"母は強し"と言うけれど…「女性は母になると強い」と感じたことはある? | NewsCafe

"母は強し"と言うけれど…「女性は母になると強い」と感じたことはある?

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"母は強し"の事例として、こんな話がある。とある母親が外出からマンションへ戻ろうとした際、マンション5階の自室から転落する自分の子供を発見し、走ってその体をキャッチした…というものだ。この時、子供の体は重力加速度により何百kgもの重さになっていた。さらに、落下点まで到達し子供を受け止めるためには、全盛期のカール・ルイス以上の走力を要した。そのうえ、母親はサンダル履きだったという。
下手をすればふたりともが命を落としていたかもしれない場面で、脇目もふらず走りだし、人知を超えるパワーを発揮した母親。驚かされるエピソードだが、なんとなく"母"というだけで不思議を納得してしまう人もいるのではないだろうか。
そこでNewsCafeのアリナシコーナーでも「女性は母になると強いと思う?」という調査を実施した。結果とともにさまざまな意見をご紹介しよう。

【アリ…92.2%】
■良くも悪くも特に精神面が強くなると思う。
■守るべきものがあると強くなる。立派だよね。
■色んな意味で母親は強し。自分の母を含めてそう感じる。
■っていうか、夫が頼りないから強くなるしかないんだよ。
■子供は母親を育ててくれる。悩みナガラ苦しみナガラ強くなる。
■最強でしょう!! 行き過ぎてモンスターにならないで。
■いなくてもホントは強い。弱いのは芝居、疑似餌。
■陣痛の痛みは強烈! 痛みを越えるから強くなれると思う!
■…と言うより母は強くないと務まりません。

【ナシ…7.8%】
■母になると強いのではなく、子供が居る事が心強いと思う。
■強いじゃなくて図々しくなる。
■「母」じゃなくても女性は強い。
■弱い人もいる。
■私の母は優しくてガンバリ屋だった。
■アリ…なんだろうけど自分の母に強さは感じない。
■責任に押し潰されそうで、弱い私です…。
■そもそも強い。
■人による。

結果はご覧のとおり、かなり圧倒的な票差になった。【ナシ派】に寄せられた意見も「母じゃなくても女は強い」など"もともと強いからナシ"とする声が多いようだ。
ヒトや動物の脳には"報酬系"と呼ばれる神経系がある。これは「欲求が満たされたとき」に活性化し、個体に快感を与える役割を担っているという。この場合の"欲求"には、食欲や体温調整欲求などの単純なものから「他者に誉められること」「愛されること」「子の養育」などの社会的欲求までが含まれる。認知心理学的には、ヒトにおいてはむしろ後者の欲求が、行動の決定に重要だとされている。いわゆる"母性本能"の定義についてはあいまいだが、この"報酬系"のルールを当てはめると、なんとなく納得できるはずだ。

…こう書くと小難しい感じがするが、要は母親にとって「子を安全に育てたいという欲求は生理的欲求より優先される」ということになるらしい。また哺乳類の場合、報酬系はドーパミン神経系であるとも言われている。覚醒剤やコカインなど依存性薬物の大部分が、ドーパミン活性化作用を持っているはご存知の通りだ。つまり冒頭の事例のように母親が常軌を逸した強さを発揮しても、生物学的に不思議ではないということになる。

しかしながら「そうでない女性がいるのは残念。可哀想な子がいっぱいいます」という声も寄せられている。確かに、前述のルールに当てはまらない母親が社会問題になっているのも事実だ。生物のメカニズムを深く考えさせられる。

[文・能井丸鴻]
[写・Robert Whitehead]
《NewsCafeアリナシ》
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