「仕事が奪われる!?」生成AI時代、自分で飯が食える大人に育てるために。持たせるべき強みは「学歴」でも「常識」でもなく【ホリエモンによる令和の教育論・後編】 | NewsCafe

「仕事が奪われる!?」生成AI時代、自分で飯が食える大人に育てるために。持たせるべき強みは「学歴」でも「常識」でもなく【ホリエモンによる令和の教育論・後編】

女性 OTONA_SALONE/LIFESTYLE

堀江貴文氏は、著書「バカ親につけるクスリ」(主婦の友社刊)の中で、これからの生成AI時代は、子どもを「代替不可能な『レア人材』に育てる」ことが最も重要だと述べています。

平均的で従順な子どもに育てようとせず、

「とにかく子ども自身の好きなこと、楽しいと思うこと、興味があること、熱中できることなどを追いかけさせるのが大切だ。その中で他人との差別化を行えば、その興味はいずれ仕事になる」と。

「好き」をベースに仕事をするには?AI時代における子どもたちの生き方についてお伝えする後編です。

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▶インターネットで市場は世界規模に

「好き」はどんなニッチなテーマでもいい。インターネットで市場は世界規模に

「好き」を極めて仕事にすることについて、堀江氏が作った有料の会員制コミュニケーションサロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」での例をあげて、こう語っています。

「HIUにも、『ニート女子ですが、トライアスロンに初挑戦するので応援してください』と言うだけで、15万円も集めた子がいる。現在進行中の宇宙開発プロジェクトで、『ロケットの打ち上げボタンを押すことができる権利』をクラウドファンディング(クラファン)で1000万円で提示したところ、ノリで1000万円を出してくれた人もいる。

僕に言わせれば、こういった自分がやりたいこと、楽しいと思うことでお金を得ることだって、立派な仕事のひとつだ。

こうして、好きなこと、楽しいことでお金を得ようとするとき、メジャーなことよりもニッチなことのほうが、ライバルは少ないし差別化も楽だ」

ニッチなことでもいいと言うと「『ニッチなら市場が小さいのでは?』と心配する人もいるかもしれないが、それは杞憂だ」と言います。

インターネットの出現により、世の中は極端に狭くなっている。たとえニッチな市場であっても、世界規模で見れば大きな市場規模となるのだから、むしろチャンスしかない」

▶AI時代に仕事を選ぶ基準は

AI時代に、仕事を選ぶ基準はこの2つでいい

これからのAI時代に仕事を選ぶ基準についてこう述べています。

「『人に必要とされる仕事をする人』になったほうがいい。自分にとって楽しい、意味があると思う仕事が、他者に必要とされたり、喜ばれたりする仕事でもあるべきということだ。

僕自身、人に必要とされない仕事をしてまでお金を稼ぎたいと思ったことがない。働いたことで人に感謝されたいと思っている」

堀江氏がオンラインサロンを運営しているのも、仕事が辛い、無意味だと思う人たちが、そこから脱するきっかけを得てほしいと思ってのことだと言います。

「これからの仕事選びは、このように『自分自身にとって楽しいか』『人に必要とされ喜ばれるか』が目安になっていくべきだし、そうなっていくはずである。面倒な仕事、ルーティン的な仕事、誰にでもできる仕事は、人の代わりにAIがやればいいだけだ」

AIが嫌な仕事を人間の代わりに担ってくれる、と思うと、ポジティブに未来を見据えることもできます。

また、堀江氏自身も、「自分の好きに正直になって、柔軟に考え、行動」していると述べています。

「僕は1日24時間を、できるだけ『ワクワクすること』だけで埋めるように努めている。

好きなことを好きなだけやっていると、いつしか手元に何かが残っている。

誰だって、面白い本やマンガに夢中になって読みふけっているうちに、電車を乗り過ごしてしまった経験はあるだろう。

周囲の人間が引くくらいに無我夢中になり、熱狂的なまでに没入する。そうなればこっちのものだ。仕事に没頭し、遊びに没頭し、夢中になれさえすれば、目的なんておのずと達成される。結果は後からついてくる」

未来を見越した教育の無意味さ

子供に置き換えるなら、あくまでも「子ども自身が本当に好きなことか」を見極めることが重要です。自分たちの育った時代をベースにした親の稚拙な未来予測で、子どもの嗜好を捻じ曲げることがあってはなりません。

「繰り返すが、親がどんなに子どもの将来を心配しても、それは杞憂に過ぎない。また親が最先端の情報を得て、最適の教育を我が子のために選べる自信があったとしても、それが20年後に通用している保証はない。

『親の考えは子どもよりも古い』という事実を、潔く認め、子どもの自主性に任せてほしい」

古い考えのまま、過保護に育てた子供たちは、この先の未来どうなってしまうのでしょうか。

「子どもの自主性を認めず、親が常に口や手を出し続けながら、手塩にかけて育てた子どもはどうなるか。変化の激しい社会を生き抜けない、バカな大人になるだけだ。
 成人してからは、社会はめちゃくちゃ厳しい。自分で金を稼がなきゃいけないし、それで生活しなきゃいけない。衣食住を親に頼り切っていた生活と比べて、あまりにも大きな落差がある。
 この落差を乗り越えられる子、さらに『どんな時代がきても稼げる大人』になれる子とは、どんな子か。
 それは、子どもの頃から主体的に自分の『楽しい』『好き』を探し続け、失敗を繰り返しながら行動し続け、『楽しい』『好き』を極めてきた子だ」

親として、子どもが心配なあまりに、あらゆる危険から遠ざけたい気持ちは誰しもが持っています。しかし、今の子どもたちと私たちが育ってきた時代や環境があまりに違いすぎるのです。悲観して避けるだけでなく、避けられない現実をポジティブに興味を持って見守っていかねばなりません。

▶生活にAIが実装されるのは免れられない

AIを子供にとってポジティブに捉え、共存することに親自身が興味を持って

「生活のあちこちにAIが実装される。そんな時代に今の子どもたちは生きているのだ。

これをポジティブに捉えるかネガティブに捉えるかは人それぞれだが、僕はポジティブに捉えたほうがいいと思っている。これまでの機械と人間の共存の仕方と同様に、AIと人間が共存するようになるんじゃないかと思うのだ。

むしろ子どもたちにとっては、やりたいことがAIでどんどん叶えられる時代になる。

そのことに、親ももっと興味を持ったほうがいい」

ただ、AIを前に人間として心身ともにその健やかさが保てるのだろうかという不安が押し寄せます。本書の中で、堀江氏が最後に送っているメッセージをぜひお届けしたいと思います。

「AIを使いこなしながらこれからの人生を生きていく上で、大事なのは『人間としての肉体と精神』だ」

と堀江氏は言います。

「人間は、持って生まれた遺伝子によって、肉体の強さや精神の強さがそれぞれ異なる。生まれつき弱い人たちは、残念ながらいる。自分が「ああ私は弱いな」と思ったら、無理をしない、これに限る。無理をしてうつ病になってしまう人たちもよく見てきた。そういう人は、自分で自分を労わりながら生きてほしい

AIとポジティブに融合しながら、強くたくましく生きていくことと同時に、「人間としての肉体と精神」を大事にすること。これからの時代に生きる子どもたちに「勉強」と同じくらい、またはそれ以上に大事なメッセージとして伝えていかなければなりません。

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「バカ親につけるクスリ」(主婦の友社刊) 定価:1,870円(税込)

過去の教育に洗脳された親世代にこそ読むべき一冊。生成AIの登場で世の中がガラリと変わりつつある今、未来を生き抜く子どもに育てるために知っておくべき!ホリエモンのネオ教育論。

堀江貴文(ホリエタカフミ)
1972年10月29日、福岡県生まれ。実業家。SNS media&consulting株式会社ファウンダー。 現在はロケット開発や、アプリのプロデュース、また予防医療普及協会として予防医療を啓蒙する等 様々な分野で活動する。
会員制オンラインサロン『堀江貴文イノベーション大学校(HIU)』では、500名近い会員とともに多彩なプロジェクトを展開している。 http://salon.horiemon.com

著書
『金を使うならカラダに使え。』『ChatGPT vs. 未来のない仕事をする人たち』『2035 10年後のニッポン ホリエモンの未来予測大全』など 。その他詳細はhttps://zeroichi.media/
X アカウント @takapon_jp


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