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口コミサイトの「やらせ問題」を考える

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口コミサイトに「やらせ」の内容を書き込んだりする「ステレスマーケティング」が話題だ。特に最近、飲食店の人気ランキングサイト「食べログ」で、やらせ業者が介在して、口コミ投稿者に対して報酬を払っていた問題が明るみになった。消費者庁は、景品表示法(不当表示)に抵触するかどうかを調査。結局、法規制は無理との結論だった。

が、しかしこの問題をどう考えるべきか…2つの視点から考えて見よう。一つは「口コミサイトをどう活用すべきか」。もう一つは「口コミサイトに、報酬目的で投稿をすることの是非」だ。

まずは前者「口コミサイトをどう活用すべきか」。私自身も「食べログ」を初めとする口コミサイトを利用する。飲み会が急に決まり、いつも遊んでいる街が混雑が予想される。普通の居酒屋でよいならわざわざ検索をしないが、ちょっと気分転換に、知らない店に行きたい場合、iPhoneの食べログのアプリを使う。 数々のお店のデータが並んでいる。しかし私は以前から、特に人気のある店は避けていることが多い。
評価が良すぎるのは、「なにかの力」が働いていると考えてしまうのだ。「やらせ」もなく、評価が高いとすれば、お客さんがわざわざ書いているということ。評価を高くするということはリピーター率も多く、混雑をしていると思ってしまう。そのため、「やらせ」かどうかに関係なく、敬遠してしまうのだ。

これはお客の心理としては十分ありえる。例えば、知り合いのバーテンが"誕生日"という時に、「今夜店に行っても、どうせ混雑しているだろう」と考える。そのため、イベントの日は避けるといった人も多いはず。これは、バーだけでなく、ホストやキャバクラでも同じことが言えるらしい。それでも、ホストやキャバクラでは、いかにお客を呼ぶかを考えるそうだが…。 いずれにせよ、飲食店で評価が高すぎるのは、「一度は行ってみたい」とは思いつつ、足が遠のいてしまうのではないだろうか。

ただ、これは私の心理であり、他の人たちは違うかもしれない。人気だと言われれば、実際に足を運んで確かめたいと思う人もいるだろう。そういう人には、例えば「食べログ」以外のサイトやブログでも評価が高いのかを見てみるとよい。複数の情報がほぼ同じであれば、評価の信憑性もあがる。そこで違ったりすれば、信憑性は怪しくなる。

さて、後者「口コミサイトに、報酬目的で投稿をすることの是非」をどう考えるか。
これについて私は「あり」だと思っている。法に抵触しないと消費者庁が判断した、というのもあるが、こうしたネット上の情報も「情報のひとつ」と考えられるからだ。口コミサイトを使って、店の名前を知ってほしいというのは店主なら考えるはず。問題は、「あやしい」と思わせる評価をしないことだ。 口コミサイト以外でも、報酬目的の投稿は以前から行われている。ブログで商品などをの商品の評価を書き込み、その実売に応じて報酬を得るサービスもある。

また、最近では、Twitterのつぶやきで報酬を得ることができる。この場合は「広告」だという明示があるので、分かる人には分かるようになっている。 個人のつぶやきや書き込みが一定の広告効果があるのであれば、その旨を表示した形で行うのもありだ。また、そうした表示がなくても、結果としてつぶやきの数が多くなれば、検索順位もあがって行く。結果として同じことが起こる。それは市場原理が働いているからだ。

しかし、まだ知られていないサービスや表示を広げるために行われるのはそれ自体悪いことではない。もちろん、医師法や薬事法などによって広告表示それ自体が違法性が高い場合もある。 ただ、そうは言っても、広告なのか、きちんとした評価なのかは知りたいところだ。それがはっきりしていれば、判断材料になる。

口コミマーケティングの普及・推進団体「WOMマーケティング協議会(WOMJ)」では、ガイドラインを作り、事業者とつぶやく側の関係性の明示を規定している。たとえば、私がつぶやきを広告にしたとする。私のつぶやきの中に、「広告」などとした上で、依頼した事業者名を必ず明記することが必要だ。

[ライター 渋井哲也/生きづらさを抱える若者、ネットコミュニケーション、自殺問題などを取材 有料メルマガ「悩み、もがき。それでも...」(http://magazine.livedoor.com/magazine/21)を配信中]
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