ますます喫煙者の肩身は狭い世の中に? | NewsCafe

ますます喫煙者の肩身は狭い世の中に?

社会 ニュース
2010年3月、当時の厚生労働大臣が全国の地方自治体に飲食店を含む公共の場での全面禁煙化を通知した。罰則規定は無いが、これによって各県の生活衛生営業指導センターは指導勧告することができるようになった。これに先がけ神奈川県は4月から罰則規定(2万円以下の罰金)がある受動喫煙防止条例を施行。県内でレストラン、喫茶店などが続々と終日全面禁煙となった。そんな中で最も受動喫煙防止条例の対応に苦慮していたのが、お酒を提供する居酒屋などの飲食店だった。当初は「喫煙ルームに行くのが面倒とか入口の禁煙の看板を見て帰ってしまうなどの客離れで、禁煙を止めて分煙にした」「ただでさえこの不況で売り上げが落ちているのに、更に全面禁煙化したら客が離れる」と経営者たちは嘆いていた。厚生労働省の全面禁煙化発表は健康増資法に基づいてのことだ。この法律の施行されて2年以上が経過し、日本全国で終日全面禁煙化したお店などが増えてきた。非喫煙者にはありがたい世の中だが、方や愛煙家にとっては受難だ。いまや堂々と喫煙できるスペースを探すほうが難しい状態になっている。さて、アナタなら終日全席禁煙化のいまの時代の流れをどのように思うだろうか。
そこでNewsCafeのアリナシコーナーでは「終日全席禁煙化。これってアリ?」という調査を実施。結果と共にさまざまな意見をご紹介しよう。

【アリ…69.6%】
■煙草がこの世から1日でも早く無くなりますように。
■副流煙をすわされる身にもなれ!
■そもそも喫煙者の幸せの為になんでこっちが我慢しなきゃいけないの?
■煙草は百害あって一利なし!煙草ほど迷惑なものはない!
■周りに迷惑をかける事は確か。マナーが悪い喫煙者がいるのも確か。
■家で吸えばいい。
■だからって、出入り口付近に喫煙所を設けられたら、臭くて入れない!!
■飲食店はそうすべきだ。食べてる時に煙が流れてくるのが不愉快。
【ナシ…30.4%】
■タバコ税を払ってるのに肩身が狭すぎる。だったらタバコを売るな!
■私は吸いませんが、喫煙者がどこで吸えばいいのかって状況はちょっと可哀想。
■分煙できるなら分煙で。お互いに譲り合いましょうよ。
■不快なら香水、厚化粧&化粧臭はどうなの?
■差別?嫌がらせ?飲みに行った時ぐらい煙草吸いたい
■禁止する=良くなるとは限らない。悪質な喫煙者が増えるだけでは?

【アリ派】が全体のおよそ7割を占める結果になった。その中を見てみると、「副流煙を吸わされる人は迷惑だから」「煙草は百害あって一利なし」など、愛煙家にとってはキビしい声が相次いだ。そのほかに、「マナーの悪い喫煙者が多い」「飲食店で吸わない人の前、食事中に煙草の煙が流れてくるのは不愉快」という意見も聞かれた。一方、立場のない【ナシ派】を見てみると、「喫煙者はどこで吸ったらいいのか」という意見があった。これに対して国が2012年6月に閣議了解した「がん対策推進基本計画」に明記した、とある数値目標が注目を集めた。2010年の時点で19.5%あった成人の喫煙率を、22年度までに12%に引き下げるという部分だ。これに対して、葉たばこ生産で全国一の熊本県の馬場県議会議長は、熊本県の経済に大打撃だ、と声を荒げて注目された。たばこ業界だけではなく、この基本計画が奨励されれば、先の12%に加え、飲食店に設けられた個別の数値目標(約7割減)を達成するために、必要以上に厳しい規制が導入、強要され、おのおののお店で分煙のための設備投資を強いられると言うのだ。その負担に耐えられない多くのお店が廃業を余儀なくされるのではないか、と言う。煙草についてはほかの議論もある。医療的に見た数値だ。男女合わせた肺がんの死亡数は、日本人のがんによる死亡数トップ。煙草を吸う人は、吸わない人に対して肺がんのリスクが約4倍と言われる。ただし日本人に多い肺がんの一種「腺がん」は、非喫煙者でも発症し、女性の肺がんの7割以上を占める。この患者の中に多く副流煙が原因と考えられる人もいるという。

[文:羽生弘]

《NewsCafeアリナシ》
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