中学受験「はじめての模試」、結果を見る親が「絶対に守るべきこと」とは?「子どもが大きく体調を崩してしまいました」 | NewsCafe

中学受験「はじめての模試」、結果を見る親が「絶対に守るべきこと」とは?「子どもが大きく体調を崩してしまいました」

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
中学受験「はじめての模試」、結果を見る親が「絶対に守るべきこと」とは?「子どもが大きく体調を崩してしまいました」

首都圏で加熱する中学受験ブーム。その一方で、「子供は中学受験をするけれど、自分は公立育ちだった」という親も、実は少なくないのではないでしょうか。神奈川県在住のWebデザイナー・神奈子さん(仮名・46歳)もその一人。中学・高校は千葉県の公立校、大学は県内の私立新設大学に進学しました。

一方、夫の公認会計士・計一さん(仮名・45歳)は鎌倉の公立進学校から国立大学へと進んだ、公立一本で勝ち抜いてきた世代。つまり夫婦揃って中学受験経験なし。そんな二人の長女・Aちゃん(仮名・年齢非公表)は、小学4年生から中学受験塾に通い始め、1学期にはじめて模試を受けました。結果は、総合偏差値40。

大好きな両親がその結果に一瞬沈んだ空気を、Aちゃんは敏感に察知し、心のバランスを崩してしまったといいます。

最初は高望みはしなかった。「普通の子」で十分だった我が家の子育て

 

「娘は、不妊治療でやっと授かったひとり娘。だからつい、甘やかしてきたところがあるかもしれません」

神奈子さんはそう振り返ります。

「ひとことで言えば“ザ・普通の子”。突出してできることがあるわけではありませんが、器用で明るくて育てやすいタイプ。私自身がちょっと凹凸のあるうっかりもので、夫は物静か。どちらかというと内向きな夫婦だったので、『明るい子供ができただけでも儲けもの』という気持ちで、いつも『いい子だね』と声をかけて育ててきました」。

夫の計一さんは、年子の弟の元同級生。弟の紹介で知り合い、31歳と32歳で結婚。不妊治療の末の高齢出産で授かったAちゃんは、かけがえのない存在です。

「元気いっぱいでやる気満々な前へ前へでていく性格のせいか、相対評価ではない低学年の通知表は、小3まではほぼ『よくできました』ばかり。算数と体育だけ『できました』になることがありましたが、勝手に『昔で考えると、ほぼ5で算数と体育だけ4』と解釈して『高望みしなければ問題ないね』と夫婦で話していました。算数の評価が低めだった理由を、深く考えたことはありませんでした」。

まさか、そこまで我が子が「できない」とは。初めての模試の結果に親は思わず

 

Aちゃんが通うのは、「偏差値だけではない中学受験」を掲げる中規模塾。講師陣は元大手塾出身者が多く、子供たちに人気のフランクな雰囲気です。

「娘も楽しそうに通っていたんです。でも、初めての模試の結果シートを見た夫の第一声が『うそだろ?』。その言葉で娘の顔が曇ってしまって……」。

神奈子さんがまず驚いたのは、「偏差値に20台ってあるの!?」という事実。

「娘は読書好きで音読が得意。漢字もきちんと練習していたので、国語の偏差値は58でした。でも算数が、まさかの23。4教科総合で40という結果に」。

千葉県内の偏差値53の公立校から、情報系新設私立大学に進んだ神奈子さんも驚きましたが、優等生だった計一さんにとっては衝撃的だったようです。

真面目がんばりやさんの子どもほど気をつけてあげて。不用意なひとことで子どもがボロボロに

 

模試結果をきっかけに、娘の体調に異変が起こります。

「夫婦ともに叱ったわけではなく、『あらら、次がんばろう』とテンション低めになる程度のリアクションだったんですが、翌日から娘は高熱を出してしまって。インフルや溶連菌は陰性でしたが、5日ほど熱が続きました」。

回復後も、体に発疹が出たり、宿題の手が止まったりするように。

「宿題をしてほしい気持ちはあるけれど、体が心配で『無理しないで』と伝えました。でも本人は『やらないとお友達に勉強、おいていかれちゃう。でも手が動かない』と泣き出して……。

『勉強を一旦全部辞めていい』と伝えても、『お友達と同じ学校を受けたい』と譲らなくて。完全に堂々巡りの状態になってしまいました」。

元々、中学受験をしたいと言ったのはAちゃん本人で、同じマンションの親しい友だちはほとんど中学受験組。クラスの友達で公立に進む子はいるものの、家が遠いので学区が違うそうです。途方にくれた神奈子さんは、塾の面談を申し込むとともに、元塾スタッフだった経験を持つ従姉妹の意見を聞こうとを思い立ちます。

後編では、首都圏中学受験偏差値と地方の高校受験偏差値の差を聞き、驚いたエピソードをご紹介します。

▶▶▶中学受験「偏差値40で行ける学校なんてあるの?」公立育ちの親ほど知っておいてほしい「金輪際忘れるべき非常識」

※本作は取材に基づいたストーリーですが、プライバシーの観点から、個人が特定されないよう随時事実内容に脚色を加えています。


《OTONA SALONE》

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