うだるような猛暑のなかでも、ふとすれ違ったとき「なんだか涼しげ」と感じさせる女性がいます。どこか凛としていて、周囲に安心感や信頼感さえ与える——そんな“涼やかな人”には、共通する小さな習慣や美意識があるようです。今回は、(一社)日本プロトコール&マナーズ協会の松田玲子先生が出会った、真夏でも魅力的に見える女性たちのエピソードから、“涼しげに見える女性”のヒントを探ります。
【 気品を身につけるシンプルな教え#115猛暑を涼やかにする編 】
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▶清潔感のある●●も大事
清潔感のある髪は、猛暑でも“品”を感じさせます
汗ばむ季節に、きちんと整えられた髪は、それだけで清潔感と気品を印象づけます。
たとえば、風にさらっとなびく艶のある髪、後れ毛が顔にまとわりつかないよう丁寧にまとめたスタイル——そうした“小さな手間”に、大人の品が宿ります。
前髪やサイドが顔に張りついてしまうと、どうしても不快な印象になりがちですが、軽やかにまとめることで清涼感が生まれます。
“自分がどう見られているか”だけでなく、“相手に不快感を与えないために”という配慮が、結果として涼しげな印象を作っているのです。
▶夏の必須グッズの所作で差が
日傘の美しさは“使い方”にも品が出ます
最近では、ファブリックにこだわったおしゃれな日傘も増えています。日差しから肌を守るだけでなく、持っている姿そのものが絵になり、涼やかに見せてくれます。
ただし、雨傘とは違い、日差しの方向に合わせて動かすことが多く、露先が目線と重なって危ないと感じる場面もあります。
だからこそ、日傘のマナーを意識した所作は、美しさにもつながります。安全にも配慮しながら、姿勢よく歩くその姿に、自然と上品さがにじみ出ます。
▶ファッションで意識すべきは
ノースリーブもTPOを意識すれば、涼やかに映ります
プライベートではノースリーブなど、肌の見える装いも涼しげに見えます。ただし、オフィスなどでは薄手のカーディガンを羽織るなど、TPOへの配慮も必要です。
暑さの中でも、場にふさわしい“清涼感”のある装いをしている人を見ると、こちらまで「暑い」という不快な気持ちがすっと軽くなるものです。
ほんの少しの心がけが、印象の良さにもつながります。 “どう見られたいか”より、“どう見えているか”を意識することが、結果として信頼される涼やかな女性につながっていくのです。
“涼しげな女性”とは、単にファッションや小物の工夫だけではありません。周囲への配慮、言葉の選び方、清潔感のある佇まいなど、ささやかな心配りが重なって生まれるものです。
暑さが厳しさを増す今こそ、自分自身も周囲も心地よく過ごせるよう、小さな“涼しさ”を意識してみませんか?