朝日新聞社と朝日放送テレビは、KDDIの協力のもと、運動通信社と共同で展開する「バーチャル高校野球」が10周年を迎える。2025年9月5日に開幕するWBSC U-18野球ワールドカップを初めてライブ配信すると発表した。 「バーチャル高校野球」は、2015年7月19日に第97回全国高校野球選手権大会の沖縄大会決勝で初めてライブ配信を実施した。2018年からは運動通信社が運営するスポーツメディア「SPORTS BULL」内で展開を始め、2021年には地方大会全試合配信を目指すプロジェクトを立ち上げた。2023年には、地方大会から全国大会までの全試合をライブ配信することに成功した。 2025年9月5日には、沖縄県で「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18野球ワールドカップ」が開幕し、高校日本代表の試合がバーチャル高校野球でライブ配信予定。全国から集まった精鋭が「世界一」を目指す戦いを届ける。 バーチャル高校野球は、これまでに高校野球のさまざまなコンテンツを発信してきた。2024年秋には、東南アジアでの野球振興を目的にインドネシアを舞台に開かれた「第1回アジア甲子園」の動画コンテンツを発信した。フィールドディレクターの斎藤佑樹氏による取材企画「斎藤佑樹『未来へのメッセージ』」では台湾の強豪校を取材するなど、海外の高校世代の野球も深掘りしている。 朝日新聞社の戸辺久之執行役員は、「いつでも、どこでも、誰でも、高校野球を楽しめる環境をつくることを目指して2015年に『バーチャル高校野球』を立ち上げた」と述べ、集大成として全国高校野球選手権大会の全試合ライブ配信を2023年に達成した。 朝日放送テレビの竹田直彦取締役は、「より多くの皆様に熱戦の模様をお伝えすべく、毎年少しずつ、対応試合数を増やしてきた」と述べ、地方大会を含む全試合配信を達成したことに関係各位へ感謝の意を表した。 日本高等学校野球連盟の寶馨会長は、「バーチャル高校野球10周年、誠におめでとうございます」と祝辞を述べ、母校の試合をバーチャル高校野球で観戦できたことに感激したと語った。 運動通信社の黒飛功二朗社長は、「全国すべての試合を、誰もがどこでも観られる世界をつくろう」という思いからバーチャル高校野球は誕生したと述べ、KDDIの協力に感謝を示した。 KDDIの松田浩路社長は、「通信の『つなぐチカラ』をもって、全力で挑む若者たちの姿を日本全国津々浦々にお届けする」と述べ、高校野球の普及と発展に貢献する意向を示した。 バーチャル高校野球フィールドディレクターの斎藤佑樹氏は、「全国の球児たちの熱戦を多くのファンの皆さんに伝え、感動を届けてきたことに、心から敬意を表します」と述べ、次の10年もその魅力を届ける存在であり続けてほしいと語った。 10周年を記念して制作されたロゴは、PR動画のラストカットや「バーチャル高校野球」のSNSアカウントなどで使用され、高校野球を愛するファンと共にこの10周年を盛り上げていく。 「バーチャル高校野球」は、高校野球を動画やニュースでいつでもどこでも楽しめるサービスとして、2015年に朝日新聞社と朝日放送テレビが共同で開始した。全国高校野球選手権大会をはじめ、全国高校女子硬式野球選手権大会や国民スポーツ大会などのライブ配信を実施している。 「SPORTS BULL」は、スマートフォンアプリ、Webから無料で楽しめるインターネットスポーツメディアで、年間1万6,800試合以上の学生スポーツ、アマチュアスポーツのライブ配信を中心に、さまざまな競技のニュース記事を1日約800本配信している。今後もさまざまなコンテンツを拡充し、日本のスポーツ界全体の盛り上げを目指していくという。