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もう、女を見るんじゃない!

ビックリ ニュース
中東の国、イラン。かつてはペルシャと呼ばれたこの歴史ある国に生きる女はとてつもなく努力家でチャレンジャーのようだ。

イランの32歳の水泳選手、エルハム・アスガリさんは海中水泳大会で20キロを9時間で泳ぐという記録を出した。
海の20キロなど、疲労度も難易度も高いにも関わらず、凍てつくカスピ海を懸命に泳いだのだ。
しかも泳ぐ環境がただ海だっただけではない。
なんとエルハムさん、厳しいイスラム教の教えに則り、身体を覆う、競技水着とは到底言えないような「イスラム風水着」で参加したのだ。身体のラインが出ないようにするためだ。もちろん頭も覆っている。

この水着で水中に入ると、体重プラス6キロになる。
非常に重いのだ。


この大会に出るため、自分でこの水着をデザインした。「たとえ重くなろうとも泳ぎたい」。
そんな強い気持ちで臨んだのだ。ある程度の批判も覚悟の上。でも規則をきちんと守って、記録を出せばいい、と。


しかし運営側はエルハムさんの「20キロ」という記録を15キロで認めたのみだった。
エルハムさんはすぐさま抗議したが、最終的には記録そのものさえ認められなかったのだ。

結局、記録が認められなかったのなら参加したこと自体も否定されたようなものだ。
運営側は

「どんなにイスラム教に則った水着を着てもだめ。水の中で身体を隠せても水から上がったときに身体のラインが露わになるから」と主張しているそうだ。

激怒したエルハムさんはこの事件をYouTube上で報告し、女性たちにサポートを呼びかけている。
「女性には自分の目標のために最大限の努力をしてほしい」と語るエルハムさん。
女性が目標のために努力し、高みを目指すことが叶う社会を望んでいるのだ。


こういった話題になるとイスラム教は女性蔑視か否か?の議論になりがちだが、「女の露出は叩くべし」という無言の圧力や侮蔑の問題はどこの国でもある。

場所や各種ルールにふさわしくない服装に対して批判するのは当然だ。しかし中には「女の露出は痴漢されてもO.K.のサイン」「犯罪に遭っても仕方がない」「男を誘っている」など女性の本心や意見をまったく無視した女性蔑視の風潮は日本でも根強い。

ある意味、イスラム関連の情報をよく見てみると、「いかに男性の理性が弱いか」が透けて見える。イスラム教の教えはただ単に男性そのものの忍耐力・理性で抑える力が弱いことを見越し、「これでは女性が大変だ」との考えからベール着用を義務付けたのだと見ることもできるのだ。
もしかしたら露出度の高い服装をしていなくても、身体的特徴ゆえに男性から無遠慮な視線を向けられる女性にとって、ムスリマでなくてもベールで身体を覆うことは精神的な安らぎになるかもしれない。

イラン「水から上がった時に水着が身体に張り付いてセクシー過ぎ。男が騒ぎ出したらどうするんだ」

日本「最近物騒な事件が起きてるけど、露出度が高い女性だったら仕方ないね」

結局、思考回路は同じなのだ。

「お前が男を欲情させるからいけないんだ。お前が悪い」と。


さて、このイランのエルハムさんの事件に対し、ネットではこのようなコメントが寄せられた。


「そんなに文句言うなら見なきゃいいじゃん」


そうなのだ。見なければいいのだ。
しかし、見てしまうのだ、女性を。

【執筆者:猫紫】
参照:Daily Mail
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2409993/Elham-Asghari-Iranian-swimmer-denied-record-outfit-showed-feminine-features.html
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