「拒めば激怒される」夫婦生活を”毎日”強要されたあげく、浮気まで。勝ち組だったはずの元モデル妻が味わった“地獄の結婚”とは | NewsCafe

「拒めば激怒される」夫婦生活を”毎日”強要されたあげく、浮気まで。勝ち組だったはずの元モデル妻が味わった“地獄の結婚”とは

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE
「拒めば激怒される」夫婦生活を”毎日”強要されたあげく、浮気まで。勝ち組だったはずの元モデル妻が味わった“地獄の結婚”とは

夫婦問題・モラハラカウンセラーの麻野祐香です。

今回は、夫の支配に苦しみ、自分らしさを失っていったKさんが、どのようにして再び自信を取り戻していったのか、その経過をお伝えします。

Kさんは若い頃からモデルとして活動しており、周囲が目を奪われるほどの美しい女性です。一度目の結婚は、ベンチャー社長だった夫の浮気が原因で破綻しました。

夫の前妻はやはり元モデルで、離婚理由は話してもらえませんでしたが、お互い再婚同士だったため今度こそ「前回の失敗を繰り返さず、2人で幸せになろう」と約束しての再スタートでした。

夫は経済力があり、Kさんが欲しいと言ったものは高価な品でも迷わず買い与えるタイプでした。周囲から見れば「妻を大切にする太っ腹な夫」と映ったかもしれません。しかしKさんは、結婚して間もなく夫のお金の使い方が“愛”ではなく、“支配”のためであることに気づいたのです。

※本人の特定を避けるため設定を変えてあります。

※写真はイメージです

Kさん……都内在住の35歳、元ミスキャンパス、モデル。夫は8歳年上の実業家。

夫の異常な嫉妬に縛られて

夫はよくこう言っていました。

「俺はお金でしか愛を示せない」
「お前は綺麗だから、いつか俺を捨てるんじゃないか」

一見弱々しく聞こえるこれらの言葉は、実は“所有したい欲求”の裏返しでした。

自分に自信がない人ほど、相手を強く支配することで安心を得ようとします。夫にとってKさんは「パートナー」ではなく、まるで飾っておきたい“所有物”のような存在だったのです。

結婚してすぐ、Kさんは夫の異常な嫉妬深さと疑い深さに戸惑うようになりました。宅配便の受け取りで配達員と数十秒話しただけで、

「今、笑ったよな?」
「なんで男に愛想ふりまくんだよ」

と責められる。

カフェでコーヒーを受け取るとき、店員に「ありがとうございます」と微笑んだだけで、

「色目を使うな」
「ふしだらな真似をするな」

と罵られます。

Kさんが男性と会話をすることは、夫の中ではすべて“浮気の前兆”にすり替えられてしまうのです。自分に自信が薄い人ほど、相手の何でもない行動を「裏切り」として受け取りやすくなります。また自分自身に浮気願望がある人ほど、相手を強く疑う傾向が強まるのも特徴です。

こうしてKさんの行動は、夫の不安と支配のもとでどんどん制限されていきました。

「その服は派手だ」
「男の多い場所に行くな」
「外出する時は必ず報告しろ」
「スマホにロックをかけるな」

Kさんの世界は、夫の不安と支配によって、少しずつ自由を奪われていったのです。

なぜKさんは、夫の支配を受け入れてしまったのか

なぜKさんは、ここまで夫の支配を受け入れてしまったのか。その背景には、彼女自身の深いトラウマがありました。子どもの頃、十分に愛された経験が少ない人は、大人になってからも「見捨てられること」への強い恐怖を抱きやすくなります。

そこへ追い打ちをかけたのが、前夫の突然の裏切りでした。前夫はある日、何の説明も話し合いもなく、ただ離婚届だけを置いて家を出ていったのです。この出来事は、Kさんの心に大きな“傷”として深く残りました。だからこそ、今の夫に対しても、怒りより先に湧いてくるのは恐怖でした。

「また捨てられるかもしれない」

その不安が、Kさんを夫に反論できない状態へと追い込み、夫の支配をより強固にしていったのです。

夫が怒るたび、Kさんは必死に泣きながら謝りました。理不尽なのは夫だと頭では分かっていても、“嫌われて捨てられるくらいなら、謝った方がいい” という思考が、身体にまで染みついてしまっていたのです。

幼少期に十分に愛されなかった経験があると、大人になっても「拒絶への恐怖」を過剰に感じやすくなり、相手の機嫌や言葉に敏感になります。その結果、夫の暴言や浮気でさえ、

「私が悪いのかもしれない」

と自分を責め、“謝ることで夫の怒りを収めようとする”そんな構造に自らを閉じ込めてしまうのです。

Kさん自身も、「この関係はおかしい」と分かっていました。それでも、夫に見捨てられることを考えると恐怖で動けなくなる……そんな状態だったのです。

生活費を減らされ、経済的にも縛られて

夫の支配は、嫉妬や暴言だけでは終わりませんでした。ある日を境に、夫は生活費を少しずつ、しかし確実に減らし始めたのです。「これで足りるだろ」そう言い放ち、根拠もなく生活費を削っていく夫。Kさんは夫の給与明細も知らされていなかったため、反論することができませんでした。

「だったら、またモデルの仕事をしたい」そう提案しても、夫の答えは決まっていました。

「男と関わる仕事はさせない。浮気につながるだろ」

働く機会を奪い、収入源を断つ、これは典型的な 経済的モラハラ です。生活費を渡さないことで、外出・交友関係・仕事・お金の使い方、すべてを夫が管理し、Kさんに “夫がいないと生きられない” という恐怖を植えつけていったのです。

そんな中で発覚した夫の浮気。問いただすと、夫は開き直り、逆にこう責めました。

「俺は悪くない。お前が俺を愛してないからこうなるんだ」

そこから暴言はさらにひどくなり、Kさんの日常は恐怖で支配されていきました。それでもKさんは夫に見捨てられることを恐れ、夫の浮気ですら「自分のせいだ」と思い込むようになっていました。

夫が激昂すると、Kさんは泣きながら夫の腕にすがりました。しかし夫はその腕を冷たく振り払い、Kさんの涙にも一切反応を示しませんでした。そのたびにKさんの中では、

“悪いのは私だ”

という思い込みが、ますます強く根を張っていったのです。

●なぜ、Kさんのように「自分が悪い」と思ってしまうの?

責められ続けると、人は自分のせいだと思いやすくなる。
繰り返される否定は、心を弱らせ、「私が悪いのかもしれない」という考えを“習慣”にしてしまいます。

支配される環境では、相手に合わせることが“身を守る方法”になる。
相手を怒らせないためには自分を責めた方が安全だと、無意識に判断してしまいます。

幼少期、十分に受け止められなかった経験があると、自己評価が低くなる。
そのため、問題が起きたときに“自分が原因”だと思い込みやすくなります。

Kさんの場合、生活費を完全に夫に握られていたため、「拒否したら生活できない」という恐怖も重なり、支配から抜け出す選択肢がますます見えなくなっていました。

さらに夜の生活も、ほぼ毎日のように夫に強要されました。拒めば夫が怒り狂うため、Kさんは恐怖から従うしかなく、心も身体も、限界を超えて削られていったのです。

やがてKさんは、“このまま消えてしまいたい”そう願ってしまうほど、生きる気力をなくしていきました。

本編では、Kさんが“見捨てられる不安”に縛られ、夫の嫉妬・暴言・経済的支配に心を追い詰められていった経過についてお伝えしました。

▶▶ 「夫の支配が『効かなくなった瞬間』。元モデル妻が取り戻した“心の自由”とは

では、たった一度の「ある行為」で心に変化が起こり、Kさんが“支配されない自分”を取り戻していった過程についてお届けします。


《OTONA SALONE》

特集

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