ファンケルは、小学4・5・6年生とその保護者(計1,032人/1,032組)を対象に、「小学生の肌に関する実態調査」を実施した。 同調査では、子供自身の回答に加え、保護者にも、子供の肌に関する正しい知識の有無や子供のスキンケア、紫外線対策などについて回答してもらった。 その結果、小学生の2人に1人が肌トラブルを経験、さらに、5人に1人の小学生が普段からメイクをし、そのうちの約8割が肌トラブルを経験している実態が明らかになった。これは、保護者に必要な情報が十分に行き届いていないことから、子供に最適なスキンケア方法やアイテムに関する知識不足が一因と考えられる。皮膚科医からも誤った洗顔や保湿、紫外線対策を警鐘するなど、肌トラブル対策に関する適切なケア方法やアイテムなどの情報共有が必要だと読み取れる。 子供に「気になる顔の肌の変化や違和感、悩み、肌トラブルはありますか」と質問したところ、約半数が経験あると回答した。もっとも多かった肌トラブルが「乾燥」、ついで「にきび」「顔の赤み」が挙がった。 子供に「使用しているスキンケアアイテム」について質問したところ、最も多かったのが「洗顔料」、ついで「顔用の保湿クリーム」「化粧水」と続き、中にはパックや美容液を使用している子供もいた。肌トラブルを感じる小学生が半数以上いる中で、多くの子供が実際使用しているスキンケアのアイテムは、子供用ではなく、親や家族と兼用で大人用を使用。スキンケアだけでなく、日焼け止めも、6割以上の子供が大人用を使用するという結果だった。美容や日焼け対策に意識が高い子供がいるものの、自身に合うアイテムがわからずに使用しているようだった。 子供に「普段からお化粧(メイク)をしていますか」と問うと、5人に1人が普段からメイクをしていることがわかった。使用アイテムの1位が「化粧下地」で約6割、ついでファンデーション、チークと続き、肌をきれいに見せる効果のあるものが上位になっていた。さらに、メイクを始めた年齢の平均が8.72歳と低学年という結果もあり、ここでも子供の美容に関する意識の高さが見られる傾向があった。 反面、普段からメイクをしている子供は、約8割が肌のトラブルを経験しており、全体の肌トラブル経験が約半数に対し、かなり多くの割合であることがわかった。また、メイク不使用の子供は、全体より少なく、約4割半であり、これらを踏まえてメイクによる一定の影響があると考えられる。特に日焼け後の肌荒れについては、メイクをしていることで乾燥などの肌荒れを感じやすくなっていることが考えられる。小学生のメイク利用が高まる中で、肌トラブル率も増加することが考えられ、夏場の乾燥対策や紫外線対策がさらに重要であることが伺い知れる。 保護者に対し、子供を含め小学生の肌状態について質問したところ、約7割が「小学生の肌は大人に比べて水分量が多い」、また約半数が「赤ちゃんのときより肌は丈夫である」と回答した。 同社の研究成果で、3歳から12歳の幼児から学童期では、成人より角層水分量が少ないこと、また、環境などによってバリア機能が低下することなどがわかっている。子供の肌状態の正しい情報が十分に行き届いていないことが、このような結果の1つになったと考えられる。 また、「子供の紫外線対策は、自信をもって対策ができている」という方が約3割という結果だった。さらに「子供の正しい日焼け止めの使い方についても、約7割以上が知らないと回答した。 同調査を得て、スキンケア方法やアイテム、紫外線対策など、子供に最適な情報提供が、肌トラブルや紫外線対策に必要であると考えられた。同調査の監修をした梶田加奈子氏も、「小学生が日常的に正しい洗顔や保湿、紫外線対策などを行うことでトラブルを未然に防ぐ」というコメントしている。