北イタリアの田舎町。絵画修復師のステファノ(リノ・カポリッキオ)は、教会内のフレスコ画の修復にやってきた。「聖セバスティアヌスの殉教」を模した不気味な画は、“死に際を描く画家”と称され、20年前に狂死したブオノ・レニャーニが描いたものだった。
ステファノの友人アントニオは、町では禁忌とされているレニャーニとフレスコ画の関係を秘かに調査していたが、何者かによって殺害されてしまう。全ての謎を解くカギは、生前アントニオが口にした“笑む窓のある家”に秘められていた――。


BFI【英国映画協会】が2013年に発表した「イタリアン・ゴシック・ホラーの傑作10選」にも選ばれている。さらに今年2025年7月、カナダ・モントリオールで開催された「第29回ファンタジア国際映画祭」では修復版がプレミア上映され、あらためて多くのファンや批評家たちに「発見」された伝説の作品が、ついに日本初公開となる。


本作では心理的な恐怖を静かに積み重ねながら、不安と焦燥感をかきたてるシュールでアヴァンギャルドなイメージを交え、観る者を狂気と妄執の深淵へと引き摺り込んでいく。

解禁となった日本オリジナルの予告編は、BFI【英国映画協会】のよる「イタリアン・ゴシック・ホラーの傑作10選」の紹介で幕を開ける。
『悪魔のはらわた』(73)、『サスペリア』(77)、『デモンズ』(85)などと並び、本作もクレジット。
続いて、絵画修復師ステファノが教会にやってくる物語冒頭に始まり、呪われた画家レニャーニが描いた不気味な絵の数々、脅迫電話、転落死、廃屋に描かれた赤い唇、『ホステル』の鬼才イーライ・ロスの「最高傑作だ」という絶賛コメントを挟み、目を覆いたくなるショッキングな映像が連続。
「遂に封印を解かれた伝説のサイコ・ホラー、日本初公開」というコピーのバックには老婆の怖しい笑い声が響き渡り、最後は、ポスターにも使われている“笑む窓のある家”のシンボリックな場面で締め括られている。
