【万博レポ】いちばん楽しめた!の声もある「クウェート館」。ウワサの「砂」もすごいけれど、圧巻は「星空」そして「グルメ」! | NewsCafe

【万博レポ】いちばん楽しめた!の声もある「クウェート館」。ウワサの「砂」もすごいけれど、圧巻は「星空」そして「グルメ」!

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【万博レポ】いちばん楽しめた!の声もある「クウェート館」。ウワサの「砂」もすごいけれど、圧巻は「星空」そして「グルメ」!

いよいよラストの大阪万博。「見逃したくない」パビリオンについて、改めてご紹介します! この記事では、多くの来訪者が絶賛する中東の国、クウェートのパビリオンに関して。

クウェートは四国とほぼ同じ面積のコンパクトな国土ながら、世界10位(2021年)の産油国。日本にとっては第3位の原油供給国(2024年財務省「貿易統計」)です。1938年に大油田が発見され、1961年6月19日に英国から独立しました。人口は509万人(2025年)、湾岸諸国の中で最も古い憲法と議会制度を有する立憲君主国です。

今回は地理教育がスタートした中学生の子どもを連れての訪問なので、エリア解像度が高くない中東、アフリカ、東欧、南米などはこの機会にちょっとでも理解を進めたいという欲も。

まさに「灯台」。会場内の道しるべにもなる印象的な姿!

遠くからでもひときわ目立つ白い羽の屋根、クウェートパビリオン。「先見の明かり」をテーマに、「未来を照らす灯台」をイメージしたデザインです。

パビリオンは大きく4つのゾーンに分かれています。入場してすぐの空間には、輝く真珠のような大きな球状スクリーンが。最初はサンゴ礁の海中が映し出されていますが、ストーリーが始まると一転して3人のキャラクターが登場。

クウェートの過去と現在を動画で解説してもらい、イメージよりもはるかに先進的、開放的な国なんだなと理解したところで、次のゾーンへ。いきなりクライマックス、砂漠の砂です!

砂漠の砂を触る体験なんて、きっと私のこれからの人生にはないんじゃないかな

次のゾーンには、どーんと中型ボートくらいのサイズで再現された砂漠が。砂に投影された影を掬ったり、無心に砂に手を入れたり。時折さそりの影がさっと横切ります。

一緒に行った子どもらは、そのたびに真剣に捕まえようとしていました。

私、砂漠の砂って、ベージュ色っぽいイメージを持っていました。だから、手に取ってみても「こんなに白いの? そしてこんなにサラサラなの!?」と驚くばかり。ほんのり冷たくて、そして重たい。掬って戻してを繰り返しても、手に砂粒が残らないことにも驚きました。

日本とクウェートの意外な関係、実は綿を輸出していた?

このゾーンの展示内容にもひと工夫あります。クウェートと周辺各国との交易に関する展示、並んだバスケットにはクウェートの産品が収めてあり、蓋を開けて中身を拝見するのですが。

赤い蓋の乗った「綿」のバスケットの蓋を開けると……

蓋の色、赤い光が日本を出て海へと漕ぎ出し、クウェートに至るまでの道筋が示されました。

真珠は逆に、クウェートの輸出品でした。青い蓋を開けると…

青い光がインドへとたどりつきました。なるほど、ペルシア湾を経れば、海路でインドはすぐそこなのですね。

実は日本で御木本幸吉氏が真円真珠の養殖技術を確立するまでは、ペルシア湾岸のバーレーンやクウェートの主産業は天然真珠の採取だったのだそう。ダイバーが海に潜って採った貝の中に偶然見出される真珠が、交易路を通じてインドやヨーロッパへと流通していたのです。ところが1920年代以降、日本の養殖真珠が世界市場に進出すると価格が暴落し、1930年代にはこれらの国々は深刻な不況に陥りました。外資を導入して産業転換を模索するなか、1938年にはクウェートで大油田が発見されます。戦後に本格的な石油輸出国となり、現在では豊富なオイルマネーを背景に繁栄する国へと姿を変えました。

こうした歴史を立体的に解説したコーナー。ハンドルをくるくる回すと時代が進み、編年でクウェートの変化を知ることができます。高度経済成長を迎えたのは日本と同時期ですから、メンタリティには近いものがあるのかも。

クウェートの社会と歴史をリアルに知る展示のほか、投影された動画といっしょにダンスを踊るコーナー、滑り台、望遠鏡など「公園で遊ぶ1日」のような展示が続きます。

スタッフのみなさんはとてもフレンドリー。「まいどー」「おおきにー」と大阪人のふりをしながら写真撮影を手伝ってくれたりします。

つづき>>>「クウェート館」を2時間待ってでも見たい理由。星空とクウェートグルメをご紹介します!


《OTONA SALONE》

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