山田裕貴「嫌われるのが怖い」幼少期から根付いた自身の存在意義 一途に考え続けていることとは<「君が心をくれたから」インタビュー後編> | NewsCafe

山田裕貴「嫌われるのが怖い」幼少期から根付いた自身の存在意義 一途に考え続けていることとは<「君が心をくれたから」インタビュー後編>

芸能 モデルプレス/ent/wide/show3
モデルプレスのインタビューに応じた山田裕貴(C)フジテレビ
【モデルプレス=2024/01/15】フジテレビ系月9ドラマ「君が心をくれたから」(毎週月曜よる9時~)に出演する俳優の山田裕貴(やまだ・ゆうき/33)にモデルプレスがインタビュー。後編では、自身が一途に考え続けていることや主題歌について語ってもらった。

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◆永野芽郁主演「君が心をくれたから」

今作は、主人公・逢原雨(永野芽郁)が、かつて心を通わせた男性のために自分の“心”を差し出す宿命を背負うことから始まる、“過酷な奇跡”が引き起こすファンタジーラブストーリー。山田は、雨が高校時代から想いを寄せる朝野太陽を演じる。

◆ドラマにとっての主題歌の存在とは

― 完成した1話の映像はご覧になられましたか?(※取材時は1話放送前)

山田:途中まで観たのですが、ついさっき芽郁ちゃんに「裏切り者」と言われてしまいました(笑)。1話はリアルタイムで観ようと話していたので、多分同じタイミングで味わいたかったんでしょうね。すごく悲しそうな顔をしていて、「観なきゃ良かった」「申し訳ないことをしたな」と後悔しています(笑)。でも実際に映像を観て2回泣きました。その内の1回は、太陽の感情が呼び起こされたからなのか、単純にストーリーが良いからなのかは分かりませんが、たとえ僕が泣こうが、みなさんに響かなかったら意味がないので自分の感想はあまり関係ないと思っています。ただ、ものすごく良いドラマだなと実感しながら撮影できています。

― 1話の放送で、宇多田ヒカルさんの主題歌「何色でもない花」が解禁になりますが、主題歌を聴いたときの感想を教えてください。

山田:実はまだ聴いていません。その解禁があるから芽郁ちゃんに「裏切り者」と言われたと思うのですが(笑)、主題歌が流れるシーンまではまだ観ていないです。

― ドラマにとっての主題歌とはどういう存在なのでしょうか?

山田:音楽はすごく大事ですよね。宇多田さんは台本を読んで書いてくれたそうなので楽しみで仕方がないです。現場でもプロデューサーさんや芽郁ちゃんと「どういうタイミングで流れるんだろう?」と予想しながら話しています。

― 普段から主題歌を聴いて作品の世界に入り込むことはありますか?

山田:これは僕がプレイヤーだからかもしれませんが、自分が出演した作品の音楽を未だに聴いているんです。初舞台の歌や、ドラマ「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」(TBS系/2023年)の主題歌・Official髭男dismさんの「TATTOO」やサントラも聴きまくっています。ドラマに関わった音楽は、僕の中でも作品のことを思い返すというよりも、ふと聴きたいなと思って自然に聴くことが多いかもしれないです。

◆山田裕貴が一途に考え続けていること

― 離れていても雨のことを一途に想い続ける太陽役を演じる山田さんご自身が、一途に想い続けているもの・ことを教えてください。

山田:心理学に興味があるので、役者になる前から「良い人間であるということはどういうことだろう?」ということをずっと考え続けているかもしれないです。僕は人が笑っていないと、そこにいていいのか不安になってしまう子供だったんです。両親はものすごく厳しかったし、僕も含めて全員静かなので、僕が家族の中で頑張ってふざけたことをしていました。それがもう根付いてしまって、「あ、笑ってくれた」「良かった。ここにいていいんだ」と学校でも考えていて、きっとそれでしか自分の存在意義を見つけられなかったんだと思います。今も「この作品良かったよ」「心動いたよ」という声があるからお仕事ができていると感じるので、だからこそ嫌われるのが怖いです。

「太陽のような“真の良い人”とは?」「何が愛情なのか?」と考える中で、自分ができない部分もありますが、たとえ食い違いがあったとしても「こうなんじゃないか?」と自分で考えるようにしていて、それが太陽を演じる上で活きてくるかもしれません。

◆「君が心をくれたから」ラブストーリー以外の視点

― これから2話以降の放送に向け、改めて視聴者の方に観てほしいポイントはありますか?

山田:心を差し出すということが、五感を失う代わりに太陽の命を助けるということだったわけですが、人には、友達や親もいて、難しい関係性は恋愛だけに生まれる問題ではないです。太陽は母親を亡くしているというバックグラウンドを持っていますが、そこも踏まえて、なぜこういう人間になったのか、何が原動力になっているのか、その理由は1つだけとは限らないし、周りには家族の存在もあって、雨と太陽だけの世界ではないんです。決してキュンキュンラブストーリーではないですし、後半になるにつれて家族の話にもなってくるので、ぜひ家族でこの作品を観てほしいです。もし五感を失う状況になってしまったとき、見守る人たちはどういう感覚でそばにいるのか、どういてあげたら正解なのか。

最近はいろいろな悲しい出来事があって、今身近に様々な不安を感じている人たちもたくさんいると思いますが、その人たちにどういうことが出来るのか。だからと言って「何もかもしてあげようとすることが優しさですか?」と聞かれたらそうではないし、それは対人においてもそうだと思います。自分が良いと思ってやっていることも相手にとっては傷つく行動かもしれないな、といろいろな視点で観ることができるはずです。だから、僕は絶対人に施さないと決めていて、自分が生きるうえで友達にも親にも“助けてあげる”ということをあまりしてこなかったです。もちろん味方ではあるし、「助けて」と言われたら全力で助けに行きますが、その人の人生なので、何かあるまでは見守っています。そういう部分も太陽に盛り込んでいきたいと考えているので、「こういった行動はもしかしたら相手にとって良くなかったのかも」と一度自分のことを見直すきっかけになると思います。

また雨ちゃんは最初に味覚を失いますが、2人の中には思い出の味があって…というところも見どころです。切ないストーリーですが、いろいろなところに雨ちゃんの愛情が散りばめられているので、そういったところを注目してもらえたら嬉しいです。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

◆山田裕貴(やまだ・ゆうき)プロフィール

1990年9月18日生まれ、愛知県出身。2011年、テレビ朝日系「海賊戦隊ゴーカイジャー」で俳優デビュー。2022年、エランドール賞新人賞を受賞。主な出演作に「夜、鳥たちが啼く」(22)、「ブラックナイトパレード」(22)、「女神の教室~リーガル青春白書~」(23)、「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」(23)、「東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-/-決戦-」(23)、「キングダム 運命の炎」(23)、「ゴジラ-1.0」(23)、「どうする家康」(23)など。「山田裕貴オールナイトニッポンX」ではパーソナリティを務める。

◆「君が心をくれたから」第2話あらすじ

逢原雨(永野芽郁)は、かつてただ一人心を通わせた男性・朝野太陽(山田裕貴)と高校時代以来の再会を果たす。しかし再会を喜んだのも束の間、太陽が事故に遭ってしまう。悲しみに暮れる雨の前に“あの世からの案内人”を名乗る男・日下(斎藤工)が現れ“奇跡”を提案する。それは「雨の五感を差し出す代わりに、太陽の命を助ける」というものだった。そして雨は、太陽のためにその“奇跡”を受け入れた。

最初に奪われる五感は味覚。日下は雨の味覚はあと14日ほどで失われてしまうと告げ、奇跡のことや案内人のことは口外してはならない、と忠告する。真実を話してもいいのは太陽だけだという。もう1人の案内人・千秋(松本若菜)は、1人で乗り越えられるほど五感を失うことは簡単ではないのだから、正直に話すべきだと雨に助言する。しかし雨は、真実を話せば太陽が自分を責めてしまう、と言って拒否する。

太陽を見舞った雨は、彼の妹・春陽(出口夏希)が差し入れで持ってきたマカロンをもらう。マカロンは高校時代に太陽がある“お菓子言葉”と共にくれた、想い出の味だった。

雨は、味覚を失う前に好きなものを食べようと食べ歩きに出かける。そんな折、週末に「長崎スイーツマルシェ」が開催されることを知る。そのゲストに招かれていたのは、かつて雨を「必要ない」と切り捨てたパティスリー『レーヴ』のパティシエ・田島守(ジャン・裕一)で…。

【Not Sponsored 記事】
《モデルプレス》

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