られた作品の1つとして、今日に至るまで多くの国で翻訳出版され数多く舞台化。
また映画作品としては、監督ウィリアム・ワイラー、主演ローレンス・オリビエの1939年公開作はアカデミー賞8部門にノミネート、監督ピーター・コズミンスキー、ジュリエット・ビノシュ&レイフ・ファインズ共演の1992年公開作も知られており、日本では監督・吉田喜重、出演・松田優作で1988年に公開されるなど、過去何度も映像化されている。
『嵐が丘』は2026年2月27日(金)より全国にて公開。










