「汚いヤジは飛ばさない議会」であってほしい。内に秘めた品格の高い国になりたいから!【女性首相誕生に思うこと、願うこと】 | NewsCafe

「汚いヤジは飛ばさない議会」であってほしい。内に秘めた品格の高い国になりたいから!【女性首相誕生に思うこと、願うこと】

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「汚いヤジは飛ばさない議会」であってほしい。内に秘めた品格の高い国になりたいから!【女性首相誕生に思うこと、願うこと】

高市首相、ご就任おめでとうございます。2025年9月に創業109年を迎えた主婦の友社は一貫して「家庭の幸福と女性の地位向上」を祈り出版活動を続けてきました。日本憲政史上初の女性首相の誕生を心よりお祝い申し上げます。

賛成反対、どちらの立場であれ、働く女性陣として「初の女性首相に願うこと」をオトナサローネ執筆チームがリレー連載します。

TOP写真出典/高市早苗氏公式インスタグラム

【女性首相誕生に思うこと、願うこと】#1

女性首相の誕生はめでたい。だがやっぱり、あまりにも「遅かった」

ついに日本初の女性首相が誕生しました。この象徴的な瞬間に立ち会うことができたことを心から嬉しく思っています。欲を言えば、幼い頃から女性がリーダーであることが当たり前の社会で生きていたいと願っていたわたしは「少し遅すぎる」と感じてしまったことは事実。

だけれども、当たり前だった中年以降の男性が日本のトップである事実が変わる。風穴が開いたような、力強い一歩。

日本初の女性首相誕生という嬉しいニュースに接した時、私が真っ先に願ったのは女性ならではの共感力でも、男性に負けないタフネスでもなく“品格”でした。女性だからこそ、ではない。インタビューに丁寧に答える高市さんの姿を拝見し、高市さんならば日本の品格の躾直しができる。と確信したからこそ願うのです。

攻撃的な社会。下卑たヤジを飛ばす「品のない議会」も一因ではないのか

わたしはnoteやSNSで「ドーピング美人」という言葉を提唱しています。これは、単に外見を磨くことではありません。それは、生まれつきの美しさを持っていなくとも後天的に知識と努力で美しく見えるスキルは身につけられることができること。そして自分を満たし、生まれた余剰を周囲にシェアし、見返りを求めない精神的な姿勢のこと。

昨今の政治の場で繰り広げられる、感情的な対立や、自己責任論による弱者の排除の姿勢は、正直言って品格があるとは言えません。綺麗事かもしれませんが、わたしがドーピング美人として大切にしている姿勢からは大きく外れています。そして政治の世界は悲しいことに、いまだ排他的です。

それを象徴するのが、国会中継の風景。議員が発言している最中に、大きな声でヤジを飛ばすシーンを見るたびに、見ていて苦しくなります。あのヤジや大声は議論の本質を深めるものではなく、単に相手を威圧し、傷つけ、封じ込めるための暴力に他なりません。声の大きさや、威圧感で勝敗を決めようとする姿勢は、まったくもって令和の時代にそぐわない。

令和の社会では、声の大きさは「信念の強さ」を表わさないと思う

日本は課題が山積みです。

こんな時にわたしたちが本当に求めているのは、「大きな声」で他者を攻撃し、エネルギーを浪費するリーダーではありません。声を荒げず、静かに、強かに信念を持って「日本をさらに良い国にしよう」と思ってくれているリーダーです。

信念の強さは、声の大きさとは関係がないはずです。女性首相には、この「ヤジ文化」を断ち切るほどの、冷静で知的な、品格のある態度・言葉遣いを期待します。彼女の振る舞いが、国会、ひいては日本全体の空気全体を浄化し、「美しくない闘争」から「知的な議論」へと変えていく力を持っていると信じたいのです。

品のあるリーダーは「威嚇」せず、「静かに語ってくれる」はず

私は、真のリーダーシップとは、他者を排除する強さではなく、すべてを包み込む静かな強さであると考えます。そして、誰かを切り捨てる余裕のない政治は、品がない。

最も知性的で、最も品格のある政治とは、先に論じた通り余剰のシェアに基づいたものでなければいけないと考えます。経済的な余剰、心の余剰、時間的な余剰を社会全体で分け合い、困っている人を助ける「相互扶助の土壌」を整えること。

これは一見、生ぬるい理想論に見えるかもしれません。しかし、「誰かを追いやる」のではなく「手を取り合う土壌」こそ、最も知性に裏打ちされた、品のある社会だと思うのです。

この包摂的な政治が実現すれば、国民もまた「他者を攻撃せず、助け合う」という品の良さを手に入れることができると思うのです。

初の女性首相の誕生は、単なる性別上の変化だけではなく、この国が長年の「競争と威圧」から脱却し、「品格と共生」へと移行する、歴史的な転換点になって欲しいと願っています。

わたしは、彼女が「女性」であることを理由に、ことさら過度な期待はしません。ただ、声の大きな人がイニシアチブを取るパワー政治を終わらせ、「静かに強かに、余剰をシェアする」という、真に美しく品格のあるリーダーシップを発揮してくれることを心から願っています。

他人と比べるナンバーワンにならなくてもいい。内なる品格を秘めた日本に

リーダーが見せてくれる姿勢は必ず国民に伝播します。控えめで芯があって、困った時には助け合う。滅多に口にはしないけれど、多くの人が感じている日本人であることの誇り。

新しいリーダーの誕生が、私たち自身の心のあり方、そして日本という国の姿勢を、最も品の良い状態へと躾け直してくれ、この国が、そして国民一人一人が真の意味で大和心を持ち直し、国際社会で生きていくことを期待して、見守りたいと思っています。


《OTONA SALONE》

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