25~44歳女性の就業率は上昇し続け、約8割が働く女性という現代。それに合わせて、女性の生涯未婚率も増加の一途を辿っています。 結婚をしたいけれど出会いがない、成婚に至らないということはなぜ起きるのか、働く女性は婚活にどのような悩みを抱えているのでしょうか。
アラフォー・アラフィフ専門婚活カウンセラーの伊藤友美さんのもとには、さまざまな悩みを抱える婚活女性が訪れます。
今回は、最終回。「結婚したいのに結婚相手に出会えない」と悩む女性の婚活ストーリーを紹介します。
※プライバシーを考慮して、事実関係の一部を変更しております。
※写真はイメージです。
35歳を過ぎたころから出会いが少なくなり…
広告代理店に勤務するT代さんは、36歳。気さくで話しやすい性格のおかげで、20代の頃から、合コンに誘われたり、知人を紹介してもらったりする機会は多いほうでした。「すぐに結婚したいわけではないけれど、いざとなったら出会いはいくらでもあるだろう」と思っていたのです。
ところが、35歳を過ぎたころからめっきり声がかからなくなり、焦りを感じるように…。「このままでは結婚できないかもしれない」と伊藤のコンサルティングを受けました。
「結婚したいと思っているのに、どうでもいい人ばかりと縁があるんです」というT代さん。話を聞いてみると、「婚活しているのに、結婚できない」という悩みを抱える女性に共通する問題を抱えていることがわかりました。
初めてのデートで「お弁当を作って、オレの家まで迎えにきて」という彼
T代さんが言う「どうでもいい人」の1人が、合コンで知り合った4歳上の会社員です。彼はお酒が飲めなかったのですが、関西人だからか話が盛り上がり、帰りはT代さんの自宅まで送ってくれました。その日から、彼からときどき電話がかかってきて、とりとめのない話をするようになったそうです。
あるとき、T代さんは初めてのデートに誘われます。それが、「紅葉に行こうよう」というしょうもないダジャレだったのも気になりましたが、それ以上にT代さんが「え…?」と思ったのは、彼からのずうずうしい注文でした。「お弁当を作ってきて」「車は出すから、オレの家まで迎えにきて起こして」というのです。T代さんの家から彼の家まで、電車で行くと1時間半もかかります。
「は?」と思ったものの、T代さんはその場では断れず、「うん、わかった」と答えてしまいました。しかし、その後、「彼氏でもない人に、お弁当を作りたいと思わないんだけど」「どうして私がわざわざ電車で迎えに行かなきゃならないの?」とモヤモヤが治まりません。
結局、当日の朝、電話で「行かない」と断って、彼との縁は切れました。
急に呼び出し、「なんで来ないんだよ。どうせヒマなんだろう」
また、こんなこともありました。マッチングアプリで出会った3歳下の自営業の男性から、何度も「つき合って」と言われたT代さんは、押しの強さに負けて「うん」と答えてしまったそうです。ひとり暮らしの彼の家を初めて訪問するとき、T代さんは手作りのおかずをタッパーに入れて持っていきました。彼は、「女らしいところあるじゃん!」と大喜び。そのとき、T代さんの胸をよぎったのは、「どうして好きでもない人に、こんなことをしているんだろう」という思いでした。
その後、彼はどんどんわがままになっていきました。「今から来てよ」と急に呼び出され、「今日は行けない」断ると、あからさまに不機嫌になるのです。ある休日、ひとりで買い物をしているところへ「今から来られない?」と彼から電話がかかってきました。「今日は無理」と断ると、「なんで来ないんだよ。どうせヒマなんだろう」と決めつけてきます。T代さんは、わがままな彼の相手をするのが面倒になり、「もう会わない」とその場で別れを告げました。
T代さんが次々と出会ってきた「どうでもいい人たち」。
でも、その背景には、思いもよらない“自分の中の本音”が隠れていました。
▶▶「私、結婚したいって本当に思ってるの?」“どうでもいい人”ばかりと縁がある女性が変わった“あるワーク”とは
では、「理想の相手」に出会うために必要な心の整理術についてお届けします。