iTANは、節約をしている大学生以下の子供がいる主婦・主夫を対象に、「節約しても削らない出費ランキング」に関する調査を行った。調査の結果、節約中でも削らない出費の第1位は「教育費」で、31.2%の回答者がこれをあげた。続いて「食費(26.9%)」「レジャー費(12.4%)」が上位にランクインした。 教育費が1位にあげられた背景には、子供の将来のための投資という意味合いが強く、優先度が高いことがうかがえる。また、食費も家族の健康を支えるための出費であることから、削れない対象として考えている家庭が多いようだ。レジャー費は、家族の思い出づくりや子供にさまざまな体験をさせるための大事な出費として捉えられている。 一方で、通信費や被服費などは下位にとどまり、生活の中でも優先度が低いことが示された。削らない理由としては、「子供の将来のため(46.3%)」「子供の教育や経験のため(43.9%)」「自分・家族が快適に過ごすため(34.3%)」が多くあげられ、家族の将来や安心に結びつく内容が上位を占めた。 節約のための工夫としては、「クーポンやポイントを利用している(61.8%)」が最多で、「セールやキャンペーンを利用している(51.0%)」「ほかの出費を見直している(30.7%)」と続いた。クーポンサイトやアプリが多く利用されており、手軽に使えて割引が受けられる実用性が高いことが理由と考えられる。 実際に削った出費としては、「食費(44.5%)」「外食費(43.8%)」「日用品費(28.4%)」が上位となった。食費は削る出費と削らない出費の両方にあげられ、家庭ごとに価値観が分かれていることがわかる。削った理由としては、「我慢できるため(35.4%)」「優先順位が低いため(32.6%)」「節約効果が大きいため(29.2%)」があげられた。 節約によるストレスについては、「とても感じている(18.5%)」「やや感じている(40.6%)」をあわせて約6割がストレスを感じていることがわかった。ストレスをためずに満足できる節約方法として、「クーポン・ポイントを活用したお得な工夫」が多くの支持を集めた。 この調査を通じて、家庭における削る出費と削らない出費、さらに節約にともなう心理的な負担が明らかになった。特に教育費は子供の将来への投資としての意味合いが強く、節約中でも優先される傾向が顕著であることが示された。