「下剋上球児」楡役・“甲子園出場”生田俊平、自信がなかった高校球児時代が役作りに活きる「強豪校に行っていたからこそ表現しやすかった」<インタビュー> | NewsCafe

「下剋上球児」楡役・“甲子園出場”生田俊平、自信がなかった高校球児時代が役作りに活きる「強豪校に行っていたからこそ表現しやすかった」<インタビュー>

芸能 モデルプレス/ent/wide/show3
生田俊平「下剋上球児」(C)TBSスパークル/TBS 撮影:Len
【モデルプレス=2023/12/03】俳優の鈴木亮平が主演を務めるTBS系日曜劇場『下剋上球児』(毎週日曜よる9時~)に出演している生田俊平(いくた・しゅんぺい/25)。モデルプレスのインタビューでは、共演者との撮影秘話、役のトレードマークの誕生秘話などを語ってくれた。

「下剋上球児」鈴木亮平を起用した唯一の理由

◆鈴木亮平主演「下剋上球児」

同作は、高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描くドリームヒューマンエンターテインメント。鈴木演じる南雲脩司は、36歳で教員になり、越山高校に赴任し野球部監督に就任するも、教員免許を持っていないということが発覚。教師を辞め、自首したが野球部部員たちの署名活動により不起訴処分となった。そして野球部は初めて夏の大会で1勝を果たし、南雲は監督へと復帰した。

生田は野球の実力はあるが、マイペースで自由奔放な性格の楡伸次郎役。4番バッターでダイナミックなスイングの持ち主だ。南雲の処分を軽くしようと署名活動を始めたのも、夏に1勝したら戻ってきてほしいと南雲に最初に伝えたのも楡だった。

◆生田俊平、塚原あゆ子監督&新井順子プロデューサーと面談して役を作る

― まず、ここまで演じられてきた感想を教えてください。

生田:台本を読んだときは口数が少なくて少し怖い印象を受けたのでどう演じようか迷っていたのですが、塚原あゆ子監督がセリフを増やしてくださったり、アドリブが使われたりもして思っていたより可愛く映っていて良かったです。

― 愛嬌がある役柄ですよね。第3話で反対方向の電車に乗っていることに気付かず「ultra soul!」と言うシーンは思わず笑ってしまいました。

生田:なんの音楽を聴いている設定にしようか話し合っているときに「『ultra soul』とかどう?」と言われて「行けます!」と返事をして1発で決めたシーンです。ブースは爆笑していました(笑)。

― 放送の反響はいかがですか?

生田:この前祖母から急にビデオ通話がかかってきたと思ったら、祖母の友達が10人くらい「楡~!」と手を振ってくれてじーんとしました。地元の(青森県)つがる市での反響をすごく感じるので嬉しい限りです。

高校時代のルームメイトには「(楡は)マジでお前じゃん」と言われて「嘘でしょ」と思ったのですが、打ち方も何もかも変わっていないらしくて客観的に見たら楡は僕そのものなんだと気付きました。塚原監督と新井順子プロデューサーと面談しながら僕らしさも取り入れて楡を作り上げているので近しい部分はあったと思います。

◆生田俊平、楡のトレードマーク誕生秘話

― 鼻に付けているテープはどなたのアイデアなのでしょうか?

生田:小林虎之介(日沖壮磨)くんです。藤本大牙先輩(鈴木敦也)と髪型が似ているということで違いを出すため、細眉金髪になりかけていたときに虎之介が鼻テープを提案してくれて満場一致で決まったので感謝しています。僕は、楡は鼻炎だと勝手に思っています(笑)。

◆生田俊平、撮影で大変だったこと

― 野球シーンの撮影で大変だったことを教えてください。

生田:ファーストライナー(ファーストがノーバウンドで捕球すること)を実際に打たなければいけないシーンが一番難しかったです。求められたプレーをすぐにできる人が多かったので期待値が上がってしまってかなりプレッシャーでした。

― 塚原監督が以前のインタビューで生田さんの演技を褒めていましたが、演技について意識していることはありますか?

生田:その記事を見たときは嬉しすぎて飛び跳ねました。今まではカメラに緊張していたのですが、もし楡だったら絶対に緊張しないだろうなと思ってからは堂々とすることができたので、楡に助けられていました。マイペースな部分や自分のやりたいことをやる楡だからこそ、普段の自分に近い部分を出しやすくカメラの前で自然体になれました。

― 野球の強豪校出身で甲子園出場の経験もあるそうですね。

生田:強豪校にいましたが僕自身は全然うまくないですし、自信がない高校生活でした。プレー以外でチームを盛り上げて雰囲気を良くする立場にいて下剋上魂はあったので、その泥臭さや自信がない部分は強豪校に行っていたからこそ表現しやすかったです。

◆生田俊平、一番ギャップを感じた球児キャスト

― 同級生役の中沢元紀さん(犬塚翔)、兵頭功海さん(根室知廣)、伊藤あさひさん(椿谷真倫)、橘優輝さん(久我原篤史)、小林さんとのエピソードを教えてください。

生田:半年以上一緒にいると仲が悪くなるとどこか思っていたこともあったのですが全然そんなことはなく、イケメンのかつ(兵頭)や元紀は「性格の良さくらいはこっちにくれよ」と少し思ってしまうくらい優しい人たちなので悔しいです。神様は二物も三物も与えるんですね…。優輝が一番可愛いです。12人の中で一番年下なのですが、久我原と一緒で常にニコニコしていて後輩力があって犬みたいです。あさひやかつのことは君付けで呼んで敬語で話しているのですが、僕にだけはタメ口なのでそこが可愛いです(笑)。

― 一番ギャップを感じた方はいますか?

生田:あさひです。合宿に行くまでは全然話していなかったのですが、合宿で話してくれたあさひの話が面白くて「喋ったらこんなに面白いんだ!」と思い、お互いかつと仲が良かったので3人で話すことも多かったです。一つ年下なのですが落ち着いていますし、とにかく面白いです。

― そんな6人での撮影エピソードを教えてください。

生田:6人で帰るシーンは「試合に負けたら終わり」という感情が「この作品が終わったら会えなくなる」という現実の感情とすごくリンクして寂しくなりました。そのシーンはみんな良い表情をしているので期待していてください。

◆生田俊平、共演者から刺激

― 野球を描いたドラマ「ドラフトキング」(WOWOW/2023)にも出演されていましたが、今回の作品ならではのことはありますか?

生田:「ドラフトキング」のときは、みんな野球の技術レベルが同じで初心者がいなかったので、「下剋上球児」では野球初心者の方たちの成長具合がすごくて尊敬します。教える側になることも多かったので、できるようになっていることは本人にも伝えていますし「こんなにうまくなるのか!」と親目線です。

― 特に仲良くなった球児キャストはいらっしゃいますか?

生田:話していて一番落ち着くのは奥野壮(野原舜)くんです。かつ、福松凜(富嶋雄也)、虎之介は「ドラフトキング」でも共演していたので元々仲が良いですが、壮は初めてだったので一番仲良くなりました。休み時間や階段を上るときさえもずっとキャッチボールの腕の振り方を練習しているんです。闘志を内に秘めた熱い男なので尊敬します。

― 球児キャストの方から刺激を受けていることはありますか?

生田:同世代の人が多いですし、刺激しかないです。特撮シリーズに出演していた壮くん、あさひ、かつの3人は僕より芸歴が上で、スタッフさんに対しての対応や挨拶、礼儀もしっかりしていると感じますしアドリブでも引っ張ってくれている印象です。

◆生田俊平、鈴木亮平との撮影秘話 黒木華には「キュンとして」

― 鈴木さんとの印象に残っているシーンはありますか?

生田:亮平さんと2人きりのシーンの撮影で、塚原監督は「もっと自分に寄せて良い」と言ってくださるのですが、それが行きすぎて楡ではなくなってしまったときがありました。そんなときに「大丈夫。セリフが面白いから、そんな欲しがらなくても少し引くだけで大丈夫だよ」とアドバイスをしていただいて、実践してうまくいくと「良かったよ」と肩をポンポンしてくださって、そういった小さなことが嬉しいですしモチベーションが上がります。

― 山住香南子役の黒木華さんはいかがですか?

生田:華さんには未だに緊張します。目が合うとニコッと笑ってくださるのですが、それにキュンとしてニヤニヤしてしまうんです(笑)。芝居に関しては、アドリブなどを全部拾ってくれて、セリフとアドリブの境目がないので常に山住先生としていてくださるのはすごいと思いました。

― そんなお二人からの刺激を受けて、今後どんな俳優になっていきたいですか?

生田:芝居を固めすぎないほうが良いことをすごく感じました。今までは「こうしよう」と考えながら演じていたのですが、相手のセリフに対して自然と出る反応が大切だと学びました。亮平さんも華さんも考えていることはあると思いますが、現場ではいろいろな対応をしていたので、そこを真似して活かしていきたいと思います。

◆生田俊平「下剋上球児」での成長

― 本作に出演して成長を感じた瞬間はありますか?

生田:芝居です。実技はそこまで心配していなかったのですが、演技経験が浅かったので芝居に関してはすごく不安でした。塚原監督や球児キャストのみんなが「めちゃくちゃ良いよ!」と言ってくれてすこし自信が持てましたし、現場を楽しんでいることを実感できました。それは今までになかった感覚だったので、これからも頑張っていきたいと思えたのはこの作品のおかげです。

― 本作は生田さんにとってどのような作品になりそうですか?

生田:後々「下剋上球児」はすごいメンバーが揃っていたんだと思われることが塚原監督や新井プロデューサーへの恩返しになると思うので、ここで止まらず頑張っていきたいです。

― 最後に第8話の見どころを教えてください。

生田:8話は、チームの輪やみんなの人間としての成長を感じることができますし、こだわって演じていたのでお芝居の変化もすごいです。感情移入できるくらいに仕上がっていると思うので、南雲監督、山住先生を含め、球児たちがどう下剋上していくのか注目して観てください。楡は殻に閉じこもっているような子でしたが、7話でコンタクトを着けてから覚醒して、プレーも含め協調性が出てくるので、そういった変化を楽しんでいただけると思います。

(modelpress編集部)

◆生田俊平(いくた・しゅんぺい)プロフィール

1998年4月3日生まれ、青森県出身。野球歴は13年で強豪の青森山田高校出身であり甲子園出場経験も持つ。野球経験を活かしてドラマ『オールドルーキー』(TBS系/2022)、『ふたりの背番号4』(テレビ朝日系/2022)などスポーツ作品に多数出演。映画『モエカレはオレンジ色』(2022)『リボルバー・リリー』(2023)、『なのに、千輝くんが甘すぎる。』(2023)にも出演し活躍の幅を広げている。

◆「下剋上球児」第8話あらすじ

南雲(鈴木亮平)が監督に復帰して1年。越山高校野球部は“日本一の下剋上”を目指し、夏の大会で34年ぶりにベスト8に進出していた。地元の後押しを受けて準々決勝も突破した部員たちだったが、どこか緊張感を欠いており、南雲と山住(黒木華)は不安な思いを抱えていた。

迎える準決勝で対するは賀門(松平健)率いる強豪・星葉高校。南雲にとっては教員免許の一件以来決別した賀門との師弟対決。甲子園出場へ重要な一戦の先発に、南雲はエースの翔(中沢元紀)か、成長著しい根室(兵頭功海)にするかで頭を悩ませていた。

そんな中、練習中に山住に打球が直撃するアクシデントが起こる。動揺する部員に、山住は「南雲にはこのことを言わないように」と釘をさすが…。

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《モデルプレス》

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