先頃、月刊「美術手帖」(美術出版社)が"BL(ボーイズラブ)"を特集して話題を集めていた。近現代美術を中心に内外の美術動向を広く紹介する老舗美術誌が、ついにBL特集を…! ということで、ネット上では「BLはもはやアートか」「海外でも"YAOI""Shonen-ai"として認知されつつあるらしい」など、各所で盛り上がっていたようだ。
確かに、出版不振が叫ばれる最中、BLは数少ない活況ジャンルのひとつである。男女の海外ロマンス小説で知られるハーレクイン社さえ先日、海外のゲイロマンスを届ける新機軸BL小説レーベル「ハーレクイン・ラブシック」を立ち上げたほどだ。
どの書店も少なからぬスペースをBLに割く昨今…NewsCafeのアリナシコーナーでは「ボーイズラブ好きの女性、アリかナシか」という調査が実施されたらしい。結果とともにさまざまな意見をご紹介しよう。
【アリ…37.3%】
■BLはファンタジー。
■私は違うけど、腐友達は多いです。明るい普通の女の子ですよ。
■BLは読みやすい。少女漫画に多い男女のドロドロ系な恋愛が苦手。
■理解はできないけど別にいいんじゃない。
■ソレはワタシです…(挙手)。
■面白いです。月1万円はBLに使ってるかも…。
■某人気アイドルのファンも、メンバー同士のBL好きが多い…調べたら出る。
■腐女子だけど、生身の人間でのBL妄想は無理。あくまで空想の世界。
■個人の自由。他人に強要しなければOK。
■脳内のみでひっそり狂い咲きしてるんでそっとしといてください。
【ナシ…62.7%】
■ゴメン無理! 拒絶反応が出ます。
■ゲイ自体はいいけど、変なイラストや漫画はロリコンと同じくらい不快。
■そういう友達いるけど、表に出したり押し付けるのはやめてほしい…。
■知らん(怒)。
■昔友人がBLにハマって、どんどん現実逃避…縁切りました。
■ご自由に、どうぞ。私の意見はナシ。
■キモい吐き気する。
■自分の趣味ではない。範囲外。
■漫画の中だけなら許すけど…。
■何で? ちょっと理解できない。
結果は【アリ派】4割弱。多数派とはいかないまでも"世の中からの肯定度"としてはまずまずの数字ではないだろうか。「『パタリロ』だって中身はBLだしな。ただ、その手のAVを見るのは勘弁だけど(笑)」「BLで竹宮惠子さんの『風と木の詩』が浮かんだ私って古い(笑)」など、今に始まった流れでもないという意見も多かった。
とはいえ【ナシ派】優勢であることは事実。寄せられたコメントを見てみると案外多かったのが、男同士が云々というよりも「趣味を押しつけられがちだからBLは嫌い」という声だ。これは、ジャンルを問わず世間で"オタク"と評される人が起こしがちな現象だが、とにかく語りたいのか、認知度を高めたいのか、同好の士を見つけたいのか…。相手の気持ちを考える前に情熱が先走ってしまう、困った人はいるものだ。
また「男がガールズラブ好きだと言うと変態扱い。これは差別だな」という男性ユーザーのコメントもあったが、女性向けよりはよほど広い"成人男性向け"ジャンルにおいて、いわゆる"百合もの"は一定数存在し、かつ人気だ。お互い様というやつだろう。
[文・能井丸鴻]
《NewsCafeアリナシ》
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