2048年には1億人割る見込み…止まらない日本の人口減少 | NewsCafe

2048年には1億人割る見込み…止まらない日本の人口減少

社会 ニュース
国立社会保障・人口問題研究所が昨年公表した「日本の将来推計人口」によると「我が国の総人口は長期の人口減少過程に入り、2026年に人口1億2000万人を下回った後も減少を続け、2048年には1億人を割って9913万人となり、2060年には8674万人になると推計されている」…とある。
これだけを読んでもなんだかピンとこないが、年間死亡者数、出生数の推計を合わせて見てみると事態の規模がわかりやすい。たとえば2011年の年間死亡数は約125万人だが、2040年には166万人まで増えるとされている。一方の出生数は右肩下がり、2011年の約105万人から、2040年には推計75万人…。つまり2040年には年間約91万人が純減すると考えられているわけだ。鳥取県の総人口が約58万人(2013年4月現在)であることを考えると、それがどれほどの規模なのかつかみやすいかもしれない。
そこでNewsCafeでは「日本の人口減少対策、何が考えられる?」というアンケートを実施した。ランキングとともに寄せられた声をご紹介しよう。
※回答総数…534件

【1位】地域の子育て支援化(36.0%)
■子供を育てる環境を整えなければ少子化は止まらない。今は妊娠したら仕事辞めるしかないくらい妊婦に対して扱いが悪い。そんな状況で子供等欲しくても作りたいとは思わないだろう。[女性/30代/フリーター]
■戦前の様に産めよ増やせよ! そして子育て支援![男性/50代/専門職]
■子供を簡単に預けられない状況を知ってるから、産むことを躊躇する夫婦もいるのでは?[女性/40代/その他]

【2位】人口減少を止める必要はない(19.7%)
■人口減少は、適正な数に向かっているだけに過ぎない。移民政策なんて、諸外国を見ればわかるとおり、治安を悪くするだけで有り得ない![男性/40代/公務員]
■無理に増やして、資源等を食いつぶす事はない。[男性/40代/会社員]
■国土に対して多すぎる。幼児嬰児乳児たくさん見るしね。ヘビーブーム? って思ってる。[女性/20代/その他]

【3位】子供手当(10.7%)
■子育ては20年以上かかる大事業。先の見通せない非正規雇用を禁止し、経済的な負担を軽減するために、保育園の保育料、また給食費、旅行積立金、などを含めた教育の完全無償化をやるべきである。[男性/50代/専門職]
■3児の親だけど宝くじ当たったらもうひとり作る。結局はお金だよ。[男性/30代/会社員]
■託児所・保育園をいまの2倍以上にしないと両親は働けない。働けなければ稼げない。稼げなければ結婚もできず供を作れない。[女性/30代/会社員]

【4位】恋愛教育(4.9%)
■恋愛に積極的な人が少ないと、結婚する人も少なくなるし、子供が増えないから。[男性/10代/学生]
■人を愛する気持ちを教える。不純異性交遊にならないように子供の頃から教育をする。[女性/40代/主婦]
■男女ともに独身率が高くなっているから。[女性/40代/会社員]

【5位】移民政策(3.0%)
■日本で高齢者支援の仕事をする若者を世界に募る。海外に出ている若い家族を日本に呼び寄せる。高齢の方に物価の安い海外移住をお勧めしてみる。人口の増減もだが、バランスが気になる。[女性/20代/会社員]

3割超の票を獲得しての1位は「地域の子育て支援化」。死亡者数の推計を大幅に変えることは難しいと考えると、人口純減数を減らすには出生数を上げるしかない。託児施設の充実、街ぐるみの子育て、医療・教育施設の増強…言葉で書くのは簡単だが、どれも長い時間がかかりそうだ。一刻も早く取り組む姿勢を、という声は多かった。
一方で、2割近くの票を集めての2位は「人口減少を止める必要はない」だった。付け焼き刃の対策は先々に歪みを生むだけ、むしろ人口減少を見越した上での政策を…と考えている人も少なくはないのである。
その他では「不妊治療の保険適用」「保育所・学童保育の充実は必須!」など様々な意見が寄せられた。また「若者の正規雇用。子供のいる家庭の減税。子育てをした人数に見合った年金額の支給。教育費の無償化等…一つ解決するだけでは無理」「国家観や郷土愛を育む教育。土台からやらないと厳しい」等の重い声もあり、日本という国の課題の多さが見てとれた。

[文・能井丸鴻]
《Newscafeアンケート》
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