学力向上、人生経験…「教師に求められるもの」の多さ | NewsCafe

学力向上、人生経験…「教師に求められるもの」の多さ

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安倍首相は先月ミャンマーを訪問した際、インフラ整備、社会システムなど、幅広い分野での支援を行う考えを強調した。なかでも教育分野については「国を支える人作りとして注力しなければならない」と述べ、先を見据えた国策における"教育"の重要性を示している。
しかし一方で、日本国内に蔓延る"教育問題"に、政府が悩まされているのも現状だろう。いじめ、不登校、校内暴力、学級崩壊、学力の低下…課題はあまりに多い。そして、その諸問題に対峙する現場の教職員たちに求められるものもまた多い。
そこでNewsCafeでも「自分の子供の"教師"に求めるものは?」というアンケートが実施された。ランキングとともに寄せられた声をご紹介しよう。
※回答総数…1167件

【1位】人生経験を教える(27.2%)
■社会にでてどんな失敗をしてきて、どう乗り越えたか。話だけでも聞いとけば、いざってときに、思い出すかも。 [男性/30代/会社員]
■成績の伸びは個人差がある。それより、将来の夢や希望が持てるような教育をしてほしい。[女性/30代/主婦]
■でも大学卒業して、すぐ教師になった人が多いから難しいですよね。[男性/40代/その他]

【2位】成績をのばす(10.9%)
■第一に勉強だと思います。[男性/30代/会社員]
■東進の先生みたいのいいな。[女性/10代/会社員]
■先生からは知識をもらい、生徒同士で社会性を学ぶ。人生経験は親や親戚、近所の人が教えればいいこと。学校の基本は学業を学ばせる事では?[女性/40代/会社員]

【3位】優しさ(9.7%)
■相手を思いやる社会が最も大切だから。[男性/40代/公務員]
■むろん勉強を教えるのが仕事ですが、人間として生きていく上で大切な優しさについて教えられる先生が増えてほしい。[女性/40代/主婦]
■"優しさ"っても、甘やかすことでなくて、子供らの成長の先を考えての優しさ。愛のある厳しさと体罰は違います! あとは、協調性をもちながら個性を伸ばすこと。[男性/40代/会社員]

【4位】安心・安全の担保(9.1%)
■もっと学校の安全性を見せて欲しい![男性/20代/フリーター]
■クラスでいじめをなくすこと。あと不法侵入者をなくすこと。[女性/30代/会社員]
■安全性があってこそ子供たちはいろいろ学べるのでは!? って思います。[女性/30代/専門職]

【5位】カリキュラムを教える(4.6%)
■最低限やらなきゃいけないのは、これですね![男性/40代/会社員]
■教科の内容を分かりやすくきっちり教えるのが教師の仕事です。教員志望者には教え方そのものをシステマチックに教え込む必要があります。教師個々人の「職人芸」に任せていたのでは底上げができません。[男性/40代/その他]
■自分自身、そして子供たちとたくさんの教師と関わってきてわかったこと。教師とは職業のうちのひとつに過ぎない。多くを求めてはいけない。[女性/40代/主婦]

そして6位以下は【容姿(0.9%)】【地域社会とのつながり(4.0%)】【体育会的な教育(2.2%)】という結果に。

1位は3割弱の票を獲得した「人生経験を教える」だが、最多得票は「その他」項目だった。「選べない、全部大事! 当たり前でしょ」という声がある一方で「一度も一般社会で働いた経験のない人間が教師。何も望まん」という諦めきった意見もある。寄せられたコメントからも、現在の"学校教育"の混迷ぶりが伝わるようだった。
そして印象的だったのは「良識と人間性」「公平な心」「ロリコンじゃない人」など"せめて子供に不利益を与えない人であってほしい"という、あまりに慎ましい願いが少なくはなかった事だ。聞くに堪えないような"教育現場での不祥事"が繰り返される昨今、大人たちの心配は尽きない。

[文・能井丸鴻]
《Newscafeアンケート》
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