認知症の義母は水を飲んでくれないばかりか「もうエアコンの操作も理解できず」真夏の部屋に暖房を効かせていて | NewsCafe

認知症の義母は水を飲んでくれないばかりか「もうエアコンの操作も理解できず」真夏の部屋に暖房を効かせていて

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認知症の義母は水を飲んでくれないばかりか「もうエアコンの操作も理解できず」真夏の部屋に暖房を効かせていて

こんにちは。神奈川県在住、フリーライターの小林真由美です。ここ数年のマイテーマは「介護」。取材でも高齢者にまつわること(介護のほか、終活や相続・遺言など)に関わる機会が増えてきましたが、どこか他人事でした。それがしっかり「自分事」になった途端、驚くほど冷静さを失ってしまったのです。

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>>>うそでしょう!?猛暑日、ドアを開けたらまるで室内がサウナで…

猛暑日の室内はまるでサウナ! 義母の部屋で何が起きた?

朝から気温がぐんぐん上がり、「猛暑日になる」との予報が出ていたある日、夫と一緒にお義母さんのもとを訪ねると……。ドアを開けた瞬間、まるでサウナにいるかのような熱気が、私たちを一気に包み込みました。

えっ、クーラー付いてない?」と慌てて室内を見回すと、エアコンはしっかり作動中。ところがリモコンを手に取った際、私の目に飛び込んだのは「冷房」ではなく、まさかの「暖房」表示だったのです。

このときエアコンの設定は28で、部屋の温度計は30。エアコンは室温が設定温度に近づくと風が弱まるため、熱風が出続けることはなかったものの、熱のこもった部屋の空気は若干の息苦しさを感じるほど。

熱気を逃すために窓を開け、エアコンを冷房に変更するなど慌ただしく動いている中、当のお義母さんはといえば「あら、来てたの? いらっしゃい」と普段と変わらない様子。しかし改めて顔をのぞくと、頬はやや赤みを帯びていて火照っているよう。身体にも触れてみたところ、首元のあたりが少し熱っぽく感じました。

夫:「こんな部屋にいて暑くなかったの? 暖房になってたから、冷房に変えたよ」

義母:「えっ、暖房? 全然暑くなかったわよ。だって、夏が暑いのは当たり前でしょ」

夫と私:「……」

(どうやら義母は、リモコン操作ができなくなってきたと推測)

私はひとまず、冷凍庫にあった保冷剤で冷却タオルを作り、夫へ。

夫:「とりあえず、これで冷やそう」

>>>興奮状態で「水を飲めって、私に命令しないでちょうだい!」と義母

室内も身体も冷えてきたけれど、怒りの炎はしばらく消えず……

10分ほどしてクーリングが効いたのか、顔の赤みも落ち着いてきたお義母さん。しかし水分補給を促した途端、どんどん不機嫌に……。さすがに多少は飲みましたが、夫が「脱水症状になっているかもしれないから、もう少し飲もうよ」と勧めると、「もう、いらない」。

そんなやりとりがしばらく続いたあと、「具合が悪くなってきたから、もう寝るわ。2人とも帰ってちょうだい」と言い、ベッドに横たわってしまったのです。

 

厄介なことに、お義母さんはこの「具合が悪い」という言葉をあらゆるシーンで用いるため、「本当に体調が悪いのか、機嫌を損ねて気分が悪いのか」が瞬時に判断できないところ(涙)。

すっかり帰るタイミングを失った私たちは、「落ち着くまで、もうちょっとだけ様子を見よう」と部屋に残ったものの、再び起き上がったお義母さんはしばらく興奮状態で、「水を飲めって、私に命令しないでちょうだい!」「デイサービスには行かないから、断って!」などと不満や愚痴を言い続け……。

ちなみにその後、エアコンは自動運転モードに設定を徹底し、お義母さんにも「リモコンは触らないようにね」とお願いしたところ、それについては意外にもすんなりと受け入れてくれました。さらに、ヘルパーさんの定期的な訪問も始まったことで、同じようなことが起こる心配はなくなっています。

そんな夏の出来事から早1年――。今年もしっかり継続中の「水分補給拒否問題」。そもそも、水分補給を拒む理由は存在するのか? それともただのワガママ(強要されることへの反抗)なのか?

ケアマネージャーからのアドバイスを踏まえ、「なぜ、水分補給を嫌がるのか?」の理由を見つけ、「徐々に飲んでもらえる方法」を早急に考えたいところなのですが……。この続きは、また次回お話ししたいと思います。

死にたいのかな…猛暑なのに認知症の義母が「水なんて飲まない」と拒否、さらに部屋はサウナ状態に…。この夏、周囲がすべきことは何?


《OTONA SALONE》

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