三重県教育委員会は2025年9月17日、2027年度以降(令和9年度以降)の三重県立高等学校入学者選抜より、調査書の記載項目の削除・変更を行い、新様式にすると発表した。「出欠・健康の記録」を削除するほか、「特別活動の記録」欄などの記載方法が変更される。 新たな調査書は、中学生や保護者、中学校教員に正しく理解されるよう、1年間の周知期間を設け、2025年9月現在の中学2年生が対象となる2027年2月以降の選抜から適用される。新様式では、欠席日数や欠席理由、健康の状況を記入する「出欠・健康の記録」欄および、基本的な生活習慣や責任感など10項目のうち、十分満足できる項目に〇印を付ける「行動の記録」欄を削除する。 また、「特別活動の記録」欄は、学級活動・生徒会活動・学校行事で十分満足できる項目に〇印を付ける方法から、学級役員・係・生徒会役員などの実績を記載する方法に変更。「総合的な学習の時間の記録」欄は設けずに、特筆すべき成果がある生徒のみ「その他参考となる諸事項」に記載する方法に変更する。 このほか、生徒の個性をより多面的にとらえたり、優れている点や長所をより積極的に評価し、活用することができるよう、項目ごとに分けて記載できるように変更するとしている。 三重県では、入学者選抜制度に係るアンケートで寄せられた「調査書の項目は合否判定に必要な項目のみに簡素化すべき」「選抜にどう使われているのかを明確にすべき」などの意見をもとに、2024年度に計3回、調査書に記載すべき項目について議論を重ねてきた。協議の結果、選抜の資料として真に必要な事項に精選すべきという意見でまとまり、今回、新たな調査書を公表した。