
仕事だけでなく、家事に介護に育児に地域にと、それぞれがそれぞれの立場で多忙な日々を送るオトナサローネ執筆陣。彼女ら&彼らが各自の目線で今年「買ってよかったもの&行ってよかった場所」を語る、2025年ベストバイ&ベストプレイスです。
2025年行ってよかった場所として「ニューオリンズ」を挙げてくれたたこやきまことさん、つづいて2025年「買ってよかったもの」編です。
たこやきさんは現役の勤務医さんでありマンガ家さん。オトナサローネでデビュー作『人生大逆転・社会人から医学部に!』を連載中。

【2025ベストバイ&ベストプレイス】
本業は超激務な医師、ソロ暮らしの私が「それでも自炊を維持する」ための時短料理ベストバイ
こんにちは、たこやきまことと申します。40代女性、独身、一人暮らし、勤務医業の傍ら漫画も描かせて頂いております。
私の平日は、フルタイムの本業と漫画執筆に時間と体力を使うので、自炊に割り当てられるリソースは限られています。ですので、私の自炊は時短と作り置き命です。調理だけでなく、献立を考える→買い出し→調理→配膳→いただく→洗い物のすべての工程の手数を減らすことが重要と考えています。
そんな殺伐とした日々を送る私が、2025年ベストバイ(時短)をご紹介したいと思います。ご参考になれば幸いです。
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1・まさかの使い道。課金ChatGPTに「買い物から時短まで含めた料理レシピを考えてもらう」
レシピ入手、献立の検討に使います。レシピ探しは意外と手間と時間を消耗する工程だと感じています。ここにかける時間は、極力短くしたいと思っています。
ChatGPTのサブスクでなくてもいいのですが、画像をアップロードできる会話型のAIが便利と思います。(「会話の内容を学習に使わない」などの設定は強く推奨です。)画材をアップロード出来ない場合でも、料理の名前などがわかっているならレシピは出してくれます。
私の気に入ってる時短手順は
1. 作りたい料理の写真などを準備する
2. 画像をチャットにアップロードする
3. 「この料理のレシピを教えてください。」などと入力する。
以上です。
この使い方が威力を発揮するケースは、「ネットで初めて見た異国の料理(日本語以外の言語に煩わされずに済みます)」と「出先で食べた料理を再現したいとき」です。
提案してくれるレシピは、いきなり満点とはいかなくても、80点ぐらいは手堅くとってくる印象です。気に入らないところはダメ出しします。以下は最初の入力の一例です。
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添付の写真の料理レシピ、買い物リストを作成せよ。
・調理時間が60分以内であること。
・工程は最大限減らせ。
・「加熱後一旦鍋から取り出してよけておく」「2時間以上の仕込み」は禁止である。
・1.5Lの鍋を1つのみ使う。この分量に収まるように、四人分以上にせよ。フライパンは使わないこと。電子レンジ、トースターは可。
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(写真1) ChatGPTに上記プロンプトでレシピを要求した場合の応答。料理の名前(ロブスターロール)は正解で、レシピもかなり再現性が高かったです。投稿した写真は、スタンドで買ったロブスターロールを自分で撮影したものです。(画像は一部加工しています)
ChatGPTは、他にも便利な使い方があります。
レシピのたたき台があるが、そのままでは使えないときの調整に便利です。「うどんのおだしのレシピを作れ。甘めにせよ」とか、アレルギーのある素材を変えたいとか、「1.8Lの鍋で作れる最大量のレシピにせよ」「一人分の塩分を6g未満にせよ」「ていうか、献立全部考えて」などの無茶ぶりにも、さわやかにご対応いただけます。たまにぽんこつなことも言ってきますが、とっても頼れるアシスタント様です。
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2. お鍋一つでここまでQOLが爆上がりするとは。ル・クルーゼのビュッフェ・キャセロール22cm

ル・クルーゼは憧れでした。「ルクで作った煮込みは美味しいよ」とも聞いてはいました。しかし、お高いですし、重そう、焦がしたら大変そう、使わさそうなどと、デメリットの心配が憧れを上回る日々が続き、長年手を出せずにいました。
が、ある年の出来心で、セール(福袋)で定番のココット・ロンド様をお迎えしちまい、認識が激変しました。お鍋の美しさ、高級感に満足した以上に、明らかに調理が早く終わったことに衝撃を受けました。(タイムを計っていないので、何分縮んだのかは不明ですが。)重い蓋が効いていると感じました。また、具材の味と食感が均一で、確かに美味しくできました。
以後、ココット・ロンドは我が家の時短ツール1軍の重要メンバーとなり、ただ日々の生活に使い倒されるアイテムと化しておりました。そこに、2025年、援軍が加わりました。
ビュッフェ・キャセロール22cmです。
ビュッフェ・キャセロールはだいぶ個性的な平べったい形をしています。初見時は用途不明で困惑しましたが、「フライパンと鍋のいいトコどりをした調理機能に加えて、食卓での大皿を兼任できる鍋」といえます。
26/30cmは常に売っていますが、22cmは限定品で、なかなか市場に現れてくれないので、狙う必要があります。(アウトレットにも出てきません。)私は公式サイトを定期的に監視しており、2025年の春のセール予告で出現を観測して、販売開始と同時に即座に確保しました。半額でも2万円ぐらいしたので、大変な買い物でした。
薄いピンクとグリーンから選べましたが、私は後者にしました。「こんなレアアイテム、みんな殺到して買い負けたらどうしよう…!」と大いに心配していましたが、ビーチフラッグみたいなムーブをキメていたのは自分だけで、セールでは別の売れ筋があるようでした。セールはわりと長く開催されていましたが、売切れてはいなかったように思います。それでも、セールが終わったらまた姿を消してしまって、もう今年は見ていないので、22cmは入手難易度がかなり高いアイテムだったと考えられます。
さて。ビュッフェ・キャセロールがやってきて、ココット・ロンドと仲良く、日々大活躍してくれています。使うたびに便利な鍋だと感じていますが、主な利点を述べます。
1. 調理の守備範囲が広い。
汁物と煮込み以外ほぼ全部対応可能と思われます。作り置き部門ではパエリア、アクアパッツァ、ショートパスタ、日々のごはん部門ではワンプレート(肉や野菜のクキペ包、茶碗蒸しなどを何点か同居させて加熱放置)、ステーキ/ハンバーグ類、すき焼き、リゾット、ロングパスタなどに使ってます。パスタ以外の加熱時間は短め、放置長めで済みます。重い蓋を活かして、全体の加熱時間を短くする(フタを開ける回数を最小限にする、ふきこぼさない)、焦がさないのが時短のコツの気がします。なお、時短効果はないと思われますが、オーブンでラザニアとか揚げ物も可能です。
2.お料理ができたら食卓にそのまま出せる。
鍋が浅いので料理の視認性がよく、お料理も取りやすいので、火からおろしてそのまま食卓に出して大皿みたいに使えます。これのメリットは、保温、洗い物削減、華です。
3. 邪魔な構造がない。
1人用の食洗機、冷蔵庫などに入ります。取っ手が最小限で、物理的に邪魔な要素がなくてストレスが少ないです。
4. 割れない。
土鍋を割りまくるがさつな人間でも大丈夫です。調理器具や食器割っちゃうかもしれないというのは、私には結構ストレスです。割ってしまった後の後始末も、新調という作業(検討→発注/買い出し)も、時間も労力も結構使って疲れてしまうのではないでしょうか。そういう将来の無駄がだいぶ消えてよかったと思っています。(ですので、焦がしたり傷つけないよう、適切に扱うのは非常に大切にしています。)
この辺りが、ビュッフェ・キャセロールで満足しているところです。もし私に家族がいたら、26cmはすぐに買うと思いますし、一人暮らし以上に重宝しそうです。得意分野と不得意分野があまり被らないので、ココット・ロンドと相性がいいように感じます。
一方、デメリットは、
・高額
・焦がさないために扱いにややコツがいる
・他のキッチンアイテムと収納の相性が悪い
などです。
重さは、調理や手入れでは私は大丈夫でしたが、収納に影響は出ます。収納にファイルケースを使う方や、立てる収納されている方は別の収納方法を検討する必要があると思います。

(写真2) ある日の作り置き。この2品で総調理時間は45分ぐらいでした。ココット・ロンド(カレー)とビュッフェ・キャセロール(いかすみパエリア。今年のベストバイ☆)です。
なお、ル・クルーゼはマルミット22cmという汁物用も1つ持っていますが、こっちは全然使いこなせていません。作り置きにはちょっと容量が少ないのでココット・ロンドの方がよく、アクアパッツァはビュッフェ・キャセロールの方が食卓で扱いやすい、となってます。マルミットを使いこなすには、もうちょっと研究が必要そうです…。
(それでも大切に持っているのは、デザインが最高だからです。お姫様のようなお鍋です。)

(写真3) シチューを作らされているお姫様
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3.暮らしのちょっとした「困った」にぴったりハマる100均…中でもこれ、ミニ泡立て器!
2025年、我が家の100均調理グッズMVPは、ミニ泡立て器でした。卵、調味料、味噌汁(一人分の時は、マグカップで作ってます)、ココアなど、早くよく混ざります。売り場では、「お箸で混ぜれば十分なこんな些末なことにまで、快適さを求めるなんて、私、病んでない?」と自分の精神状態を疑いましたが、使いだしたら大活躍で、とっても便利で、「(過去の自分に向かって)勝手に病んどけ」という気持ちになりました。つまり、おはしで混ぜる、という動作は、自覚以上にめんどくさく、効率も仕上がりも悪く、負荷がかかっていたんだと思います。料理をする機会がある方々は、ぜひ導入してみてください!
なお、100均に限ると、小さじと大さじが測れる計量カップ(2024年MVP)、液体ボトル(殿堂入り)、お風呂グッズのステンレスのボトルスタンド(2020年MVP)(液体ボトルにぴったり。スパイス類にもちょうどです)なども大活躍しています。いずれも、一人暮らしにはとてもいいアイテムたちだと感じていますので、まだの方はぜひ取り入れをご検討になられてみてくださいね。

(写真4) 100均部門四天王の皆様方。
以上が、私の時短料理のベストバイ2025でした。
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医師ならではでしょうか。周囲に「タイパ」重視の猛者が多い中で、私の「オールタイムベスト」は
余談ですが、私の周りも手間や家事を忌み嫌う人たちが多く、敏感です。紙皿でごはんを出すとか、お皿の上に毎回ラップをかけて使っているとか、猛者のエピソードをよく聞きます。それぐらい、排除の値打ちがある工程なんだと思います。
2025に限定しないのであれば、食事に関する時短ベストバイは食洗機です。私は一人暮らしで賃貸ですので、分岐水栓を蛇口の先に取り付けたら使える(工事不要)小さい卓上型のものを使っていますが、本当に手放せません。あとは、ささやかですが、台ふきんを廃止して使い捨てのウエットティッシュ系のクロス(もしくはペーパータオル 洗剤スプレー)にする(ふきん類の管理を削除)、カトラリーボックスをテーブルの下の棚に入れっぱなしにしておき、カトラリー一つ一つは配膳はしないなど、工程そのものを極力減らすようにしています。物の導入も楽しいのですが、本来は、その工程自体を削減できるのがベストだとおもいます。
2026年も、新しい時短アイテム、アイデアに出会うのがとっても楽しみです。みなさまも、素敵なショッピングライフをお楽しみください!それでは、またまた。
【2025ベストバイ&ベストプレイス】





