【女子旅プレス=2025/09/03】女子旅プレスがお届けする「2025年大阪・関西万博」(~10月13日(月)まで)特集。後編では、私たちの感性を刺激するアートなパビリオンや、ユニークなグルメ体験が待つパビリオンをご紹介します。未来も、アートも、食も、すべてを欲張りに楽しむために、未来への旅の続きへと出かけましょう。【写真】大阪・関西万博女子旅レポ<前編>◆五感を満たす!アートや美食のパビリオン3選後編では、あなたの五感をフルに満たしてくれる、魅力的な3つのパビリオンをご紹介します。◆【イタリア館】ルネサンスの風を感じて。“芸術が生命を再生する”メッセージを受け取るファッション、アート、そして美食の国イタリア。そのすべてが凝縮された「イタリア館」は、まるで美しいミュージアムに迷い込んだかのよう。テーマは「L’Arte rigenera la Vita(芸術が生命を再生する)」。その言葉通り、ここは訪れる人々の心に新たな活力を与え、日常をより豊かにするヒントをくれる場所です。建築、芸術、自然の融合によるパビリオンそのものが、まず一つの芸術作品。著名な芸術作品や各都市を紹介するシアターでは、映像を映し出していたスクリーンが上演後に回転をはじめ、その先に広がる展示ルームへと誘ってくれます。イタリアらしい洒落た演出を楽しみながら内部へ。内部では、イタリアの都市文化を象徴する、歴史的な芸術作品から現代アートまで、幅広いジャンルのアートに触れることができます。かつてローマから東京への初飛行に成功した飛行機の復元模型にはじまり、セラミック製の心臓を円形に配置した展示、2026年ミラノ・コルティーナ冬季オリンピックの聖火など、貴重な展示品のオンパレード。もしかしたら、教科書で見たことのあるルネサンスの巨匠の作品に、ここで出会えるかもしれません。特に、石の彫刻のような物体の表面を撫でると楽器のように音色を奏でてくれる作品がユニークでした。展示はただ美しいだけではなく、アートが社会や人々の暮らしにどのように関わり、インスピレーションを与えてきたかというストーリーを伝えてくれます。ほかにも、伝統的なスタイルを踏襲したイタリア式庭園やイータリーレストランといった、リフレッシュのひと時にぴったりの空間も。デザイン思考が隅々まで行き届いた空間は、私たちの美意識をくすぐり、新しいアイディアを与えてくれるでしょう。ここでは、難しい知識は必要ありません。ただ美しいものに触れ、心が動かされる感覚を素直に楽しんでみてください。アートの力でリフレッシュ&リチャージでき、まるで素晴らしいミュージアムを訪れた時のように感性が豊かに磨かれることでしょう。◆【ポルトガル館】母なる「海」で繋がる、日本とポルトガルの物語かつて大航海時代、海を越えて日本にたどり着いたポルトガル。そんな歴史的な繋がりを持つ両国を、改めて結びつけるのが「ポルトガル館」です。パビリオンのテーマは、生命を育む資源としての「海、青の対話」。一歩足を踏み入れると、まるで穏やかな海の中にいるような、心地よくて癒される空間が広がります。青を基調とした幻想的な光と、波の音が優しく響く館内。ここでは、海がもたらす恵みや、海洋資源を守ることの大切さを、詩的で美しいインスタレーションを通じて体感できます。展示の中心には、海と共に生きてきたポルトガルの文化や歴史、そして未来へのビジョンが描かれています。特に興味深いのは、日本とポルトガルの食文化や言語、芸術の中に、今もなお息づく深いつながりを発見できること。私たちが普段何気なく使っている「カステラ」や「金平糖」がポルトガル由来であるように、遠い昔の海の旅が、現代の私たちの暮らしに彩りを与えていることを実感できます。世界の海洋資源の重要性・持続可能性という現代的なテーマを、大航海時代のロマンや両国の温かい交流の歴史と重ね合わせることで、堅苦しくなく、私たちの心にすっと届くメッセージになっています。海という壮大なテーマを通じて、地球との共生を考える、穏やかで知的な時間。慌ただしい日常から少し離れて、心をリセットしたいあなたにぴったりのパビリオンです。◆【関西パビリオン】“森を食べる”新感覚の和歌山の食体験万博の楽しみは、パビリオン巡りだけではありません。ここでしか味わえないグルメも絶対に外せない!国際色豊かな飲食店ゾーンもいいですが、今回ちょっとツウな食体験スポットとしておすすめしたいのが、「関西パビリオン」内にある和歌山ゾーンです。「和歌山百景」をテーマに、関西パビリオン内イチの広さを活かしてあえて空間づかいにゆとりを持たせた。紀州漆器の映像タワー「トーテム」で美しい自然風景や神話、過去~未来を巡るような映像を映し出し、その中央では、ほぼ毎週入れ替えて多様なパフォーマンスや伝統的な祭り・工芸作品などの展示を行い、上質なパビリオン体験を提供しています。そんな和歌山ゾーン奥のカウンターバーにていただけるのは、東京・銀座「FARO」シェフパティシエ 加藤峰子さんプロデュースのもと、県内の老舗和菓子店などと共同開発した、斬新な和菓子とドリンクによる「Wakayamaの森と恵みのペアリングセット」。テーマは、なんと「ー森を食べるー」。一体どういうこと?と好奇心をくすぐられますよね。席に着くと、目の前に運ばれてくる大きな切り株。実はこの切り株自体が器となっており、表面の引き出しを開けると中からさらなる和菓子が出てくるという仕掛け。提供時の遊び心ある演出にも心を掴まれます。和菓子は、まるで森の生態系を切り取ったかのように繊細。熊野の森をイメージした上生菓子、かわいらしい花弁のような梅きんとん、黒文字や山椒といった和のハーブの香りを纏う錦玉羹などの全6品。高野山精進料理としても古くから親しまれてきたごま豆腐には、なんと薔薇・赤紫蘇・檜のソースを合わせて。見た目の驚きだけでなく、口に運んだ瞬間に広がる味わいのハーモニーに、二度驚かされます。この一品一品から、食材の背景にあるストーリーや、和歌山の自然への想いといった、料理人の深い創作意図が込められていることが伝わってくることでしょう。ドリンクは桃と檜が香るノンアルコールスパークリング、そして煎茶をベースにすがすがしいグリーンと柑橘が爽やかに香るノンアルコールカクテルと、いずれも和歌山産素材がふんだんに使われていて繊細で複雑さのあるお味。ただ「美味しい」だけでなく、食を通じて自然との繋がりを考えさせられる、知的で刺激的な体験です。もはや食事という言葉では収まりきらない、一つのアート体験と言えるでしょう。こちらのセットは1日約45食限定(12時半〜)。また日によって日本酒梅酒の飲み比べなども行っています。来場予約が取れたらラッキーな、プレミアムな美食体験。万博でのハイライトのひとつになること間違いありません。10月13日の閉幕まで、この夢のような体験ができるのは今だけ。最先端の未来にワクワクし、美しいアートに心を潤し、ここでしか味わえない美食に舌鼓を打つ。そんな、五感をフルに使って楽しむ万博旅行へ出かけませんか?(女子旅プレス/modelpress編集部)※記事は女子旅プレスの調査及び主観に基づくものであり、店舗のサービスが保証されるものではありません。【Not Sponsored 記事】