昨年4月、沖縄県うるま市に電動アシスト自転車をはじめとする電動モビリティを製造する新工場を竣工した株式会社JOeBテック(以下、JOeBテック)。 新規工員として入社したのは約70名で、99%が地元沖縄県在住者。しかも、その中の90%が工場周辺(沖縄県中部エリア)の新高卒生。 JOeBテックが、沖縄のこの地に工場を設置しようと考えた大きな理由の1つがこの若き人材の豊富さにある。 沖縄県には工業高校が離島もあわせて9校ある(工業高専もあわせると10校)。しかし、本格的な工業が他県と比較すると極めて少ないというのが実情。沖縄でものづくりに興味をもった人は、本土に職を求めるか、地元で別の道を選ばざるを得ない。 JOeBテックが、この地に拠点を構えることで、すべてとは言わないが地元でものづくりに取り組める場を提供することができる、同時にJOeBテックにとっても若い人材を確保することができるというwin-winの関係を形成することができる。 ただ、平均年齢21歳、なんの困難もなくスムーズにことが始まる訳がない。 JOeBテックの世界に向けた船出はこうして始まった。


一言で自転車製造と言っても、その製造要素は多岐にわたる。
プレス機をつかった、曲げ加工、潰し加工。レーザーカットを使った切断加工。マシニングセンタを使った切削加工。ロボットを使った溶接加工。塗装、組立。
そして、これら加工のすべてが製品の見栄えに影響し、製品の良し悪しに直結する。決して簡単ではない。しかし、ゆったりと学んでいる余裕もない。
まず試みたのは、工業高校出身者と普通高校出身者の選別。さらに工業高校出身者は在学時の取得資格等を確認し、基礎能力を確認。普通高校、大学等出身者は趣味や手先の器用さを確認して暫定的に配属を選定。あとは、やってみて、能力を確認しながら微調整。
成形加工班は、それぞれの機械の条件を見極める。塗装班はJOeBテックが粉体塗装を採用していることから、粉体特有の肉厚条件、炉温度条件など、組立班は電動自転車の組立、バラしを時間の限り繰り返す。
昔は数多くあった自転車工場だが、日本の高度成長とともに拠点を中国に移し、JOeBテックのような完成工場(素材から完成までを一貫で製造する工場)は、もはやないと言っても過言ではなく、当然、職人と呼べる方もいない。自転車専用設備などはメーカーの人間を招致して指導してもらう。
◼️操業開始(試作につぐ試作)

◼️工場に入ったら、そこはグローバルだ!

JOeBテック代表の松原は、若い社員によくこう言っている。「仕事が終わった後や休みの日は好きにすればいい。だが、出社して会社の門をくぐったらここは沖縄ではない、日本でもない、グローバル社会なんだ」と。そしてこうも言う「ここから君たちが作ったものが世界に出荷される。フランスやイギリス、ドイツ、アメリカ。世界中の人が、君たちの作った電動自転車に乗る。仕事に来る時は世界をイメージしなさい」と。
JOeBテックの社員1人1人にその言葉は染み込んでいる。だから、工場内にうちな~タイムはない。
◼️2024年、量産開始!そして、世界へ挑戦!!


いわゆるファットバイクと呼ばれるタイプの車両となっており、いま世界的に若い世代で注目されるタイプの1つだ。一見バイクのような見た目だが、安全性は日本の安全規格に則ったもの。型式認定も間も無く取得の見込みとなっている。
そして、この車両が間もなくドイツ(フランクフルト)で開催される世界最大規模のサイクルショー「EURO BIKE 2024」に日本製車両としてははじめて展示されることとなる。(ブース:太陽誘電株式会社FEREMO、日本からはじめての出展)
ヨーロッパの人たちは、この車両にどんな反応を示すのか、社員一同楽しみにしている。
JOeBテックの世界への挑戦はまだ始まったばかりだ。
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