【第二十四回:編集後記~Newsスナック】プロポーズ大作戦 | NewsCafe

【第二十四回:編集後記~Newsスナック】プロポーズ大作戦

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先日、変わったパーティーに参加した。

あるカップルのプロポーズ成功をお店にいる人たち全員が突然クラッカーでお祝いするという女性へのサプライズ・パーティーである。

この企画のために仕掛け人であるカップルの男性は店を貸し切り、お客さん全員サプライズを理解したエキストラで固めるという計画だという。

計画を成功させるには、その女性とまったく面識のない人をエキストラとして集める必要がある。共通の知人も多いとのこともあり、エキストラ集めは難航したようだ。

大学時代の友人が、カップルの男性の会社の先輩という縁で、私にもお呼びがかかった。

海外の素人ビデオを紹介する番組でよく観る、いわゆる「サプライズ・プロポーズ」を間近で見えるという好奇心もあって、妻と喜んで参加した。幸せのおすそ分けをしてもらおうという気持ちもある。

しかし、会場に向かう電車の中で私は不安になってきた。

「もし、サプライズどころか、プロポーズそのものが失敗した場合どうすんだ?」という考えが頭をよぎったのだ。

カップルのご両人を私は知らない。男性がとんだ早合点のお調子者で女性側の気持ちを探ることなく、サプライズ・プロポーズを企画していることもあり得る。勝算はどの程度あるのか。世の中に100%がはないとしても、98%ぐらいの確度はあって欲しい。

仮にプロポーズが失敗した場合のことを想像する。

当事者のご両人を含め、会場にいる人のほとんどが見ず知らずなのだ。その人たちとプロポーズ失敗後の、あまりに重苦しい空気の中で共に過すのは、想像するだけで身震いするほどの気まずさではないか。大体、なんて失敗した当人に声をかければいいか…。

「結婚だけが、幸せな関係ってワケでもないからさ」
「もっとゆっくりお互いを知っていくのも悪くないんじゃない?」
など、もしプロポーズが失敗した場合に男性にかけるべき言葉を数十種類は準備してプロポーズ失敗に備えた。私は極度の心配性なのだ。

そして……運命の時……女性の返事はOK!プロポーズは成功したのだ。よかった!!本当によかった。

その後、ご両人に「まったく存じ上げませんが、本当におめでとうございます!!」とご挨拶。エキストラとして参加した他の方々も同じような挨拶をしていた。変な感じの挨拶ではある。

しかし、見ず知らずの人のプロポーズの成功と、ふたりの結婚生活の幸せを、これまた見ず知らずの人たちと祝う夜というのも、なかなかよいものであった。

今日、この瞬間にも、きっと世界のどこかでプロポーズ、そして結婚式が行われているに違いない。
どうか、みなさん幸せになってください。遠い場所から私は祈っている。

[編集後記~Newsスナック/NewsCafe編集長 長江勝尚]
《NewsCafeコラム》
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