社会人野球を戦力外となり、夢をあきらめた主人公・矢上(相葉雅紀)。再就職先として選んだ障害者スポーツセンターで、野球をやりたい障がい者たちと出会う。“障がい者に野球は無理”と決めつけられ、反対される中、矢上は彼らの監督として野球チームを作ることに。一度は挫折しながらも、野球を愛し続ける人間たちそれぞれの人生が交わり、「全国身体障害者野球大会」で日本一を目指し挑戦を始める…。
東京に初めて結成された身体障害者野球チーム「東京ブルーサンダース」創設にまつわる実話を基にした本作。
原作は作家・平山讓氏による小説「4アウト -ある障害者野球チームの挑戦」(中央公論新社刊)。「もうひとつのWBC」と言われる「世界身体障害者野球大会」第1回大会実行委員長(以降、大会名誉顧問)である長嶋茂雄読売巨人軍終身名誉監督が「挑むことを諦めない。だから人生は楽しい。」とエールを送った作品でもある。タイトルの「4アウト(フォーアウト)」には、人生は3アウトでは終わらない、挫折しても諦めずまた歩き出す、というポジティブなメッセージが込められている。
監督は、緒方明監督・廣木隆一監督らの助監督をつとめた稲垣壮洋が務める。本作が長編初監督作。原作・平山氏と出会い、構想から8年を経ての映画化となった。
主人公・矢上を演じる相葉雅紀は、2025年11月7日にクランクイン、2026年2月15日にクランクアップ。前橋市、太田市、伊勢崎市、高崎市、桐生市といった群馬県各地と一部都内で撮影が行われた。
野球経験者である相葉だが、撮影開始前から共演者とともに野球チームの監督としてのリアリティを出すための練習を重ねた。元メジャーリーガーの井口資仁氏や、元シドニーオリンピック野球日本代表でNTT東日本を日本一に導いた監督でもある飯塚智広氏よりノックの指導を受けた。さらにモデルとなった「東京ブルーサンダース」との練習にも取り組み、クランクイン前から「矢上」としてチームメンバーと向き合う姿勢を作り上げていった。
相葉は本作で「障害者野球」に初めて触れたと語り、「ひとりひとり環境が異なり教科書のような正解があるわけではないなか、自分なりに最善のプレーができるやり方を見つけていたり、装具があったりなど、目を見張るものがたくさんありました」と選手たちのプレーの姿に感銘を受けたようだ。
また「撮影が進むごとにチームの結束力、チームワークがどんどん良くなっていったと思います。試合のシーンでは撮影するのが困難なカットも、チームのみんなで乗り越えて作りましたので、完成した作品を楽しみにしていただけたら嬉しいです」とコメントを寄せた。
■身体障害者野球とは
身体障害者野球は、障害者手帳を持つ選手たちが軟式ボールを使って行う野球で、障害の特性に配慮した独自のルールが適用される。世界の盗塁王・福本豊氏の「キャッチボールやろうや!」の一言から、1993年に特定非営利活動法人日本身体障害者野球連盟(JDL)が発足。33年が経過した現在、全国36チーム・登録選手約1000名が毎年春と秋の全国大会を目指して活動している。
2006年WBCでの日本の優勝をきっかけに日本で開催された「世界身体障害者野球大会(もうひとつのWBC)」は、長嶋茂雄名誉監督が自ら大会の実行委員長(第2回大会以降は大会名誉顧問)を引き受け、以降WBCと同じ4年おきに開催されている。2026年、第6回大会が11月に北九州市で開催され、日本代表チームは三連覇と5度目の世界一を目指している。
コメント全文
相葉雅紀
脚本を初めて読んだときは、ノンフィクションなのにこんなにもドラマチックなお話があるのかと、心が揺さぶられました。今回の作品で「障害者野球」という世界にはじめて触れましたが、実際に選手たちのプレーを見て、投げる球は速いしキャッチングも上手く、グローブのさばき方も巧みで驚きました。ひとりひとり環境が異なり教科書のような正解があるわけではないなか、自分なりに最善のプレーができるやり方を見つけていたり、装具があったりなど、目を見張るものがたくさんありました。
共演した野球チームのメンバーとは何度か食事に行ったり、ノックやキャッチボールなどの練習を通じて、心のキャッチボールもできた気がしています。出演者の中には、実際に障害者野球チームに所属してやっている方もいらっしゃるし、アスリートのように体が動く方ばかりなので、遠慮なくノックを打たせてもらいました。
撮影が進むごとにチームの結束力、チームワークがどんどん良くなっていったと思います。試合のシーンでは撮影するのが困難なカットも、チームのみんなで乗り越えて作りましたので、完成した作品を楽しみにしていただけたら嬉しいです。
『4アウト ─もう一度、プレイボール─』は11月6日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。









