なぜ開成に通う息子は暴れたのか? | NewsCafe

なぜ開成に通う息子は暴れたのか?

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「本当に出来のいい息子さんで・・・。あの開成に通っているんですってね」

子を持つ親にとって子供は当然かわいい。しかしその子が賢い、いゆわる「出来のいい子」であった場合、愛情以上にどのような感情を抱くだろうか。

K少年の両親は飲食店を経営していた。父親Bと母親Aは飲食店を経営し、共働きだった。一般よりは若干金銭的に余裕があったものの、ごく普通の家庭。
そんな一家のプリンスはこのK少年。小学校の時分から優秀な「出来た息子」だった。

K少年はカトリック系私立小学校を卒業後は東大合格者輩出校として有名な私立開成中学校へ入学した。中学受験時の試験結果も上位。このまま6年間トップの中のトップを維持すれば東大を狙える。

・・・が、勉強は学年が上がればそれだけ難しくなる。K少年の成績は学年を追うごとに下がっていった。おそらくK少年は相当の焦りを感じていたに違いない。
K少年の両親は「勉強しろ」とうるさく言うタイプではなかったようだ。しかし親の期待があろうがなかろうが、K少年の心の中は「勉強ができてこその僕」という思いがあったのだろう。次第に部屋に引きこもるようになったという。

付属高校へ進学後、とうとう親への暴言・暴力が本格化した。悲劇への序章が始まったのだ。
「お前らはバカ。レベルが低い」「俺に命令するな」「殴るからな」等の威嚇に続き、とうとう一家が他のアパートに避難場所をつくるまでの家庭内暴力へエスカレートしていった。
何件かの精神病院にも連れて行った。しかし医師たちの診断は「異常なし」。
ひどくなる暴力が日常化し、K少年が「俺の人生を返せ!お前らのせいだ!」と深夜まで叫び、家の中を破壊しながら家族を殴り続ける中

両親は自問自答したはずだ。

「あんなにいい子がなぜ?自分たちの何がいけなかったのか?」と。

確かに息子が自慢だった。しかしそこまで勉強を強要した覚えもない。

「勉強、大学だけが人生じゃないですよ」と世間の親は言う。それは本心からそう言う場合もあるが、世間一般に見せるポーズであることも少なくない。
親たち自身も気づかないうちに

「でも、それで判断されるのが人生じゃないですか、特に男は」

という認識が頭の中にあるのかもしれない。
こうした認識がまったくなければ、息子が秀才と言われてそこまで嬉しがることもない。実のところ、親が「出来がいい」ということに大きな価値を置いていることに、もしかしたらK少年は気づいていたのかもしれない。
だからこそ、まだ10代にして「人生終わり」という言い方をし、自分には価値がないと決め付けてしまうのだ。

そんな家庭内暴力の中、両親は「殺されるかもしれない」と思うようになるまで精神的に追い詰められた結果、ある秋の日の夜、K少年の父親Bは眠っていたK少年の首を絞めて自分の息子を殺害した。

母親Aと自殺を考えるも、結局できずに自首。
その後の裁判で父親Bには懲役3年(執行猶予4年)の判決が言い渡された。

親と子、教育・育て方、精神疾患など複雑な要因が絡み合うこの事件についてあなたは何を思うだろうか?

NewsCafeでは犯罪分析コラム「NewsCafeユーザーによる事件アナリシス」の連載を開始します。
皆様のご意見をもとにした内容となりますので、コメントポストにてコメントを募集します。
皆様からのご意見、お待ちしております。

※開成高校生殺害事件
名門、私立開成高校に通う当時16歳の息子を父親が殺害した事件。息子による壮絶な家庭内暴力で精神的に追い詰められ、殺害を決意。帯状のもので息子を絞殺した。その後夫婦で自殺を計画するも断念、自首した。
実行犯である父親には懲役3年(執行猶予4年)の判決が下った。母親は「自分の教育のせい」との遺書を残して自殺している。
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