厚生労働省は2025年11月28日、インフルエンザの発生状況を発表した。定点医療機関あたりの報告数は全国平均で51.12人となり、前週から約1.4倍に急増した。全国的に警報レベルの基準値30人を大幅に超えており、特に東北地方で感染が拡大。学校などでの休校や学級閉鎖も急増している。 2025年第47週(11月17日~23日)の定点あたり報告数は、全国平均で51.12人であった。前週の37.73人から大幅に増加し、2024年同期の2.36人と比較してもきわめて高い水準で推移している。 都道府県別でみると、「宮城県」が89.42人ともっとも多く、ついで「福島県」86.71人、「岩手県」83.43人、「埼玉県」79.51人、「秋田県」75.72人、「栃木県」74.47人、「群馬県」73.47人、「山形県」66.62人、「神奈川県」66.25人、「青森県」66.37人と続いた。東北地方や首都圏を中心に、多くの都府県で警報レベルを大きく上回っている。 感染拡大にともない、全国の保育所や幼稚園、小・中・高校では、学級閉鎖などの措置が急増している。第47週の報告数は、休校250件、学年閉鎖2,244件、学級閉鎖6,323件の計8,817件で、前週の6,235件から約1.4倍に増加した。 休業した施設を施設別にみると、小学校が5,460件ともっとも多く、ついで中学校1,848件、高等学校782件、幼稚園457件、保育所131件、そのほか139件であった。 また、インフルエンザによる入院患者数も増加傾向にある。第47週の入院患者報告数は2,055人で、年齢別では1~4歳(414人)、5~9歳(365人)、80歳以上(459人)が多くなっている。 次回の発生状況は、2025年12月5日に公表される予定である。