不登校経験者の約半数が「積極的不登校」を好意的に評価していること2025年6月4日、プレマシードの調査から判明した。不登校経験のある小中高生4割弱が「学校に通うべき」と認識する一方で、自分の意思で学校に行かない「積極的不登校」を肯定する結果となった。 「コロナ禍の学齢別不登校経験とその理由に関する調査」は、2025年4月8日から17日にかけて、通信制高校の紹介サイトGo通信制高校を運営するプレマシードが実施した。この調査は、コロナ禍において「小・中・高校生だった人」と「大学生以上だった人」の計600人を対象に行われた。 調査結果によると、「積極的不登校」という言葉を知っていると答えた割合は全体で15.0%であったが、小・中・高校生で不登校経験がある人の中では37.5%に達した。また、積極的不登校を「とても良いと思う」または「良いと思う」と回答した割合は全体で33.0%であったが、不登校経験者では小・中・高校生で50.0%、大学生以上で49.2%と高い割合を示した。 学校の通い方に関する質問では、「無理して通うべきではない」と考える人が全体で69.0%を占めた。小・中・高校生で不登校経験がある人の中では「多少のことは我慢して通うべき」と答えた割合が37.5%と全体より高かった。 中学と高校での学びについては、「中学での5教科は大切だと思う」と回答した割合が77.8%ともっとも高く、ついで「高校での5教科は大切だと思う」が71.2%、「中学での副教科は大切だと思う」が64.7%と続いた。 通信制高校に関する知識については、「通学する日、オンラインで学ぶ日を自身の都合や心身の調子に合わせて決めることができる」と答えた割合が23.3%でもっとも高く、ついで「5教科以外にも、eスポーツやK-POP、ネイルなど興味のある分野が学べる」が22.0%であった。 プレマシードの代表、岩田彰人氏は、不登校経験者は学校に通うべきと認識している一方で、約半数は積極的不登校を肯定していることについて、「矛盾をはらんでいるように見えるが、不登校経験者は学校に通うべきと思いながらもさまざまな理由で学校に通えなくなり、自分の居場所、学ぶ場所を失ってしまった。だからこそ、自分の意思で居場所や学ぶ場所を探すために積極的不登校を肯定しているのではないか」とコメント。加えて、通信制高校が不登校の生徒の受け皿となり、学びの場としての役割を果たしていることをあらためて強調した。