本作は、天才棋士の父に人生を奪われた主人公・国見飛鳥が、その深い憎しみから開花させた才能と、まっすぐに突き進む意志の強さで、自らの人生を取り戻していくヒューマンドラマ。
辛い過去と向き合いながらも、前に進もうとする力強い女性の姿が丁寧に描かれていく。
――初めて脚本を読んだときの印象を教えてください。主人公の飛鳥が父に復讐するということを描いた、一見すると普遍的な物語に見えるのですが、単なる復讐劇ではないと思いました。将棋を通じて父に挑むということが、結果的に将棋界を揺るがす偉業につながっていく…そうした構造がとても面白くて、一筋縄ではいかない作品だなと感じました。
由奈は「女流棋士としていろんな葛藤や壁に何度もぶつかってきた」
――のん演じる主人公・飛鳥、そして自身が演じる早見由奈について、それぞれどんな印象を持ちましたか?
飛鳥は、もちろん父への復讐という大きな目的を抱いていますが、それ以上に、誰よりも純粋に将棋と向き合っている姿がとても魅力的でした。
一方の由奈には、飛鳥のようにピュアに将棋と向き合いたいという思いもあるけれど、女流棋士として生きていく中でいろんな葛藤や壁に何度もぶつかってきています。飛鳥とは全く違う境遇ではあるんですけど、彼女なりに複雑な感情を抱えている人物なんだなという印象がありました。
――自身と由奈に共通する部分はありましたか?
そうですね…一見うまくやれているように見えても、内面では人間くさい悩みや感情を持っている、そういう部分には自分自身も共感するところがありました。
本格初共演、のんに「圧倒されました」
――のんとの共演はいかがでしたか?のんさんとは以前に別の映画でご一緒したことがあったのですが、同じシーンでしっかりお芝居するのは「MISS KING / ミス・キング」が初めてで。現場では、脚本で読んでいた以上に飛鳥という存在が強くて、のんさんご自身を通して飛鳥が息づいていて…。彼女(飛鳥)が心から将棋を指している、その潔さにはかなわないな、と思う瞬間が何度もありました。圧倒されました。
――共演者の方々との撮影時のエピソードを教えてください。
山口紗弥加さんや中村獅童さんとは、劇中では少し怖いといいますか、張り詰めた空気のシーンが多いのですが、カメラが回っていないところでは優しく接してくださったり、現場は温かく、だからこそ画面とのギャップが面白くて、その雰囲気も含めてすごく心に残っています。
――将棋については、もともと馴染みがありましたか?
実は、この作品で初めてちゃんと将棋に触れることになりました。知識ゼロからのスタートだったので、スタッフの方々が用意してくださった資料を読み込んだり、女流棋士の方々のエッセイや自伝を読ませていただいて、世界観に近づいていきました。とても奥深くて、一手一手に人生が詰まっているような…そんな印象を受けました。
――視聴者の皆さんに、作品を通じて届けたい想いを教えてください。
もちろんエンタメ作品としても楽しんでいただける内容になっていると思います。ただそれだけではなくて、将棋に触れたことがないという方に、このドラマが少しでも将棋に興味を持つきっかけになったら嬉しいです。
登場人物それぞれが抱えているものや葛藤は、将棋のことを知らなくても、きっと何かしら共感できる部分があると思うので、ぜひそういう“人間ドラマ”の部分にも注目してもらえたらと思います。ぜひ、最後まで見届けてください!
なお、現在「ABEMA」では本作の第1話から最新話までを全話無料配信中。また、いまからでも15分以内に追いつける「第1話~第7話のスペシャルダイジェスト」をABEMAおよび番組公式YouTubeアカウントにて公開中だ。
「MISS KING / ミス・キング」は毎週月曜20時~ABEMAにて全話無料配信中。






