閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は一般的には50歳といわれていますが、新しい研究での平均値は52.1歳とされています。となると、47~57歳の世代は更年期に当たる人が多くなります。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。
私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?
オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)
【100人の更年期 ナルミさん】
◆ナルミさん 52歳
神奈川県在住。55歳の夫と2人暮らしのパート主婦
※写真はイメージです
40代半ばから始まった“感覚過敏”の兆し
更年期に入ると、ホルモンバランスの変化により、自律神経が乱れ、感覚が敏感になることがあります。ナルミさんの場合、音や香りに対して過剰に反応するようになりました。
症状を意識し始めたのは40代半ば。焦燥感を覚えることが増え、「こういう状態が進むと、うつになるのかも……」と不安になったそうです。そこで、女性の健康を支えるとされる漢方薬やローヤルゼリーを取り入れたところ、気持ちに変化があったように感じたといいます。
49歳になると冷房の効いた室内でも顔がほてり、汗が止まらなくなるという体の変化も現れました。
「夏でもあまり汗をかかないタイプだったので、驚きました。これまでにない感覚で、『これがホットフラッシュなのかな』と思いました。振り返ると、数年前の気分の落ち込みも、もしかしたら更年期の影響だったのかもしれません」
音に過敏になり、テレビの音がつらくなる
「のぼせやほてりはあるけれど、生活に支障があるほどではない」と思っていたナルミさん。しかし、日常の些細なことに過敏に反応するようになり、思考まで変わってしまったような感覚があったといいます。
たとえば夕食時、夫がバラエティ番組を見ていると、テレビの音がうるさく感じられ、「音量を下げて」と頼むことが増えました。
「興味のない番組だと、ただの雑音にしか聞こえなくて、気持ちがザワザワして落ち着かなくなるんです」
身体的な症状はないものの、不安感が強く、夫からは「わがまま」「ヒステリック」と思われていたかもしれないと振り返ります。
歯科治療への不安感も
さらに、歯科治療にも不安を感じるようになりました。レントゲン撮影時の口腔内フィルムや、歯型を取る際の器具が苦手になり、心拍数が上がってしまうことも。
「丁寧な対応をしてくれる歯科医なら問題ないのですが、細やかさに欠ける方に当たると、怖くなってしまって……」
30代までは、歯科治療を行うことに全く問題はなかったというナルミさん。しかし、40代半ばになるとまるで閉所に閉じ込められたときの恐怖感を覚えるようになり、深呼吸を繰り返してようやく落ち着くようになったそうです。
「嘔吐反応があるんですね」と理解を示してくれる歯科医もいれば、対応に手間がかかることを嫌がる医院もあり、歯科選びには慎重になりました。
それでも、50代になる頃には再び歯の型取りができるようになり、「一時的に感覚が過敏になっていたのかな?」と感じたといいます。
本編では、40代後半から始まった“感覚過敏”で、テレビの音や歯科治療がつらくなった日々についてお伝えしました。
後編▶▶自然豊かな土地への移住で心と体が回復するも、新たな敏感症状に悩んだ52歳女性のゆらぎ対策は
では、引っ越しで心身のバランスを取り戻したものの、新たな敏感症状に直面した日々についてお届けします。