東京で4人の子どもと暮らしているライター・岡本ハナです。
長女はADHDと強迫性障害を併せ持ついわゆる発達障害児ちゃん。
通院や療育を経て、今は落ち着いた生活を送っていますが、小学校低学年の頃は私達親子にとっては暗黒時代。
診断をされる前は「健常児」なわけで、授業についていけなかったり、集団行動が苦手であっても原因を調べたり特別な対策をとるわけではなかったため、周りから「不出来な子ども」に見られていたかもしれません。
先生も疲労困憊していたのか……どうかは分からないけれど、あることが原因で学校を早退させられてしまうのです。
【東京こども4人育児日記 #14】
▶この前の記事を読む▶下校時に娘が行方不明になった原因は「1年生の自覚がなかった」から!?あんぐり……
担任からのSOS!?集団行動ができない長女
入学してしばらくすると、担任の先生から頻繁に‟悲しいお知らせ”がくるようになりました。
「今日も遅刻をしています。朝の会が後ろ倒しされるため、1時間目の授業にも影響がでるんです」
「長女ちゃんの給食前の手洗いが異常に長く、みんなで‟いただきます”ができません」
「休み時間内に次の授業の支度をするのが遅いので、みんなを待たせています」
連絡帳に書かれることもあったし、電話で言われることも。
宿題の進みを見ていると授業に追いついていないんだろうなぁと思ってはいたけど、授業以外のことでもこんなに問題があっただなんて……。
でも、悲しいかな、全てのことをしっかりと想像できてしまう。
そんなことが続いた数週間後、担任の先生からズバッと一言。
「お母さん、お願いです。家でもしっかり指導してください」
学校に送り出すだけでも精一杯な私でしたが、この言葉を受けてかなりショックを受けました。私がしっかりしつけをしていないせいで、長女は怠惰なの?
学校からの着信「今すぐに迎えに来てください」
そんな時、ある事件が起きるのです。
当時の私は、ドアツードアで1時間ほどする会社に出社していました。会社に到着すると、すぐに学校からの着信。電話口は、保健室の先生からでした。
「お子さんの頭にシラミが発生しています!保健室で待たせているので、今すぐに迎えに来てください」
突然過ぎて頭の情報整理が追い付いていかず、上司に許可を得る前に「すぐ迎えに行きます!」と言って、慌てて帰宅準備をする私。
その時ちょうど隣に座っていたのが、成人した子どもを含め3人を子育て中のベテランママの先輩。早退の理由を話すとびっくりした顔をして一言。
「えぇ!?アタマジラミで早退するの?受診は早いにこしたことないけど、早退するほど深刻なことじゃないと思うけどなあ……。アタマジラミが全滅するまで少し時間はかかると思うけど、専用のシャンプーと櫛(くし)ですぐ良くなるよ。お大事にね」
アタマジラミに関して無知な私は、その話を聞いてふと我に返りました。
長女本人のためにはもちろん、周りにうつさないためにも、シラミ駆除の対応は早ければ早いほうがいいだろう。でも、落ち着いて考えてみると早退って適切な対応なのかな?
とにもかくにも、呼び出されるってことは緊急事態よね。教室じゃなくて保健室にいるようだから急がねば!
学校からの連絡があってから約1時間、ようやく学校の保健室に到着。
すると、目の前には異様な娘の姿が……。