【女子旅プレス=2025/09/25】奈良県・奈良市の重要文化財「旧奈良監獄」の保存活用事業として、「奈良監獄ミュージアム」が2026年4月27日に開館する。【写真】「アンドホテル 奈良若草山」世界遺産を望む露天風呂や客室を完備◆重要文化財「旧奈良監獄」が生まれ変わる1908年(明治41年)に近代化を目指した国の一大プロジェクトとして誕生した旧奈良監獄。数多くの裁判所や監獄の建設に関与した山下啓次郎(けいじろう)氏が設計を手掛け、明治政府によって計画された五大監獄のうち、唯一現存する貴重な建築物だ。1946年(昭和21)年には「奈良少年刑務所」と名を変え、2017年(平成29年)にはその歴史的価値と建築美が評価され、国の重要文化財に指定された。重厚な歴史を刻んできた貴重な建築を後世に受け継ぐべく、星野リゾートによる、旧奈良監獄の敷地内における奈良監獄ミュージアムと付帯のホテル事業が始動。ミュージアムは、第三寮や看守所など、当時の状態を残した「保存エリア」に加え、三つの展示棟、また、カフェとショップが併設された「展示エリア」に分かれる。コンセプトは「美しき監獄からの問いかけ」。訪れる人がここでの時間を通じ、自らと対話し、生き方をも見つめ直すきっかけを与える場となる。なお2026年中には、ラグジュアリーホテル「星のや奈良監獄」も開業予定だ。◆3つの展示棟が投げかける多角的な「問い」展示エリアは3つのテーマ棟に分かれており、監獄という場所を多角的な視点から掘り下げていく。A棟:歴史と建築赤レンガに刻まれた記憶を辿り、日本の行刑の歴史や、監獄の建築的な特徴を知るエリア。建物の美しさの裏にある歴史的背景を学ぶことができる。B棟:身体と心規律に縛られた被収容者の生活やルールに触れるエリア。刑務所の日常を知り、想像することで、当たり前の自由を客観的に見つめ直すことができる。自分自身の生き方を見つめ直す、最も「問いかけ」を感じる空間だろう。C棟:監獄と社会「監獄」をさまざまな価値観や切り口で表現するエリア。開館時には、国内外のアーティストが「監獄」からインスピレーションを受けて制作した作品が展示される。◆余韻に浸るカフェ&ショップ併設敷地内には、カフェとショップが併設されている。カフェでは、明治時代の洋食文化を反映したオリジナルのカレーパンやチーズケーキ、ご当地ソーダを提供。監獄という重厚なテーマの後に、ホッと一息つける空間だ。ショップでは、オリジナルグッズのほか、全国の刑務所で作られた刑務所作業品のギャラリーを併設し、物販も行う。これも、社会と監獄の繋がりを感じる貴重な機会となるだろう。(女子旅プレス/modelpress編集部)施設名称:奈良監獄ミュージアム所在地:奈良県奈良市般若寺町(はんにゃじちょう)18開館時間:9:00~17:00(最終入館16:00)定休日:なし※メンテナンス休館あり料金:大人2,500円~付帯施設:カフェ&ショップアクセス:近鉄奈良駅からバスで約13分、「般若寺」バス停下車徒歩約5分【Not Sponsored 記事】